孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

パレスチナ、ガザ地区 野菜・卵のロケット攻撃

2007-08-04 11:10:41 | 国際情勢

上は、昨夜AFPのサイトで伝えられたニュースの写真。
「イスラエル南部のNir Amで2日、左翼活動家の若者らが隣接するパレスチナ自治区のガザ地区(Gaza Strip)に対し、手製の「砲撃」装置で生卵やトマト、ピーマンなどの野菜を射ち込んだ。装置は、リサイクル材料で作ったという。
今回のパフォーマンスは、ガザ地区のパレスチナ武装勢力からのロケット攻撃を止められないイスラエル政府に対する抗議活動だという。
イスラエル南部では3日にも、ガザ地区から発射されたロケット弾3発が着弾している。(c)AFP」

どういう仕組みでどこから野菜が発射されるのかはよくわかりませんが、別の写真で、高射砲のように据えた装置でゴーグルをつけた女性が恐る恐る発射しようとしているものがありましたので、発射する側も相当の被弾があるのではと思えました。

非常に面白い写真で笑えますが、明日には野菜・卵ではなく実弾に変わる可能性が十分にあることを考えると、笑ってなんかいられない恐ろしい写真でもあります。

ガザ地区・パレスチナのこのところの情勢は、ガザ地区を実効支配する過激武装勢力ハマスをこの際ガザ地区に封印して、ヨルダン川西岸の穏健派ファタハを担いでハマス抜きで一気に話を進めてしまおう・・・というとこでしょうか。

【8月1日 AFP】
ロシア政府は7月31日、パレスチナ自治区内の「対話」を促進するため、ハマスとの関係は維持するものの、接触は減らしていくとの姿勢を示した。
また同日、パレスチナ自治政府のアッバス議長と会談したプーチン大統領は、ロシア政府はアッバス議長を支持すると確約している。

【8月2日 毎日】
中東を訪問中のライス米国務長官は1日、オルメルト首相らイスラエル政府高官と相次いで会談し、パレスチナ自治政府の穏健派アッバス議長への支援強化を確認するとともに、パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配したイスラム原理主義組織ハマスの孤立化を引き続き図っていくことで一致した。

【8月2日 AFP】
ライス米国務長官は2日、パレスチナ自治政府のアッバス議長と会談し、停滞している中東和平交渉の再開へ向けて「基本的な問題」について話し合う用意があるとするイスラエル首相の言葉を伝えた。

【8月4日 毎日】
中東和平の前進に向けブッシュ米大統領が今秋の開催を目指す国際会議に、アラブ諸国から懐疑的な反応が出ている。ライス米国務長官は2日までの中東歴訪で、アラブの重鎮サウジアラビアから会議出席を検討する言質を得たものの、和平実現に向けた「実質的な会議にする」との厳しい前提条件を付けられた。会議開催の真意をただされた形となり、米国は実現に向け重い課題を背負い込んだ。

このような“ハマスはずし”に対し、ハマスもその存在をアピールしようとしています。

【7月31日 毎日】
ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは30日、外国人記者を同ガザ地区に招いて視察ツアーを実施し、ハマス最高幹部のハニヤ氏は記者会見で「いつでもガザに来られる」と治安改善を誇示した。
6月の武力制圧後、ガザ地区は孤立を深めており、ハマスは外国メディアを通じて封じ込め政策の緩和などを働きかける狙いがあるとみられる。

ガザ地区のハマスとイスラエルの小競り合いは時々伝えられています。
下の写真はイスラエルNir Am付近の監視塔で見られた、ガザ地区からのロケット砲攻撃に対するメッセージです。
野菜・卵攻撃よりは穏健です。
現実政治もこのようになると良いのですが、なかなか・・・。



(“flickr”より By grenzgaenger)

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