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ハンガリーのジャズ

2013-03-02 | JAZZ
いきなりハンガリーのジャズの話です。

というのも、1980年に大手電機会社のプラントがハンガリーに輸出され、私の勤務している会社の装置がその設備の一部に含まれていたことで、その技術指導のため、私がその任を担当することになりました。
1980年は、7月19日からモスクワ・オリンピックが開催された年でしたが、ソ連軍のアフガニスタン侵攻に抗議して日本もボイコットしたため、メダル候補と言われた柔道の山下さんや、マラソンの瀬古さんが不参加となったことでも話題になりました。
当時、ハンガリーは社会主義国でありましたが、1989年10月23日にハンガリー共和国憲法施行に伴う非共産党政府の成立により、ハンガリー人民共和国は崩壊し、多党制に基づくハンガリー第三共和国が成立しています。

首都ブダペスト(現地の人はブダペシュトと発音していました)は、中央をドナウ川が流れ、上流に向かって左側(王宮を初めとした遺跡がある)をブダ地区、右側の商業地区をペスト地区と呼び、合せてブダペストとなっています。
また原語はマヂャル語で、日本語に似たところもあり、氏名、住所、年月日は日本と同じ順序となっています。
例えば山田太郎はYamada taroで、年月日は2013年3月2日となります。

私は7月7日に日本を発ち、10日間の予定で現地の工場に入りましたが、そこは社会主義の国で、予定表はあっても無い同然で、結局帰国までに40日掛りました。
ブダペストの治安は非常に良く、夜の一人歩きも安全でした。
丁度、夏時間の一番いい季節だったので、快適な出張でもありました。
夜にホテルを一人抜け出して、ジャズ・フェスティバルに行ったこともありました。

本題のジャズの話に戻ります。
当初の予定より長い現地滞在となったため、一緒に仕事をしたローカルのエンジニアとも親しくなり、ある時、彼の家に招待して頂きました。
彼の名はLAZAR BELA、 そして住所は1042 BUDAPEST ARPAD UT 142 HUNGARY (当時の手帳に記録が残っていました)
私がジャズが好きだということで、彼のお父さんから2枚のレコードを頂いてきました。
その1枚が左側の「modern jazz Ⅰ」(Qualiton LPX 7211)です。
    
このレコードは、ハンガリーのラジオ局が、同国の複数のユニットを招待し、シリーズ化して行った最初のレコードで、この「I」だけは米国のスタンダードや、ミュージシャンの曲ばかりが収められています。
私が現地で購入したLPは上記の右側の「Ⅸ」( LPX 17 421) で、こちらは参加ミュージシャンのオリジナル曲ばかりになっています。
ちなみに当時の購入価格は90Ft(フォリント)で、当時の為替では900円位だったと思います。

現地の紙幣を記念に持って帰りました。


その後、帰国してからこのシリーズを日本で探したところ、「Ⅳ・Ⅴ」「Ⅵ」「Ⅶ」を入手することができました。(Ⅳ・Ⅴは箱入り2枚組)
  
こちらのアルバムでは、日本でも名の知れたピアニストのヤーノシュ・ゴンダや、バカ・テク・ベーシストのアラダール・ペゲも参加しています。
アラダール・ペゲはアルバム収集もしていますので、何時か改めて紹介したいと思います。


またCDの時代になってからは、ハンガリー・ジャズの新譜も容易に日本で手に入れることが可能となってきています。
手元にある3枚を紹介します。
  
*トリオ・アコースティック(ピアノ・トリオ) 1995年11月録音
 ピアニストでリーダーのゾルタン・オーラ以下、全員が70年代の若手です。
 ピアノのタッチはクラシック系ですが、重量級の演奏内容です。
*ジャーファス・イシュトヴァン(ギター・トリオに、数曲でts、tpが入ります) 1995年10月録音
 ブダペストのジャズ・カフェでのライブです。ギターの音色は、ジョー・パスやジム・ホール系です。
*ニコレッタ・セーケ(若手女性歌手) 2009年1月リリース
 彼女の自費製作盤が、日本の澤野工房から発売になりました。
 ギター・トリオをバックにスタンダードの他、スティヴィー・ワンダーや、ジョン・レノンの曲なども唄っています。
 歌の技量は、まだまだこれからの歌手と言ったところでしょうか。

コメント
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