巣窟日誌

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ゾフィエンザール

2014-02-03 21:27:32 | 日記・エッセイ・コラム
ウィーンにあるゾフィエンザールについて、2010年10月に「ゾフィエンザールとウィーン3区」という記事を書いたことがある。

1826年に建築されたホールで、クラシック音楽ファンには、英国のデッカ・レコードが1950年代から1980年代半ばまで、ウィーン・フィルの録音に使用したホールとして有名だ。舞踏会に使われる広いホールに高い天井、そして地下には屋内スイミングプールがあったために音響が素晴らしく、録音向きだったらしい。また、ヨハン・シュトラウス父子もここで演奏を行っているなど、由緒のあるホールであるが、この歴史的建築物は2001年8月の火災で外壁を残して焼失してしまった。


あの記事を書いた当時は、本当に修復されるのかと懐疑的だった。が、ついに昨年12月に、修復…というよりは、焼け残っていたファサードを生かす形で新たな建物の建築が完了した。

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新たなゾフィエンザールの中に入るのは、どちらかといえば展示会向けの大ホール、レストラン(今月オープン)、ホテル(本年3月にオープン予定)、フィットネスセンターに、アパートということだそうだ。

ところで、ゾフィエンザールには負の歴史もある。このゾフィエンザールは、アンシュロス(ドイツによるオーストリア合併)のあった1938年から、ユダヤ人の国外追放のための収集場所になった。

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↑ 裏に回ってみたところ。