孤帆の遠影碧空に尽き

年に3回ほどアジアの国を中心に旅行、それが時間の流れに刻む印となっています。そんな私の思うこといろいろ。

スウェーデン人がノルウェー人に持つ不満

2012-08-06 23:13:56 | 欧州情勢

(5月17日 スウェーデンの首都ストックホルムで盛大に祝われるノルウェーのナショナルデー(憲法記念日) 微妙な感情はあるにしても、基本的には健全な関係にあるようにも見えます。 “flickr”より By robot vs monkey http://www.flickr.com/photos/robot-vs-monkey/506027074/

スウェーデンとノルウェー・・・個人的には“北欧”というくくりでとらえることが多く、あまりその違いなどは意識することはありませんが、隣接する両国間にはご多分にもれず、微妙な感情があるようです。

****列に並べないノルウェー人」にスウェーデン人は不満*****
スウェーデン人は隣国のノルウェー人に対して多数の不満を抱いており、中でも列に並ぶマナーを守らない点を不快に感じている実態が、スウェーデンの日刊紙エクスプレッセンによる世論調査で2日明らかになった。

同紙のウェブサイトによると、「ノルウェー人は列に並ぶのが下手か?」との質問に、調査回答者3800人超の59%が「非常に下手」と答え、「上手」はわずか8%にとどまった。

調査に先立ち、スウェーデン国境地帯の住民に関する社会学の研究では、所得が高い隣国ノルウェー人への反発が強まっていることが判明している。研究をまとめたエバ・オルソンさんはスウェーデンの通信社TTに対し、「スウェーデン人がノルウェー人についてこれほどたくさん不満を感じているとは驚きです」とコメントした。

スウェーデン人はかつてノルウェーに越境し、安い乳製品を買い求める倹約生活に慣れていた。しかしその後ノルウェーの所得は石油やガスの輸出収入で押し上げられ、両国の立場は逆転している。オルソンさんはスウェーデンの公共ラジオ放送のインタビューで、スウェーデン人は国内にノルウェー人があふれていると感じていると指摘し、国境地帯におけるノルウェー人への反感が社会的危機に発展する可能性に懸念を示した。

スウェーデン人がノルウェー人に抱いている不満は、列に並ぶエチケットにとどまらない。迂回(うかい)路での運転の仕方、障害者用のスペースに駐車していることなども「不道徳」と批判されており、たばこや酒を大量に買い込む点も問題視されている。

しかしスウェーデンの公式データによると、2011年にノルウェー人がスウェーデン国内で支出した金額は115億クローネ(約1500億円)に上った。TTは「ノルウェー人なしでは、われわれの所得は低下するだろう」と述べている。【8月5日 AFP】
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歴史的には、20世紀初頭までスウェーデン主導の同君連合の関係にあった両国ですが、経済的関係の変化も反映した微妙な感情のようです。
そもそも、隣接2国には歴史的・政治的・経済的・文化的関係が強いだけに、反発しあう国民感情が存在することが存在することが多々あります。
アジアでも、中国とベトナム、ベトナムとカンボジア、マレーシアとインドネシア等々。

日本と韓国・中国もその範疇でしょうか。
ただ、昨今のネット上には、度を越した民族的嫌悪感を吐き出すような発言が溢れています。
なぜ、そうした現象が広まったのかは社会学的考察の対象でしょうが、個人的には、生理的に受けつけない“嫌な感じ”がします。
コメント
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