ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

ありんこの哀しみ

2012-12-28 14:52:44 | 日記
                   ありんこ

                 ぱぷあにゅーぎにあの
                 緑の森に
                 転がる
                 巨大なお金

                 誰も指でつかむことができない
                 
                 お金を発明した
                 人間の
                 金喰い虫

                 ぱぷあにゅーぎにあの
                 洞窟の奥深くに潜む
                 眼しいた
                 昆虫

                 暗い闇で
                 息をひそめて
                 みみをそばだてて
                 あたりの
                 物音を
                 きく

                 「黄金虫は金持ちだ
                  金蔵たてた冥たてた・・・」

                 ありが
                 行列作って
                 自分の体より大きな葉っぱを
                 運んでいるよ

                 額に汗して
                 誰のために

                 ありのために

                 ありの明日のために

                 ありをひとつかみ
                 巨大の指

                 「あしたはどっちだ!」
                 あしたのジョーも
                 ないてらあー・・・

                 
                 
                 
                

ありがとう、2012年-また、明日-

2012-12-28 09:10:47 | 日記



                 あした

                      朝がくることを
                      当然のことと
                      おもうことは

                      しあわせだ

                      きょうを
                      なにごともなく                                             なにがしかの
                      ほんの些細なできごとに
                      よろこび
                      がっかりして
                      「元気ないね、どうしたの?」と
                      声をかけられて

                      いちにちを
                      過ごし

                      夜を
                      むかえることは

                      なんとしあわせなことか

                      暗闇は
                      こころの中
                      あたりは
                      ネオンのあかり
                      で
                      輝き

                        地球のどこかで
                        あたりも
                        こころも
                        暗闇が
                        落ちて

                        空も落ちて
                        子供たちが
                        泣き叫んで
                        いる

                      小さな3Mの
                      周囲だけをながめていても
                      広い世界は見えない

                      1歩だけ前に進むと
                      ちがう景色が
                      みえてくる

                      あしたの朝

                      

                      
                      
                      

カメラ、がめらーデジカメよりかめー

2012-12-24 13:32:50 | 日記

 
                ぺん・たっくす

                       
                     その銃は誰に向けている?
                     まーるい銃口は
                     弾はでないが

                     だれかを
                     殺すかもしれない

                     もし、そのキャップの通りの
                     CITZENのためならば
                     その銃口は
                     背後の
                     奥に向け
                     紺色の制服を
                     脱げ

                     ぺんを
                     とり
                     その銃口を
                     隠し持って

                     はしりぬける
                     
                     ひげの
                     やせた
                     老人は
                     まだ
                     ころげながら
                     
                     時代に
                     その銃口を向ける
                    
                     事実をとらえ
                     撃つ
                     
                                       

                     
                     

きょうは晴れ。

2012-12-13 18:47:44 | 日記

                 晴れの日



                             眼の奥で
                            光る
                            暗い影

                            誰もが持つ
                          
                            どうしてかな
                            碧い光がいつのまにか
                            暗がりに隠れ

                            どうしようもなく
                            緞帳が
                            降りる

                            集めた光の白が
                            七色から
                            どんよりと
                            曇り

                            雨になるんだ
                             
                            雨はなかなか晴れず
                            雲の切れ間から時々
                            ひかりが覗くんだけど

                            しばらくすると
                            あつい雲の中

                            嵐になったり
                           
                            しとしと雨になったり

                            どうしようもなく
                            傘の中で

                            うつむいて

                            水たまり

                            水たまりの中に
                            雨上がりの太陽がいる

                            温かい水蒸気が
                            空に向かってたちのぼる

                            雨の誕生日

                            かあさんから生まれでて
                            誰かの手に助けられながら

                            生れでて
                            立ち上がり

                            誰かに支えながら
                            歩く
                            が

                            なんだかね
                            一人ぼっちでいるような気持に
                            なっているんだけど

                            ひとりではいきていないってこと
                            知ること
                            が

                            雨上がりの道かな

                            きょうは
                            青い空の晴れ

                            晴れておめでとう






2012年12月12日・・・いち・に・いち・に、さん!

2012-12-12 19:00:42 | 日記



                          冬の光の中で




                        冬の煙った光の中で
                        手をかざして
                        青白い細い命の流れを確かめる

                        車いすの
                        感触

                        冷たいが穏やかな風を
                        少しくぼんだ頬に
                        受けて

                        何も言わず
                        青い空を眺めていた

                        いつも歩いて通っていた
                        あの病院の白い道は
                        広いアスファルトに
                        変わり

                        バスの停留所のあった
                        売店の看板は
                        色あせ
                        剥げ落ちて

                        勉強会で一緒だった
                        同じ時代を生きた人も
                        去り

                        怒りも
                        落胆も
                        喜びも
                        息遣いさえ
                        きこえてこない

                        しかし
                        生きてきた
                        あしあとが
                        そこらじゅうにのこり
                       
                        わたしも
                        その足跡のひとつ

                        冬の煙った光の中で
                        手をかざし

                        生きてここにいることを
                        確かめ

                        足跡を振り返っている