ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

からっぽ

2012-08-11 01:09:25 | 日記



                        そらからふるあめ


                         一粒
                         酸素が水素と窒素と炭素と
                         結託して
                         バリバリと
                         骨を溶かし
                         壊していく

                         雨粒
                         ぽたり

                         一粒

                         一粒

                         だけどね
                         この体もね
                         一粒が集まっていてね

                         でもね
                         どうして
                         札束に
                         ほくそえんでいたり
                         砂糖と油と防腐剤が
                         たんまりの
                         くいものに
                         くいついて
                         つられるんだろうかね
                         と
                         最近
                         つい
                         空を見上げて
                         空って
                         空気
                         空虚
                         そら

                         空車
                         空屋

                         そら

                         空き時間
               
                         ぜろ

                         穴の開いたまる

                         そら

                         あおいこころ

                         まだ、まだ捨てたもんじゃないと
                         空っぽの
                         空き缶に

                         土を入れ
                         花を育てる

                         あきになれば
                         はなひらくだろうか

                         空恐ろしい
                         世界に目を背けたくなる
                   
                         壊れないように
                       
                         一粒の
                         空色の涙

                         暗闇の大空に浮かぶ

                         いとしい生命の球
                           
                         
                        
              
                         
                        
                         

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