ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

夜空のはな

2015-07-25 18:52:44 | 日記

                      夜空のはな



                夏祭りは
                夜空に
                花火
                暗がりに
                花弁が
                広がっている



                心臓に響いて
                その音は
                突き刺さる
                きれいなはずの花火
                どうして
                見たくないのかな
                


                「たまやー」の
                楽しいはずの花火



                白い煙が
                あたりに
                漂って
                

               
                「弾やー」



                70年の時間が
                浮かれているうちに
                逆回転している
                重さ


               
                世界が変わるのではなく
                じょじょに
                1滴が
                岩を
                浸食し
                変形していくように
                少しずつ少しずつ
                曲がり
                


                後戻りの
                繰り返し繰り返し
                自覚しない


               
                過ち
                

どくはく

2015-07-19 19:36:35 | 日記

                   どくはく



               おぢーちゃん
               ぼくはやっているよ
               おぢーちゃんがめざしていたもの


               おぢーちゃんのころには
               女子学生が死んだって
               ぼくは
               ひとりもけが人出さずに
               円満に強行突破したよ
               もうすぐ
               できあがるさ
               新しい戦前が


               ぼくは
               やっぱりおぢーちゃんの
               孫さ
               うずうずと
               亡国の
               札束が乱れ飛ぶ
               ぼくにとって美しい
               国を取り戻しつつ
               むしゃむしゃと
               食い散らかすさ


               ぼくの
               美しい笑顔は
               立派なリーダー
               余裕ある
               笑みになっているでしょう
               おぢーちゃんの
               もろに妖怪変化は
               しないよ

               
               魑魅魍魎跋扈する
               美しい妖怪さ
                              
               

2015-07-13 10:05:02 | 日記

                     



                 ひとつの蝉の声は
                 ひとりの傷
                 

                 木に縋り
                 あたりに
                 窓からすり抜けて
                 聞こえてくる
                 蝉の重なる声は
                 傷ついて地に倒れた
                 ひとびとの声


                 わしわし

                 わしらわしら
                 わしりてぃやならん

                 
                 わしわし

                 わしらわしら
                 わしりてぃやならん
              
                 
                 わしわし
                 わしんなよ



                 わしわし
                 わしんなよ

おかしら

2015-07-13 08:54:56 | 日記

                       おかしら




                 台風一過
                 さわさわと風は葉を揺らし




                 わしわしわしと
                 蝉が
                 喜びをうたっている




                 熱い夏は
                 すぐには通り過ぎない
                 肩に
                 重しをのせ
                 呼吸は
                 熱風で詰まり
                 この夏も
                 胸をかき乱されているのに
                 笑顔で
                 法を語る人は
                 なぜ
                 涼しげなのか




                 おかしいことが
                 普通であるかのように
                 歩いている
                 カイワレ
                 を
                 むさぼる
                 いつかの
                 騙し絵
                 だいじょうぶだあー
                 の
                 無責任な
                 その場限り
                 の
                 口約束
                 に
                 わしが
                 おかしら
                 付き
                 の
                 妙な
                 空気
                 の
                 知らない間の毒ガス製造
                 の
                 集団凶器
                 
                 
                                  





                 

おかしら

2015-07-13 08:54:56 | 日記

                       おかしら




                 台風一過
                 さわさわと風は葉を揺らし




                 わしわしわしと
                 蝉が
                 喜びをうたっている




                 熱い夏は
                 すぐには通り過ぎない
                 肩に
                 重しをのせ
                 呼吸は
                 熱風で詰まり
                 この夏も
                 胸をかき乱されているのに
                 笑顔で
                 法を語る人は
                 なぜ
                 涼しげなのか




                 おかしいことが
                 普通であるかのように
                 歩いている
                 カイワレ
                 を
                 むさぼる
                 いつかの
                 騙し絵
                 だいじょうぶだあー
                 の
                 無責任な
                 その場限り
                 の
                 口約束
                 に
                 わしが
                 おかしら
                 付き
                 の
                 妙な
                 空気
                 の
                 知らない間の毒ガス製造
                 の
                 集団凶器