ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

1周忌の前に・・・母へ

2012-06-25 19:10:23 | 日記




                      押入れ

                                夏物のシャツとスカートと
                                朝にだすタオル
                                洗濯をしてパリッとしたシーツ
                                

                                冬のセーターと分厚い靴下
                                毛糸の帽子
                                マフラーとひざ掛け

                                押入れで
                                毎日
                                母がねている

                                買い物にでかけるとき
                                必ず
                                御伴をしていた
                                ステッキが
                                玄関で
                                さびしそうに佇んでいる

                                靴と一緒に 

  

           

                           
                               

ららばい

2012-06-24 10:33:28 | 日記





                   ららばい

                         このふねは
                         あめとかぜに
                         さらされて
                         ゆれているので

                         このふねには
                         ヒトだけではなく
                         いろいろないきものが
                         のっているから

                         そらとほしに
                         そうだんして
                         地に
                         いのりをささげ
                         うみに
                         ざんげとかんしゃを
                         のべ

                         みるくゆがふを
                         ねがい

                         たべものがあること
                         ヒトが
                         げんきにくらせることを
                         
                         すべてのかみがみに
                         おんれいをつくし

                         あめとかぜが
                         
                         しずまりますように

                         あかごのような
                         ほほえみを
             
                         とりもどせますように
                         
                         
                         
                         

黙とう-慰霊の日に-

2012-06-23 21:44:51 | 日記



 
                     夜に

                         青空があるのに
                         白い雲も流れているのに

                         月が
                         太陽に向かい
                         輝いているのに

                         風が白い花の香りを
                         運んで
                         向こうから
                         やってくるのに

                         暗い闇

                         ネオンが
                         いまにも消えてしまわないかと
                         赤やオレンジの
                         人工の輝きを
                         点滅し
                         
                         落ち着かず
                         
                         テレビの中の
                         まぶしい
                         華やかさは
             
                         怪しい光

                         脳細胞につきさす
                         矢

                         動かない思考

                         生きて
                         
                         活きて
                         
                         歩け

                         朝に向かって

                         

                         
                         
                        
                         

ぬぅーやるばーがー

2012-06-16 10:01:28 | 日記







                    こ
                     
                      明日の夜明け前に
                      みつけて

                      哭いて
                      うつろになった
                      めは
                      宙を
                      さまよう

                      だれもいない
                      まちで
                      すわりこむ

                      おわれて
                      さっていった
                      ヒトビトを
                      恨むことができず
                      
                      もはや
                      かえってくることが
                      できない
                      日々を
                      宙に
                      描いている

                      いたみは
                      すべてのいきものとともに
                      ヒトビトだけのものではなく

                      きんをくらっていきている
                      ヒトの
                      犯した罪であって

                      謝罪せよ
                      撤回せよ

                      この世界にいきているすべてに

                                         

                                     


ありがとう

2012-06-10 14:33:09 | 日記






                  こんぺいとう

                    いがいがの
                    まーるくない      
                    したざわり
                    マーサージのボールに似て
                    違和感
                    刺激の突起

                    アンテナが伸びて
                    触覚
                    シナプスがひろう
                    情報

                    かみなり
                    天と地のあいだで
                    電子粒が
                    衝突をくりかえし
                    
                    なにもしらない
                    地上に
                    ふりそそぐ

                    知ってしまった
                    地上のヒトは
                    その研ぎ澄まされたシナプスゆえに
                    神経のひかりに
                    震えるのだ

                    多大な巨人に立ち向かう
                    優しきあり

                    甘きかおりに
                    集合し
                    巨人の足元に

                    喰らいつけ

                    ひるむことなく