ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

叩く

2017-10-28 15:24:03 | 日記

                    叩く



               ねじまがった釘
               小さな金づちに叩かれ
               



               古くなって
               引っこ抜かれて
               投げ捨てられて
               錆だらけ


           
               素足に
               食いこんだら
               病原菌の元



               
               ねじまがるひと
               三白眼に猫背
               上目使いにながめて
               小さなほころびを
               見つけては
               尖った嘴で
               つっつくのだ
               その爪は
               引っ掻くために



               許せないという
               その仕事の責任を考えないのかという
               対人の仕事
               どこでもなんでもそうだと思うのだが
               事の重要性は
               小さなこまごまなのか
               

         
               しかたないので
               まな板の上で
               きりきざまれて
               キャベツ
               胃に優しく
               ダイエットにいいですよ
               野菜350g
               摂ってくださいね
               の
               脅迫じみたセリフを
               とうとうと
               述べるしかない



               心臓の
               拍動は
               太鼓


               乱れ太鼓
          
               

 

胸騒ぎ

2017-10-07 00:10:52 | 日記


                     胸騒ぎ


               わさわさ
               胸騒ぎ
               



               芯の臓
               熱い石ころの上で
               あっちちの
               はだしの足裏
               ひっくり返る
               毛のはえた
               臓物




               誰が
               こんなにした
               あちこち
               あっちち
               収拾のつかない



            
               使いぱなしの
               大ぼら吹きの
               大きなラッパ
               ひろげるふろしきは
               唐草模様の
               おおどろぼーの
               大ウソつき


               
               どこに行くのか
               もしかすると
               大海原の泥船か



               どんなときでも
               楽観と
               いってもね


              
               地面が揺らいでいる
               地面のゆら気で
               胸まで
               騒いでいる


               胸騒ぎ

毒キノコ

2017-10-02 18:39:54 | 日記




             毒キノコ


          胞子の
          白い煙
          ゆらゆら
          ふわふわ
          漂っている



          机の上の
          キノコ
          一本
          二本
          三本
          そこら中
          はえている


          
          いらついている
          きみの悪い
          まだら模様
          入り乱れて
          曼荼羅
          なみあみだぶつ
          おだぶつ


          騒乱
          みだれみだれて
          波打っている
    

          あかいくちばしの
          闘鶏
          トサカが
          焼けて
          焔たつ


          めらめら
          毒キノコの乱立
          騒乱