巣窟日誌

お仕事と研究と私的出来事

「懐かしい」は脳にいいらしい

2018-10-14 21:28:20 | 音楽
母が特養に入った。

ユニット型ケアで、母の個室がある。
個室にはテレビやラジカセを持ち込むことが出来る。

慣れない母は夜眠れず、眠剤を飲んでも起きてしまうのだという。
ある日の夜中、スタッフの方が夜眠れない母のために
以前の入所者の方が使っていたラジカセで
ラジオをきかせたら落ち着いたのだという。

それを聞いて、わたしは母が以前使っていたCDラジカセを持って行った。
母自身はすでにCDラジカセの操作はできなくなっているのだけれど。

「どうせなら、なにかCDを持って行こう。」

ところが、定年退職後にクラシックを歌うアマチュア合唱団に所属していた
母のCDはクラシックばかり。
クラシックもいいんだが、今回はもう少し母の昔の記憶に結びつくもので
今の母が食いつきそうなのが欲しい。

そこで、私はアマゾンで昔の流行歌や文部省唱歌をなどを集めたCDを
色々物色し始めた。
この種のCDの商品レビューを見ると、皆さん私と同じ目的で買っている。
「老いた親のため」だ。
なので、こういうものを購入するのは正解だろう。
早速2セットほど購入し、母の元へ持って行った。

わたしが購入したのは、

“懐かしい"が脳にいい! 司会ナレーションとつづる 青春の歌コンサート(カラオケつき)


と、

四季を感じる 日本のうた~唱歌・抒情歌・こころの歌<四季折々の効果音入り>


だ。(キングレコードさん、目の付け所がいいですね。)


母に聴かせたところ「知らない」と言いながら、
「リンゴの歌」や「赤とんぼ」や「荒城の月」を
曲に合わせて歌詞をきちんと歌っているのを聞いて
CDを買ってよかったと思った。
歌い終わった後には、母は昨日は忘れてしまっていた
自分のことを思い出せた。
アマチュア合唱団の団員として、
三度もヨーロッパに行って、歌ったことを。



ちなみに一緒に歌っていた私自身が一番ノリノリになったのは
「お富さん」