ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

春分の日

2014-03-21 13:07:23 | 日記
                           春の日



                        春の風は
                        きまぐれ



                        冬のように装って
                        白の風の中に
                        桜色の
                        花びらを隠し
                        少しずつ
                        散らしながら
                        
                        いきなり
                        暖かな突風に
                        変わり
                        木々を揺らしている


                        風の中で
                        タンポポが
                        地面から顔をだし
                        風に
                        そよそよ


                        いつのまにやら
                        黄色の風に

                        なって

                        霞のかかった
                        森に


                        黄緑の
                        若い芽を
                        連れてくるのだ


                        春の風は
                        綿毛を乗せて


                        清明を連れてくる
                        遠い
                        遠い
                        命の元から                        
                        
                 

ランプを持って歩いていたナイチンゲール

2014-03-15 22:17:53 | 日記
                        闇夜の街



                    夜がやってきました

                    もうすでに
                    闇夜で
                    暗がりの中
                    手探りで
                    すり足で


                    すっと
                    近づいてきます
                    知らないうちに


                    毎日
                    毎日
                    何事もなく
                    繰り返してきたことが


                    遠くへ
                    遠くへと


                    知らない景色が
                    そこらじゅうにあふれ


                       どうして
                       一括りの
                       地球の上の生き物
                       というものにはなれないのかな


                       そこには
                       お金があふれるからかな


                       もうけて
                       それを使ってもっと丸儲け

                       それで
                       それを何のために
                       使うのかな



                   同じようなことが
                   起こりました


                   奪い合い
                   火を放ち
                   すべて焼き尽くして
                   何もなくなりました


                   景色は
                   一変し
                   以前のものではなくなりました


                   そしてまた
                   夜が来ました
                    

                    
                    

線形動物

2014-03-15 10:38:11 | 日記

                   せんちゅう


                 管の中を
                 するする


                 くだんのものが
                 するする

              
                 管は
                 くねくねと


                 くねくねと
                 巧妙に張り巡らして
                 あたかも
                 頭の決定が
                 常に正しいと
                 思わせておいて


                 管は
                 口から
                 おしりまで


                 管は
                 脂肪に取り囲まれて
                 固まって


                 硬化


                 硬直した
                 頭では

                 
                 管の
                 くねくねの
                 するするは

          
                
                 理解できない
                 黙って
                 ただお仕事を
                 こなし

                 
                 真夜中も
                 ありとあらゆる
                 細胞に指令をだし
                 頭の
                 誤作動を
                 修正する


                 考えることは
                 独りよがりの考えは
                 考えるな


                 するすると
                 くねくねと
                 くねくねと

                 
                 通り過ぎるたびに
                 ばくばくと
                 食いちぎるのだ

てん

2014-03-08 14:59:41 | 日記
                         天の空



                     天空は
                     灰色に染まり
                     薄汚れたすすを
                     洗い流している


                      「責任を持ってこの国を・・・」
                      「そうかい、責任を持つのか!」

                      「どういう責任の取り方をするのか?」
                      

                     天空はすでに真っ黒な雲に覆われ
                     今にも嵐が吹こうとしている



                       笑いながら
                       「私の事務所の皆さんも答弁に固唾をのんでみているで
                        しょう。」
                       「そうかい、高いお給料をさらに税金から出すのかい!
                                           それともポケットのお金か?」                      



                     空の雲が
                     ちぎれて
                     白い雲になったとき
                     青空も見えるだろうか



                     鉛色が重く
                     まだ重く
                     垂れ込めている

おろかものめ・・・しるもの(しれもの)

2014-03-08 14:37:42 | 日記
                            しるもの



                      ぐるぐると
                      渦巻き
                      黒い


                      どうしてかな
                      あっちこっちに
                      にょきにょき
                      湧き出ては
                     
                      ぐるぐると
                      目が回るんだ


                      牛乳瓶の底で
                      目が
                      拡大して
                      そこに留まって

                      ぐるぐる
             
                      停滞した低気圧
                      

                      脳みその中まで
                      ぐらっぐらっと
                      煮立って


                      ぐるぐる

                      「下手な考え休みに似たり」

                      ふつふつと
                      湧き出てくる


                      熱い煮物の汁に
                      お出しが煮立ってはだめだ
                
                      ゆっくりと
                      ゆっくりと

                      じっくりと


                      いい味で
                      かみしめるんだ


                      ぐるぐるの
                      黒い渦巻きが

                     
                      いつのまにやら
                      透明な湯気

                      になった