うるま島
迷い道
迷子というにはすでに母も父もなく
迷い道
迷うほどの道はなく
ただただ
まっすぐの道をわきめもふらず
細かろうが
大きな道であろうが
そのままつっこんでいって
路地に突き当たり
あとは路地裏の一人、二人だけ通れるような階段で
通り抜けできませんの看板
切り返し切り返し
戻った私は
冒険だったとひとりごちた
戻り道
帰るところは
あの丘の下の家で
夕焼けのきれいな海が見える
どこへ逃げようか
考えて
遠いところへ遠いところへと
でかけても
戻るしかない
海の上に浮かび
世界で起きる
できごとで
大きく揺れる島
うるま島
わが島