あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

山下洋輔トリオ、伝説の再現ライブ

2023-07-30 | JAZZ
2022年7月12日に早稲田大学大隈講堂にて開催された山下洋輔トリオの演奏、
このことについては、昨年8月3日にこの欄に掲載しましたが、その時の演奏を収めたレコードが発売され、予約しておいたブツが送られてきました。
新聞記事は1年前の掲載時にも載せましたが、当時の山下洋輔トリオのドラマーであった森山威男が山梨県甲州市の出身であることから、2022年7月20日の地方紙に掲載されたものです。

「THE 2ND JAZZ ATTACK」 東京FM MURLP-1001
   
1. THEME
2. MOKUJIKI
3. MINA´S SECOND THEME
4. GUGAN
5. MEMORY IS A FUNNY THING
山下洋輔 (p) 中村誠一 (ts, ss) 森山威男 (ds)
録音 2022年7月12日

こちらを企画したのは村上春樹さんで、その思いは付属のブックレットに書かれています。
レコードに収録されている音源について、1969年の再現としている2曲は演奏の構成もほぼ前と同じであり、その2曲については新聞記事に短いコメントが掲載されています。
そして、このアルバムで追加されている「MINA´S SECOND THEME」と「GUGAN」は、初期のオリジナルメンバーで、しかも2022年版として新たに聴けることがオマケとしてありがたいです。

下は、レコードと共に付属していた村上春樹の書き下ろし原稿と、ライブ当日の写真が掲載されているブックレット、各種インタビューを収録したCD、それにA2サイズの両面印刷ポスターで、ブックレットと、CDは貴重な付属品でした。

  


なお、1969年7月の最初のアルバムも併せて聴きました。
「DANCING 古事記」は、1969年に早稲田大学本部キャンパス4号館地下1階にて、東京12chのドキュメンタリー番組として行われた演奏を収録しています。

「DANCING 古事記」 磨RECORD OS 1129~30L
  
1. AGITATION
2. THEME
3. MOKUJIKI
山下洋輔 (p) 中村誠一 (reeds) 森山威男 (ds)
録音 1969年7月

こちらは大学紛争華やかし時代の1969年に、ジャーナリストの田原総一朗さんが企画したイヴェントで、「バリケードの中のジャズ」として注目されました。
仕掛け人としては、対立したセクトが演奏の中へ乱入して騒動が起きることを期待していたものの、最後までトリオの演奏を静かに聞くだけで期待外れ?であったと、後になって “これが最初から仕組んだことだったことも含めて” 知ったいわく付きのもので、最初に50秒ほどのアジ演説があり、演奏へと続いて行きますが、演奏途中での掛け声なども無く、演奏の切れ目では普通のライブと同じ様に聴衆の拍手が聞こえます。
後に発売されたCDも、レコードのオリジナル盤をダビングしている関係から、A、B面に跨がる2曲は分断されたままとなっていて、レコードの表・裏で一端途切れる部分は同じです。(CDなら編集してつなぎ合わせることも出来たと思いますが)
今、改めて聴き直してみての感想はフツーの演奏ですが、その中で中村誠一のサックスの音色が美しいことを改めて認識した次第です。

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2023年7月の富士山(第2回)

2023-07-28 | 富士山
富士山は連日大勢の登山客で賑わっていますが、ご来光を眺めながら下界の暑さを忘れていい時間を過ごしていることと思います。
久しぶりに河口湖湖畔に行って夜明け前からの写真を撮ってきました。
今朝の天候は、雲は掛かっていませんでしたが、快晴とはならず少しぼやけた写真になってしまいました。
山の灯は、吉田口登山道の山小屋です。

   

山に日が当たり始めたら山頂付近に雲が現れましたが、まるで雪を被ったようにも見えました。
撮影場所は最後の写真で示しましたが、河口湖大橋の近くです。
   

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オリジナル・ビック・フォア

2023-07-27 | JAZZ
中村八大に関連して、彼が参加していた頃のオリジナル・ビック・フォアのアルバムです。
最初は、東京ヴィデオ・ホールで開催された公開放送の収録盤です。

「JAZZ AT THA TORYS」 KING LKB 7
  
 1. THEME (LOVER) and INTRODUCTION
 2. COTTON TAIL
 3. SEIJI´S BOOGIE
 4. HOW HIGH THE MOON
 5. BATTLE OF SAX
 6. S´ WONDERFUL
 7. TENDERLY
 8. THERE´LL NEVER BE ANOTHER YOU
 9. SOMEBODY LOVES ME
10. SUMMERTIME
11. DRUM BOOGIE
松本英彦 (ts) 中村八大 (p) 上田 剛 (b) ジョージ川口 (ds)
ゲスト
渡辺 貞夫 (as) 宮沢 昭 (ts) 平岡精二 (vib)
永田暁雄 (g) 丸山清子 (vo)
司会 ロイ・ジェームス
録音 1957年6月17日~7月22日

これは、ビック・フォーに多彩なゲストを迎えての番組の音源で、司会のロイ・ジェームスの早口で懐かしい声も入っています。
曲の大半はスタンダードですが、平岡精二のオリジナルである「SEIJI´S BOOGIE」では彼の硬質なヴィブラフォンの演奏が楽しめます。
また、松本英彦のオリジナルである「BATTLE OF SAX」は、ゲストの宮沢 昭を迎えて松本とのテナー合戦 で、両者がっぷり四つの演奏となっています。
一方、スタンダードにおいては、中村八大が「TENDERLY」で最初の1コーラスをソロで、続いて上田剛を加えてミディアム・テンポで軽快なプレイを聴かせてくれるし、続く「THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU」では、若き渡辺貞夫によるスムースなソロや、「SUMMERTIME」での丸山清子の貴重な歌も収録されています。
ここに収められている音源は、今から66年前のスイング以降のモダン・ジャズで、収録時間の関係から短い演奏が多いですが、いずれも出来は素晴らしく、当時の日本人の演奏技術の高さと熱い雰囲気が伝わってきます。

続いては、ジャケットからも想像できるように、若々しい4人によるオリジナル・ビック・フォアの演奏集です。

「THE ORIGINAL BIG FOUR」 KING KC 10
  
 1. LULLABY OB BIRDLAND
 2. STARDUST
 3. STOMPIN´ AT THE SAVOY
 4. BIRTH OF THE BLUES
 5. YESTERDAYS
 6. JUMPIN´ AT THE WOODSIDE
 7. JUST ONE OF THOSE THINGS
 8. THE CARIOCA
 9. FLAMINGO
10. BLUES IN THE CLOSET
11. TAKE THE “A” TRAIN
松本英彦 (ts) 中村八大 (p) 小野 満 (b) ジョージ川口 (ds)
録音 1959年4月7日、9日

改めて、このレコードを聞き直してみて、当時のビック・フォアが聴衆に熱狂的に迎えられたことが分かります。
良く知られたスタンダードを中心に構成されている中で、4人が夫々フューチャーされている曲があります。
松本英彦は「STARDUST」をスロー・バラードでヴァースから、時折ブローを交えながら熱演しています。
中村八大は「YESTERDAYS」で、装飾音符を散りばめながら最初の1コーラスをピアノ・ソロで、その後はピアノ・トリオでミディアム・テンポで快調に進めています。
ジョージ川口は、各曲でもソロを取る場面がありますが、「JUMPIN´ AT THE WOODSIDE」では、いつもの爆発しそうな強烈なドラミングで迫っていて、当時のライブではこの演奏がハイライトであったことと思います。
小野満は「BLUES IN THE CLOSET」において、最初から最後までソロを取っており、他の3名はその後ろでアンサンブル程度に参加しています。
最終曲の「TAKE THE “A”TRAIN」は、途中でテンポを変えたりしながら、各人が交互にソロを取りながら進行していく、このアルバムの中では最も長い演奏時間の1曲です。

この2枚のレーベルは、いずれもキングレコードですが、1960年以前のモノラル盤が今でも迫力ある素晴らしい音で再現できることから、このアルバムのプロデューサーであった高和元彦さんの功績に依るところが大きかったように思います。

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六・八コンビによる名曲

2023-07-25 | 演歌・ポップス
これは、過去に掲載したことのあるEPレコードですが、中村八大に関連して、改めて永六輔と中村八大のコンビによる2つの名曲を聴きました。
この2曲は、いずれもNHK TV のバラエティ番組であった「夢であいましょう」の今月の歌として歌われています。

「上を向いてあるこう」Toshiba JP-5083(SUKIYAKI / Capitol 4945)
(1961年10月と11月の歌)
1961年に日本で最初に発売され、その後に米国で発売された「SUKIYAKI」は、後にスリーブ付きで購入しましたが、ジャケットはありませんでした。
 
この曲は、サビに入る前までは日本音階のヨナ抜きと言われる“ファとシ”の音階が無い音で作られていて、サビに入ると西洋音階となり、“しあわせは空の上に”の部分では、半音下がる粋な音も使っていてセンスの良さを感じるし、坂本九の歌がこの曲にぴったりであることも本当に素晴らしいです。(この曲は「6・8・9コンビ」の傑作です)
なお、「SUKIYAKI」は、東芝の最初のレコーディングの音源と同じで、レコードB面の曲(あの娘の名前はなんてんかな)もオリジナル盤と同じでした。


「こんにちは赤ちゃん」KING EB-1000
(1963年7月の歌)
ジャケットを2種類掲載しましたが、音源もレコード番号も同じものです。


下は、1963年の日本レコード大賞受賞後に新たに発売されていて、ジャケット、レコードのレーベル内の文字、それに歌詞カードの冒頭の紹介文字等が変わっています。(ただそれだけの事です)

この曲も、歌詞の2番の後に「大サビ」ともいわれる「ブリッジ」が付いていて(二人だけの愛の暮らし、健やかに美しく育てと祈るの部分)、1963年という時代にこのような洒落た歌を作詞と作曲した2人は本当に素晴らしいと思います。

この2曲を改めて聴いてみて、中村八大という音楽家の偉大さを再認識しているところです。

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中村八大のオリジナルによるジャズ作品・プラス

2023-07-23 | JAZZ
日本の偉大な作曲家、演奏家の一人である中村八大は、6月10日が命日でした。
(1931年〈昭和6年〉1月20日 - 1992年〈平成4年〉6月10日)
中村八大が亡くなって21年が経ちましたが、彼のピアノ・トリオのレコードが再発されました。

「MEMORIES OF LYLLYAN」 UPJY-9272
   
1. MEMORIES OF LYLLYAN
2. RANDOM KISS
3. FAREWELL TO GUNS
4. KINDERGARDEN BLUES
5. JAZZ ME LOW DOWN
6. STOMPIN´ AT THE SAMBOA
7. LOVE IN DARKNESS
8. LOLITA
中村八大 (p) 栗田八郎 (b) ジミー竹内 (ds)
録音 1961年

このレコードが最初に発売された1961年は、坂本九が歌った「上を向いて歩こう」が世に出た年ですが、今回は最新リマスター音源として製作されていて、インナースリーブまで当時のままが再現されています。
ジャケット裏面のライナー・ノートによると、八大はこのアルバムのレコーディング前に2ヶ月程の世界一周の旅に出かけており、中でもニューヨークでの体験による影響がこのアルバムにも出ているのだそうで、ビリー・テイラー張りのスイング感ある演奏が詰め込まれていました。
全曲自身のオリジナルで固め、しかも曲想に関するアイデアも変化に富んでおり、それに加えてピアノ演奏とそれをサポートする2人のリズム陣が素晴らしいの一言です。

1曲目の「MEMORIES OF LYLLYAN」では、アドリブの中で「I GOT RHYTHM」の断片を取り入れる余裕も見せており、ラテン調のリズミックな曲や、「LOVE IN DARKNESS」のようにスマートで美しいバラードまで多彩な演奏が楽しめます。
このアルバムを繰り返し聴いて見ましたが、録音も素晴らしいし、聴く度に常に新しい発見がある1枚です。
(内容はピカイチなれど、ジャケットで損をしているように思います)


続いて、「ジャズ作品・プラス」として、以下は上記レコードと共に聴いた2枚のCDです。
1枚目は、中村八大のピアノ・ソロで、ワン・コーラスのみの短い曲もありますが、よく知られたスタンダードの味わい深い演奏集です。
 
このアルバムに収録されている演奏をYoutubeからピックアップした枯葉、そして、スターダストです。

2枚目は、「六・八」コンビが作った歌謡曲集で、モノラル録音の懐かしい歌声が詰まっています。
 

改めて聴き直してみて、中村八大は日本の音楽史上に残る偉大な一人であることを再認識した次第です。

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トニー・ベネットの2枚のアルバム

2023-07-22 | JAZZ
米国の偉大な男性歌手の一人であるトニー・ベネットが7月21日に亡くなったとの訃報を知って、今日は彼を偲んで2枚のアルバムを繰り返し聴きました。

最初は、トニー・ベネットがジャズ・シンガーとして、ミディアム・テンポのものからバラードまでを素晴らしい歌で聴かせてくれるもので、伴奏はカウント・ベイシー・オーケストラが担当しています。

「IN PERSON!」 COLUMBIA CS 8104
  
 1. JUST IN TIME
 2. WHEN I FALL IN LOVE
 3. TAKING A CHANCE ON LOVE
 4. WITHOUT A SONG
 5. FASCINATION´ RHYRHM
 6. PENNIES FROM HWAVEN
 7. LOST IN THE STARS
 8. FIREFLY
 9. THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU
10. LULLABY OF BROADWAY
11. OL´ MAN RIVER
TONY BENNETT (vo) COUNT BASIE ORCHESTRA
録音 1958年12月22&30日

ミディアム・テンポで痛快にスイングする「JUST IN TIME」「TAKING A CHANCE ON LOVE」の他、バラードの「WHEN I FALL IN LOVE」や、意表をついてスロー・バラードで歌っている「THERE WILL NEVER BE ANOTHER YOU」の上手さも楽しめます。
また、珍しい曲の「FIREFLY」(蛍)をアップ・テンポで歌ったり、「OL´ MAN RIVER」では、キャンディドのコンガを入れて華々しくエンディングを飾っています。
このアルバムには、司会者の声と聴衆の拍手が入っていますが、スタジオで録音した模擬ライブという説もありますが、いずれにしてもトニー・ベネットの歌と演奏が堪能出来ました。


続いては、ビル・エヴァンスを伴奏に迎えてエヴァンスの愛奏曲を中心に取り上げたアルバムです。

「THE TONY BENNETT & BILL EVANS ALBUM」 UCCD - 9909 
 

めったに歌手の伴奏をしないビル・エヴァンスが、トニー・ベネットとは2枚のアルバムを製作しており、これは1975年6月に録音された最初の1枚です。
エヴァンスの繊細なタッチと、ベテランとなったベネットの確かな音程とコントロールは、共に非の打ち所がなく完璧で、リラックスしている中にも緊張感が漂っていることが聴き手に伝わってきます。
1曲目の「YOUNG AND FOOLISH」のエンディングにおけるベネットの“agein”という歌詞を乱れることなく長く伸ばすところや、バラードとして「WE´LL BE TOGETHER AGAIN」の歌い上げるところなども聴き所となっています。
また、後半で続けて演奏される「MY FOOLISH HEART」「 WALTZ FOR DEBBY」「BUT BEAUTIFUL」「DAYS OF WINE AND ROSES」の4曲は、度々エヴァンスが自身のトリオで取り上げている曲ですが、ベネットの曲への解釈と歌唱力に加え、相変わらす美しいエヴァンスのリリカルなピアノのマッチングが見事な出来となっていました。

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1970年代のオーネット・コールマン(CD)

2023-07-19 | JAZZ (CD)
オーネット・コールマンの最後は、1970年代初頭のCBS録音盤です。

「SCIENCE FICTION」 SRCS 9372
 

8曲から成るこのアルバムは、5種類の編成による演奏となっていて、従来のトリオ・フォーマットから離れて、次のステップへの足がかりとなるような演奏集となっています。
その代表的な演奏が、「WHAT REASON COULD I GIVE」と「ALL MY LIFE」の2曲で、いずれも大きい編成の中で意表をつくアシャ・パスリのヴォーカルをフューチャーしています。
また、タイトル曲の「SCIENCE FICTION」では、赤ちゃんの泣き声なども入った渾然としたサウンドの中で、デヴィッド・ヘンダーソンが淡々と詩を朗読する変わった演奏です。
そして、「ROCK THE CLOCK」は、デューイ・レッドマン (ts)が参加したカルテットの中で、ワゥ・ワゥを取り入れた新しいサウンド作りをしています。

その一方で、「CIVILIZATION DAY」と「STREET WOMAN」はドン・チェリー、チャーリー・ヘイデン、ビリー・ヒギンズが参加したカルテットで、ドン・チェリーのぶっ飛びのトランペットと、チャーリー・ヘイデンの力強いベース・ランニングが激しい演奏を繰り広げているかと思えば、「LOW YEARS」と「THE JUNGLE IS A SKYSCRAPER」ではボビー・ブラッドフォードのトランペットや、デューイ・レッドマンのテナー・サックスをフューチャーして往年のオーネット・コールマンの音楽を展開するというごった煮のアルバムです。



本来CBSには、「アメリカの空」と、上記の「SCIENCE FICTION」の2枚が公式録音として記録されていましたが、後に下記のアルバムが未発表演奏集として発売され、話題となりました。
録音時期や、参加メンバーには、上記アルバムと同じ奏者によるグループ演奏もあることから、2枚を一つの塊として聞くべきものと思い、ここに取り上げて見ました。

「BROKEN SHADOWS」 SRCS 9373
 

「SCHOOL WORK」では、3管によるテーマの合奏があり、その後のボビー・ブラッドフォードが爽やかなアドリブを披露しており、続くオーネットもその影響を受けてスマートなソロに徹しています。
また「COUNTRY TOWN BLUES」「BROKEN SHADOWS」「RUBBER GLOVES」の3曲は、オーネットの従来のサウンドを踏襲した演奏で、聴いていて安心感があります。
全8曲において2曲(GOOD GIRL BLUES、IS IT FOREVER)では、ウェブスター・アームストロングのヴォーカルをフューチャーしており、「SCIENCE FICTION」では消化しきれなかったサウンドの再現となっています。

いずれにしてもこの2枚は、オーネット・コールマンの次の「プライム・タイム・バンド」へ繋がれる通過点のサウンドのように思えます。

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アトランティック時代のオーネット・コールマン

2023-07-16 | JAZZ
7月に入って、オーネット・コールマンに関するアルバムを連続して掲載してきましたが、時代を少し戻してアトランティック時代の2枚も聴いてみました。

「CHANGE OF CENTURY」 ATLANTIC 1327
  
1. RAMBRIN
2. FREE
3. THE FACE OF THE BASS
4. FORERUNNER
5. BIRD FOOD
6. UNA MUY BONITA
7. CHANGE OF THE CENTURY
ORNETTE COLEMAN (as) DON CHERRY (p-tp) CHARLIE HADEN (b) BILLY HIGGINS (ds)
録音 1959年10月8日、9日

アトランティック時代の2作目となるこのアルバムの邦題タイトルは「世紀の転換」で、発売当時は “なに、これ!” と、そのタイトルが注目に値するものでした。
ここで演奏されている7曲は、ジャケットの裏面にオーネット自身のコメントが掲載されており、それによると1曲目の「RAMBRIN」は、ブルースを基本としているが、従来のそれより自由発想的な表現で演奏しているそうで、16小節と12小節のパターンが交互に現れます。
続く「FREE」は、音階練習のようなテーマから自在に飛躍していくオーネットとドン・チェリーのソロが素晴らしいし、「BIRD FOOD」はチャーリー・パーカーを念頭に置いた作品で、テーマ部のビ・バップ風なアレンジも粋です。
また、「UNA MUY BONITA」は、ボビー・ハッチャーソンが自身のアルバム「STICK-UP」の中で取り上げており、こちらもドラマーはビリー・ヒギンズで、オーネットのアルバムではリズミックなベースがリードしているのに対し、ハッチャーソンのアルバムの方は、ヒギンズがタムタムを活用した軽快な曲に仕上げています。

タイトル曲である「CHANGE OF THE CENTURY」の2管によるフリー・インプロヴィゼイションは、デンマークのグループである THE CONTEMPORARY JAZZ QUARTETの「ACTION」等への影響も大いにあったと思われます。

アルバム全体を通して、オーネットのアルト・サックスとドン・チェリーのポケット・トランペット(コルネット?)を目いっぱい吹く音が上手く溶け合ってサウンド効果も上げており、チャーリー・ヘイデンのサポートは、オーネットの音楽をよく理解していて完璧で、「THE FACE OF THE BASS」でのメロディックなベース・ソロも魅力的です。
一方のビリー・ヒギンズは、コンテンポラリー時代と、アトランティックの最初のアルバム「THE SHAPE OF JAZZ TO COME」でも共演していますが、従来の4ビートの感覚から抜け切れていないため、ドラマーが変わっていたらもっと違った形のサウンドになっていたことと思います。


続いては、日本でのみ発売された未発表集です。
「TO WHOM WHO KEEPS A RECORD」 ATLANTIC P-10085A
  
1. MUSIC ALWAYS (*)
2. BRINGS GOODNESS
3. TO US
4. ALL
5. P. S. UNLESS ONE HAS
6. SOME OTHER
7. MOTIVE FOR ITS USE
ORNETTE COLEMAN (as) DON CHERRY (p-tp) CHARLIE HADEN (b) 
BILLY HIGGINS (ds) (*) ED BLACKWELL (ds)
録音 1959年10月8日 (*) 60年7月19日、26日

1曲目は、上記の「CHANGE OF CENTURY」と同日の演奏となっていますが、聞いた感じのインパクトが薄く、レコード収録時間の関係から外されたのでしょうか。それにしてもビリー・ヒギンズのドラミングはこの演奏に合わないと感じます。
2曲目以降は、それから凡そ9ヶ月後の演奏で、ドラマーだけがビリー・ヒギンズからエド・ブラックウエルに変わっただけで、サウンドは明らかに変化しています。
また、テーマとなる最初の提示部はいずれもオーネットがソロを取っており、アドリブに入ってもアルトが主役となりイマジネーティヴで力強い演奏を披露していますが、ドン・チェリーの演奏部分は音量も小さくなぜか影が薄く、まるで「オーネット・コールマン・トリオ」のようです。

それにしてもこのレコード、どこから発掘してきたのかは分かりませんが、演奏はまともなのに曲によって楽器毎の音量に差があり、それが残念です。

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胡蝶蘭をいただいてきました

2023-07-15 | 日々の暮らし
お店や事務所の開店、開設時のお祝いや、昇任祝いに贈られることの多い胡蝶蘭ですが、我が家では、これまでに自社やお取引先様のお祝い事で贈られたお花を、用済となった時点でいただいてきて、その後も咲かせることを楽しみにしており、今回で4回目となったことから、これまでいただいてきた胡蝶蘭を順に並べて見ました。

最初は2015年12月のピンク色の花です。
右側は、翌年秋に再び咲いた見事な花です。
 

次は2018年5月の白い花で、この時は3鉢いただきましたが、一つは知人に差し上げました。
右側は、翌年再び咲いた花です。
 

続いては2021年10月の黄色い花です。
この花の名前は「ゴールデンアポロン」と言うのだそうで、胡蝶蘭としては珍しい色でした。
右側は、2015年のものを含め過去にいただいた花と共に並べて見ました。
 

最後は本日(7月15日)いただいて来た白赤(赤リップ)の2鉢で、花が痛まぬように茎を縛りビニールを被せて乗用車で運びました。
お取引様からいただいたものなので、この先何年も大事に咲かせようと思います。
  

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オーネット・コールマンのもう一つのドキュメンタリー音楽

2023-07-12 | JAZZ
先日CDで掲載した「チャパカ組曲」と同様、オーネット・コールマンの作品として「WHO´S CRAZY?」もドキュメンタリー音楽として記録されています。

「WHO´S CRAZY? #1」 IRI 5006
  
1. January
2. Sortie Le Conqard
3. Dans La Neige
4. The Changes
5. Better Get Yourself Another Self
6. The Duel, Two Psychic Lovers And Eating Time

「WHO´S CRAZY? #2」 IRI 5007
  
1. The Mis-Used Blues (The Lovers And The Alchemist)
2. The Poet
3. Wedding Day And Fuzz
4. Fuzz, Feast, Breakout, European Echoes, Alone And The Arres
ORNETTE COLEMAN (as, tp, vln) DAVID IZENZON (b) CHARLES MOFFETT (ds)
録音 1966年 Paris

この2枚のアルバムは、録音時期が名演とされるストックホルムでのライブと同じトリオによるメンバーで、しかも「チャパカ」「クロイドン」「ゴールデンサークル」と名演に続く演奏であり、これも親しみを持って聞くことが出来ます。

この2枚のアルバムは、他に比べてヴァイオリンの出番が多いですが、やはりアルト・サックスのパートが良いです。
ヴァイオリンのパートは、相変わらずのノイジーで強烈ですが、2枚目のA、B面のいずれも最初のパート(The Mis-Used Blues、Wedding Day And Fuzz)などは、アルト・サックスによるインプロ抜きのモダンジャズそのもので、聴きごたえがあります。

このアルバム「WHO´S CRAZY?」は、演奏がYouTubeにあります。
また、画像の一部も見ることが出来ます。

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