ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

ふくのしまへーShing02を再びー

2012-08-18 14:39:48 | 日記





                 かぼちゃ

                       かぼちゃは黄色の実
                       かぼちゃの種


                       かたい皮に覆われて
                       
                       切ってみた
                       オレンジ色に変わりそうな実
                       煮ると
                       クリに似て
                       ほくほく
                       と

                       薄い黄色の実
                       まだまだ
                       味もなく
                       煮ると
                       べとべとの
                       ちんくぁー

                       珍妙な

                       皮は深緑の
                       シンデレラが乗りそうな形や
                       茶色の
                       ひょうたん形の
                       かぼちゃ

                       かぼちゃの
                       皮
                       削って

                       見えない
                       気体を
                       そぎ落とす

                       そぎ落とそうにも
                       気体が舞って
                       ふわりと

                       あちこちに
                       飛んでいって
                       
                       こんなはずじゃ

                       知らない間に
                       地面にも
                       くぐっていき
                       ミミズが喰っちゃった

                       ミミズは
                       土を耕すお役目
                       土がまぜこぜ

                       根っこから
                       気体を吸い込み

                       ぼくたちどうすりゃいい

                       埋めるなよ
                       人間が制御できないものを

                       はた迷惑さ
                       ミミズは
                       めにみえないもののために
                       土をほりかえしていいものやら
                       こまってしまう

                       経済っていうのは金のいききのはなしだろ?
                       わかんねーけど

                       金があったって
                       土がなけりゃ
                       どこに立ってればいいのかな?

                       かきのみ
                       傾くな

                       世界がかたずをのんで
                       注視してるぞ!

                       これ以上
                       壊れるな!

                       うめて
                       不幸を
                       うめて

                       でてくるな!
                       
                 
           
                       

                      

                       
                       

                        



8月のいけ

2012-08-12 13:39:48 | 日記


                      8月のいけ

                        混沌は                      
                        いつものことではあるようだ

                        どこから
                        のぞこうか
                        過去の記録から
                       
                        やばいぞ
                   
                        感情に流されて
                        煽られて
                        靡く風

                        風見鶏

                        危険な煙が立ち上っている
                        きな臭い
                        あの戦争は
                        実はまだ続いていたのだ
                        取り繕って

                        代替わりして
                        さも
                        黄金の
                        山を手に入れているように見えたが
                        実は
                        モノクロの
                        兵士の群れが
                        そこらじゅう
                        立ち止まって
                        
                        「俺らの死を
                          ほんとの犬死にするのか」
                        と

                        「いいか
                        人間の条件とは」
                        いまもって
                        カラーで
                        「私は貝になりたい」
                        と
                        いわせている
                        
                        ニポッニアニッポン
                        
                        農薬の田んぼで滅んでしまった
                        やっと
                        薄桃色の
                        「時」
                        を
                        とりもどせたのに
                        
                        浮かれて
                        フライドチキン
                        を
                        塩をまぶした
                        ポテト
                        で
                        くるんで
                        食っている場合
                        じゃない

                        少しでいいから
                        死
                        を
                        思い出せ

                        時間が
                        過ぎていく

                        いつでも時代は
                        混沌と

                        泥沼

          
                        蓮の葉に
                        水滴を
                        ころがして                        

からっぽ

2012-08-11 01:09:25 | 日記



                        そらからふるあめ


                         一粒
                         酸素が水素と窒素と炭素と
                         結託して
                         バリバリと
                         骨を溶かし
                         壊していく

                         雨粒
                         ぽたり

                         一粒

                         一粒

                         だけどね
                         この体もね
                         一粒が集まっていてね

                         でもね
                         どうして
                         札束に
                         ほくそえんでいたり
                         砂糖と油と防腐剤が
                         たんまりの
                         くいものに
                         くいついて
                         つられるんだろうかね
                         と
                         最近
                         つい
                         空を見上げて
                         空って
                         空気
                         空虚
                         そら

                         空車
                         空屋

                         そら

                         空き時間
               
                         ぜろ

                         穴の開いたまる

                         そら

                         あおいこころ

                         まだ、まだ捨てたもんじゃないと
                         空っぽの
                         空き缶に

                         土を入れ
                         花を育てる

                         あきになれば
                         はなひらくだろうか

                         空恐ろしい
                         世界に目を背けたくなる
                   
                         壊れないように
                       
                         一粒の
                         空色の涙

                         暗闇の大空に浮かぶ

                         いとしい生命の球
                           
                         
                        
              
                         
                        
                         

ぬー?(なに?What?)

2012-08-03 18:47:54 | 日記


                     ぬー

                         ヌーの
                         集団が駆け抜けていた
                         
                         テレビの中で
                         
                         「ぬー?」
                         「ぬーやが?」
                          ぬーんでぃ?」

                          「ぬーんでい?」
                          「ぬーんちぃやが?」

                          「ぬーやが?」
                          「ぬーそーが?」

                         家の中で
                         ヌーがゆっくりと
                         杖を
                         たよりに
                         あるき
                        
                         周りを見渡し
                         凛として

                         生き方を貫いた
                          

                         ヌーは
                         大地に
                         ころび
                         再び
                         歩くことを
                         願って
                        
                         訓練を想いながら
 
                         立ち上がれず

                         大地に
                         帰って行った

                         「ぬーう?」
                         「ぬーんでぃが?」

                         母の
                         「ぬー?」
                         が
                         いない

                         
                  

                         
                        
                         
                         
                         

ちゅうおうぱーくあべにゅー

2012-08-01 23:12:50 | 日記

                                                       
                       しろいかげ

                             そこには
                             おばさんたちが
                             かいものぶくろを
                             ぶらさげ

                             てんぷらの
                             あぶらのにおい

                             わらいごえのする
                             みせさき
                             ねぎるこえ

                             きえた

                             しろいかべ
                             が
                             はげおちて
                             かつての
                             バーのかんばんが
                             のぞく

                             しろいおしろい
                             を
                             むりやり
                             ぬりたっくた
                             おんなたち
                             が
                             たっていた
                             かべ

                             なみだ             
                             で
                             おしろい
                             は
                             はげおちた

                             くちた
                             やねから
                             とけた
                             ほね
                             が
                             とびだしている

                                  しろいかお
                                  を
                                  した
                                  おんな
                                  は
                                  ばあさんになり
                                  
                                  そして
                                  かべに
                                  たつこともなく

                                  ひっそりと
                                  しせつで
                                  いきた
                                  みちのり
                                  を
                                  けした

                              40ねんのねんげつ
                              みちくさの
                              
                              かわりなき
                              ひびの
                              くらし

                                  なかないで
                                  みんなも
                                  ひとりで
                                  しかし
                                  ひとりではない

                                  ただ
                                  このろじは
                                  ひとりぶんの
                                  はばで
                                  そんざいする