あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

ジム・ホールの3枚のアルバム

2013-12-31 | JAZZ
ジム・ホールさん、本名ジェームズ・スタンリー・ホール (James Stanley Hall)
1930年12月4日生まれの現代ジャズ・ギター界の巨匠は、このジャズのコーナーにも度々登場しましたが、12月10日にお亡くなりになりました。
83歳になったばかりでした。
ご冥福をお祈りいたします。

そこで、手持ちのアルバムを引っ張り出して聴き、その中の3枚をピックアップしてみました。
最初は初リーダー作品
「JAZZ GUITAR」 PACIFIC JAZZ PJ-1227 (東芝EMI TOCJ-9318)  録音 1957年1月10、24日
  

次は、9年ぶりに独MPSレーベルから発表されたリーダー・アルバム
「JIM HALL IN BERLIN」 MPS 15245 (BASF CRM 708) 録音 1969年6月27、28日
   
 

最後は、ジャズ・アルバムのベスト・セラーを記録した人気作
「JIM HALL CONCIERTO / アランフェス協奏曲」 CTI 6060 S1 録音 1975年4月
   
 

これは、およそ38年前の録音ですが、ここに参加しているジム・ホールを始め、チェット・ベイカー、ポール・デスモンド、ローランド・ハナが既に故人となっています。
アレンジも良く、ジム・ホールを始め、各人が好演していて、ソロも楽しめるアルバムです。

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私の愛聴盤 (第30回)

2013-12-29 | 私の愛聴盤
第30回はオーネット・コールマンの「ストックホルムでのライブ・アルバム」です。
オーネット・コールマン(Ornette Coleman) 1930年3月9日 -  テキサス州フォートワース生まれ

彼が鮮烈なデビューを飾ったのは1950年代後半で、当時ロサンジェルスで活動していましたが、大半の評論家や聴衆の反応は好ましいものではなく、調子っぱずれの音楽として敬遠されていました。
ミュージシャンの間でも賛否両論があるなかで、ロスのクラブで演奏していたオーネットの才能を、いち早く認めたのがMJQのリーダーであったジョン・ルイスで、彼の演奏を高く評価し、西海岸のコンテンポラリー・レーベルに推薦したことで、そこで2枚のアルバムを残しています。
その後、同じくジョン・ルイスによりニューヨークに招かれ、クラブでの演奏や、MJQが所属していたアトランティック・レーベルへの吹き込みも行われましたが、コマーシャルな成功が次第に重荷となり、1962年12月21日のタウン・ホールでのコンサートの後、ジャズの表舞台から姿を消すことになりました。
その後暫らくは、潰瘍の治療や、トランペット、ヴァイオリンの習得にも取り組んだとされています。
オーネットの復帰は65年に入ってからで、自ら書き下ろした映画音楽「チャパカ組曲」の録音を終え、ロンドン、北欧へのツアーに出た際、スエーデンのストックホルムのクラブに出演したところで、ライブ録音されたのが本アルバムです。
レコード(ジャケット)はモノラル盤ですが、右側にステレオ盤のジャケットも掲載しました。

この録音が行われたブルーノート・レーベルは、それまでハード・バップの名門レーベルとされていましたが、60年代の新主流派ジャズと合わせて、ソウル、ファンクと共にアヴァンギャルド・ジャズ(すなわちフリー・ジャズ)も積極的に録音するようになり、セシル・テイラーやドン・チェリーなどの演奏も記録されることになりました。

「THE ORNETTE COLEMAN TRIO  AT THE “GOLDEN CIRCLE” STOCKHOLM」
VOL.1 BLUE NOTE BLP 4224 (Stereo BST 84224) 
    
1. INTRO
2. FACES AND PLACES
3. EUROPEAN ECHOES
4. DEE DEE
5. DAWN
ORNETTE COLEMAN(as) DAVID IZENZON(b) CHARLES MOFFETT(ds)
録音 1965年12月3日 4日

VOL.2 BLUE NOTE BLP 4225 (Stereo BST 84225)
    
1. SNOWFLAKES AND SUNSHINE
2. MONING SONG
3. THE RIDDLE
4. ANTIQUES
ORNETTE COLEMAN(as,vln,tp) DAVID IZENZON(b) CHARLES MOFFETT(ds)
録音 1965年12月3日 4日

第2集では、アルト・サックスの他、ヴァイオリンやトランペットも演奏していますが、アルト1本で勝負している第1集の方を好んで聴いていました。
当時としてはセンセーショナルな演奏だったかもしれませんが、3人が触発されながら音楽を継ぐんでいく様は、現在では全くオーソドックスな内容として聴くことが出来る名盤です。
フランシス・ウルフのフォトと、リード・マイルスのジャケット・デザイン、それにヴァンゲルダーの録音もグッドです。

なお当時の演奏記録は、この2枚のLPの他にアルバム1枚分の録音が残されており、別テイクを含め、6曲が追加された2枚のCDも登場しています。
 

この第1集の発売は、オーネットのカムバック・アルバムでもあり、大きな評判を呼んだとされています。
また、2枚のアルバムはレコード番号が続いていますが、2枚目のリリースが第1集の1年後であったことと、オーネットのトランペットとヴァイオリンの演奏が初めて登場したことで、これも大きな話題となったようです。
後期のオーネットは、エレクトリック・ジャズの領域にも手を染め、フリー・ファンクとも呼ばれるファンキーなアルバムを制作したり、「ハーモロディクス理論」という独自の理論を考案しています。

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ロード・ソング

2013-12-28 | JAZZ
ウェス・モンゴメリー(Wes Montgomery) 1923年3月6日 - 1968年6月15日
インディアナ州インディアナポリス生まれ

タイトル曲である「ロード・ソング」は、ウエスのオリジナル曲ですが、その他は当時のヒット曲が多く含まれていて、自身の意向から、バロック風のアレンジとなっています。
このことで、このアルバムは「イージーリスニング・ジャズ」と呼ばれ、硬派のジャズ・フアンからは敬遠されていた時期もありました。
私はこのアルバムのジャケットに引かれ、当時から国内盤で聴いていましたが、最近米国のオリジナル盤を入手したことから、ここで取り上げてみました。

「ROAD SONG」 A&M RECORDS SP3012
   
1. ROAD SONG
2. GREENSLEEVES
3. FLY ME TO THE MOON
4. YESTERDAY
5. I’LL BE BACK
6. SCARBOROUGH FAIR
7. GREEN LEAVES OF SUMMER
8. SERENE
9. WHERE HAVE ALL THE FLOWERS GONE ?
WES MONTGOMERY(g) MARVIN STAMM(tp) HERBIE HANCOCK,HANK JONES(P) 
RICHARD DAVIS(b) ED SHAUGHNESSY, GRADY TATE(ds) RAY BARRETTO(perc)
Arranged by DON SEBESKY   録音 1968年5月7日~9日

ウエス・モンゴメリーのプレイ・スタイルは、ピックを使わずに右手の親指で弦を弾き、1オクターブをユニゾンでメロディーやソロを弾く奏法にも特徴があります。
ここでもオクターブとコードを絶妙に配し、素晴らしいテクニックとメロディアスな演奏を披露しています。
また、ルディ・ヴァンゲルダー(RVG)の手により録音が行われている点も見逃せません。

このアルバムは、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」、「ダウン・ヒア・オン・ザ・グラウンド」に続くA&Mレーベルの第3弾ですが、この録音後に心臓マヒのため急逝したため、後に遺作として発表されました。

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ロフトジャズの5枚のレコード

2013-12-26 | JAZZ
ジャズを、やれスイングだのモダンだのと、ジャンル分けするのは余り好きではないのですが、ここでは70年代以降に起った一つのムーブメントとして、記録された5枚のレコードを紹介します。
それはニューヨークや、シカゴの黒人を中心とする先鋭的なミュージシャン達が、商業主義とは決別して自らの表現を求め、そのための場所(ロフト)と伝達形態から「ロフト・ジャズ」と言われ、一時期話題になりました。
主なミュージシャンとして、オル・ダラ(tp)、オリバー・レイク(as)、ジュリアス・ヘンフィル(as)、フランク・ロウ(ts)、ハミエット・ブルーイエット(bs)、レロイ・ジェンキンス(viol)、フレッド・ホプキンス(b)、ビーバー・ハリス(ds) などが挙げられますが、今ではメジャーとなっているアンソニー・ブラックストン(reed)、サム・リバース(ts,fl,p)、ディビッド・マレー(ts) 等も含まれると思います。
当時はまだレコードの時代で、彼らは盛んに自主アルバムを輩出していて、これらを追っかけた時もありましたが、同じ音源を何度も聴くことがなかったため、今では代表的なものを残して、処分してしまいました。

以下は、これらのミュージシャンを集めたアラン・ダグラスと、マイケル・カスクーナのプロデュースによる5枚のレコードです。
「WILDFLOWERS #1 ~ #5」 THE NEW YORK LOFT JAZZ SESSIONS
DOUGLAS RECORDS NBLP 7045~7049  1977年発売
  
  
  
  
  

この中の一部のミュージシャンについては、未だ音源収集をしていますので、機会を見つけて改めて載せてみたいと思います。

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クリスマスの名曲と美味しい料理

2013-12-24 | JAZZ
毎年この時期は、いずこからでもクリスマス関連の飾りつけや、音楽を耳にすることができます。
    

また自宅でも、毎年棚から引っ張り出して聴くCDがあります。
それはメル・トーメの「メリー・クリスマス」です。
 
中でも3曲目の「クリスマス・ソング」はナット・キング・コールの歌唱で有名ですが、作曲者はこのメル・トーメで、自らが唄っているからです。
このCDは、他にもクリスマスに関連する曲が満載で、しかもしっとりと唄うメル・トーメが素適でです。

またビル・エヴァンスの「TRIO 64」(63年12月録音)では “サンタが街にやってくる” を演っています。
 

そして料理と言えば七面鳥といきたいところですが…
今回は北京ダックを頂きました。
  
 

音楽もお料理も最高!
ごちそうさまでした。

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合唱団の想い出

2013-12-23 | クラシック
昔むかし、およそ半年の短い期間でしたが、アマチュア合唱団に所属していたことがありました。
その合唱団は、主に古典ロマン派時代の宗教的作品を中心として活動していました。
入部のきっかけは、年末にベンジャミン・ブリテンの「戦争レクイエム」を演奏するからということで、興味があったからです。
   

練習場所は新宿区百人町にある学生の家で、パートは低音のバスでした。
毎週2回、2時間30分の練習の他、夏には2泊3日の合宿も行いました。
そこでは原語の発声と、言葉の意味の理解、ピアノ伴奏によるパート練習等々…
コンサート直前には、東響の練習場で、オケやソロ歌手との音合わせも行い、間近で聴くプロ歌手の「声」の美しさと、大きさにも圧倒されました。

そしてその日がやってきました。
時は遡り1971年12月10日(金)午後7時、今は無き東京新宿厚生年金会館ホール
      

演奏会は、多勢のメンバーに囲まれていたことで、あまり緊張せず無事歌い終え、やったぁ~という気分でした。
当日の演奏はレコードに記録され、団員向けに販売されました。
これは唯一、私の声が入っている記録です。
   
 

この演奏会の後、翌年夏の演奏会に向け、ヴォーン・ウィリアムズが作曲した「海の交響曲」(A Sea Symphony)の練習が始まりましたが、仕事の関係で練習に参加する機会が少なくなってきたこともあり、1ヶ月ほどで退団となりました。

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歌手らしくない歌手 “ シンシア ”

2013-12-22 | 演歌・ポップス
シンシアこと「南沙織」の歌が聴いてみたい、
特にデビュー曲の17才、色づく街、人恋しくてなどなど…
そんな訳で、以前から彼女のレコードやCDを探していました。

これらを全て網羅するものに中々出会えませんでしたが、この度、念願叶い聴いてみたい曲が全て詰まった1980年発売のベスト・アルバムをゲットしました。
    
ジャケットの写真は初々しいし、歌手らしくない歌手の素直な「声」も素敵です。
歌い方について、デビュー曲から徐々に上手くなっていく過程も聴くことができます。
曲のリストには作詞、作曲者も記載されていましたが、多くのヒット曲は有馬三恵子と筒美京平のコンビによって創られていたことが分かります。

彼女のデビューからの生きざまについて、音楽評論家の掛 昇一さんの解説が付いていました。


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久しぶりのジャズ・ライブ

2013-12-21 | JAZZ
久しぶりに、都内のジャズ・クラブで、辛島文雄トリオのライブをエンジョイしました。

開演は午後7時30分、少し時間があったので、近くの居酒屋で腹ごしらえし、チョッと一杯引っ掛けて、いざ目的の場所へ…
  

そこは20人も入れば満席となるこじんまりしたライブ・ハウスで、これまではミュージシャンの近くに座ることが多かったのですが、今回は早めの予約だったので、後ろのカウンター席を抑えることができました。
辛島さんのことだから、オリジナル中心の選曲になるのかなぁ~と思いながら、定刻の7時30分に3人が定位置に着き、辛島さんの曲紹介で始まりました。
「1曲目は、過去にドラマーのエルヴィン・ジョーンズと演った事のある、え~と… 何だっけ」と、ベースとドラムスの2人に振って、「そうそうサム・リバース作曲のベアトリスだった」ということで…

内緒でプレイ中をカメラに収めましたが、暗闇の中でのショットなので、ピントが甘いところはお許しを、
   
この日、3回のセッションが行われました。(3回目の開始は午後10時30分~)
しかし、田舎に住んでいる私は最後まで粘ると帰宅できなくなってしまうので、2ndセットまでで、やむなく席を立ちました。

当日の演奏曲は以下の通りでした。
1st Stage
1. BEATRACE (S.RIVERS)
2. ONCE I LOVED (A.C.JOBIM)
3. SOME DAY MY PRINCE WILL COME (F.CHURCHILL)
4. I WISH I KNEW (H.WARREN)
5. SONNY BOY (R.HENDERSON)

2nd Stage
1. TWO LONELY PEAPLE (B.EVANS)
2. BLUE MONK (T.MONK)
3. THE CHRISTMAS SONG (M.TORME)
4. BIRD LIKE (F.HUBBARD)
5. AUTUMN LEAVES (J.KOSMA)
6. ビー・バップのスピード感ある曲でしたが、曲名が思い出せませんでした。

上記の様に、スタンダードとミュージシャンのオリジナルを取り混ぜ、1ステージがおよそ45分。
2ndステージの最初、ビル・エヴァンス作曲の演ろうとしていた曲は、ベース奏者の譜面が見当たらないということで、急遽トゥー・ロンリー・ピープルへ変更されました。
圧巻だったのは次のブルー・モンクで、12小節のブルースをベース・ソロ、ドラムス・ソロも交えて何コーラスも延々と続け、客席からの掛け声も入って盛り上がりました。
そして、この時期にしか演奏しないというピアノ・ソロから始まったクリスマス・ソングへと続き…
また激しい曲のバード・ライクを挟んで、「雪の降る時期になってしまったが」と断りを入れて枯葉へと…

当夜の辛島さん、良い方へ期待を裏切り、大サービスの一夜でした。
休憩時間に、たまたま持ち合わせていたCDにサインをしていただきました。
サインの後で、辛島さんから一言が…
「このCDは内容が良いでしょう…」と、それもそのはず、バックは私の好きなドリュー・グレス(b)と、ジャック・ディジョネット(ds)ですぅ~。
私は「辛島さんのフアンで、デビュー当時から聴いています」と応えると、ニコッと笑って向こうから握手を求めて来てくださいました。
 

おしまいは、辛島さんの3rdアルバムの紹介です。
辛島さんは1948年3月9日生まれで、同世代の私は彼のデビュー当時から注目していました。
九州大学文学部を卒業後、アメリカ修行を経て水橋孝(b)、ジョージ大塚(ds)グループと自己のグループ、それに渡辺香津美グループなどで注目されるようになりました。
このランドスケイプは、ニューヨーク・ジャズ・カルテットで来日が決まっていたベースのジョージ・ムラーツを迎えて、全曲自身のオリジナルで固めた、今は無きトリオ・レコードに録音した初期の秀作です。
「LANDSCAPE」 WHYNOT(TRIO) PA-7159
   
辛島文雄(p) ジョージ・ムラーツ(b) 日野元彦(ds) 録音 1977年10月23日

ちなみに初リーダー作は、同じトリオ・レコードからの「ピラニア」(PA-7150 / 76年5月12日録音)、
第2作はスリー・ブラインド・マイス・レコードの「ギャサリング」(TBM-3004 / 77年2月1~2日録音)です。

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私の愛聴盤 (第29回)

2013-12-20 | 私の愛聴盤
第29回は、ボビー・ハッチャーソンの「ハプニングス」です。

ボビー・ハッチャーソン(Bobby Hutcherson 1941年1月27日 -  )
カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ
モダン・ヴァイブラフォン奏者といえば、真っ先にミルト・ジャクソンが挙げられ、揺れるような大きなヴィブラート奏法に特徴がありますが、ボビー・ハッチャーソンは、非常に硬質でクールな響きを奏でる奏者です。
彼は1961年にニューヨークへ進出し、それまでのハード・バップの世界から一歩踏み出し、コードの束縛から解放されたモード旋法によるアドリブを展開しました。
ミルト・ジャクソン以降に出現したヴァイブラフォン奏者には、レム・ウインチェスターや、ウォルト・ディッカーソン等もいましたが、実力、創造性共にボビーが勝っています。
当時は、ハービー・ハンコックやフレディ・ハバードらと共に新主流派と呼ばれ、60年代のジャズ・シーンをリードしてきたうちの一人でもあります。

ブルーノートへの録音は15枚以上にのぼりますが、ハプニングスはその中の3枚目となります。
このアルバムの楽器編成はMJQ(MODERN JAZZ QUARTET)と同じですが、新しい感覚を持った4人によるプレイは、全く異なったタイプのサウンドとなっています。
「HAPPNINGS」 BLUENOTE 84231
   
1. AQUARIAN MOON
2. BOUQUET
3. ROJO
4. MAIDEN VOYAGE(処女航海)
5. HEAD START
6. WHEN YOU ARE NERE
7. THE OMEN
BOBBY HUTCHERSON(vib) HERBIE HANCOCK(p) 
BOB CRANSHAW(b) JOE CHAMBERS(ds) 録音 1966年2月8日

このレコードは、およそ1年前の65年3月に録音されたハービー・ハンコックのリーダー・アルバムのタイトル曲(処女航海)が入っていることでも、有名になりました。
 
他の6曲は全てボビーの作曲によるものですが、2曲目のブーケや、6曲目のホエン・ユー・アー・ニアの様に、非常に美しいメロディを持ったものや、7曲目のジ・オーメンの様にパーカッシブなもの等、変化にとんだ構成で印象に残る1枚となっています。

このレコードの「音」について、「analog 41号 2013 Autumn」の中に、モノラル盤とステレオ盤を比較視聴した記事が掲載されていました。
ここではステレオ盤に軍配を挙げていました。
  


なお、ハプニングスと同じ3リズムだけによる他のアルバムは、1979年にキングレコードにより「世界初登場シリーズ」として日の目を見た下記のものもあります。
こちらはベースが交代していますが、他は上記と同じメンバーで演奏されています。
「OBLIQUE」 BLUENOTE GXF-3061
   
BOBBY HUTCHERSON(vib) HERBIE HANCOCK(p) 
ALBERT STINSON(b) JOE CHAMBERS(ds) 録音 1967年7月21日

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オールド・カントリー

2013-12-19 | JAZZ
コルネット奏者ナット・アダレイが作曲した「オールド・カントリー」を取り上げてみました。
1931年11月25日フロリダ州タンパ生まれの彼は、この他にもワーク・ソングや、ワン・フォー・ダデイ・オー(マイルス・デイビスのサムシン・エルス収録)などの作曲でも有名です。
1960年に作曲されたオールド・カントリーは、ABAB構成のマイナー調の美しい曲で、同年に兄のキャノンボール・アダレイとリバーサイド・レコードに吹き込んだのが最初で、その翌年には歌手のナンシー・ウイルソンとキャピトル・レコードにも録音しています。

この曲が再認識されたのは、キース・ジャレット・トリオが1985年にスタンダーズ・ライブで、アンコール曲として取り上げてからです。
そのアルバム以下、3枚のピアノ・トリオ作品を、録音順に並べてみました。
「KEITH JSARRETT TRIO / STANDARDS LIVE」 ECM 1317
  
1. STELLA BY STARLIGHT
2. THE WRONG BLUES
3. FALLING IN LOVE WITH LOVE
4. TOO YOUNG TO GO STEADY
5. THE WAY YOU LOOK TONIGHT
6. THE OLD COUNTRY
KEITH JARRETT(p) GARY PEACOCK(b) JACK DEJOHNETTE(ds) 
録音 1985年7月2日 Paris
キースのスタンダーズ・トリオとしてのアルバムは、これが第3作目となりますが、スタンダード曲の解釈が素晴らしく、3人によるインタープレイも見事です。
そしてこのアルバムは、ライブ演奏ということもあり、オールド・カントリーについても、今回取り上げた全アルバムの中でも一番斬新で、緊張感のある演奏です。

次は、これも大好きなピアニスト、レイ・ブライアントの演奏です。
「RAY BRYANT / TRIO TODAY ’87」 EMARCY 32JD-10079
 
RAY BRYANT(p) RUFUS REID(b) FREDDIOE WAITS(ds) 
録音 1987年2月13~14日 NY
このアルバムでは1曲目に入っていて、最初はピアノのソロでスタートします。
続いてベースが弓弾きでメロディを奏で、トリオ演奏となりますが、3者一体のスイング感が良いです。
ちなみにこのアルバムのプロデューサーは、元SJ編集長の児山紀芳氏です。

ピアノ・トリオの最後はデンマークからのアルバムで、その名もスタンダ(ア)ート。
「STANDART」 MUSIC MECCA CD 2091-2
 
MADS BAERENTZEN(p) MORTEN RAMSBOT(b) KRISTIAN LETH(ds) 
録音 1999年1月11~13日
このピアニストは、ビル・エヴァンスを意識しているような右手のラインに特徴があり、よりモダンな解釈のスタンダード集です。
そしてオールド・カントリーも、一風変わった演奏が楽しめます。

最後は作曲者自身のアルバムで、その名も「オールド・カントリー」
「THE OLD COUNTRY / NAT ADDERLEY QUINTET」ALFA RECORDS ALCR-101
 
1. THE OLD COUNTRY
2. BOHEMIA AFTER DARK
3. JEANMINE
4. ALMOST ALWAYS
5. LOVE FOR SALE
6. ONE FOR DADDY O
7. STELLA BY STARLIGHT
8. THE CHANT
9. NIPPON SOUL
NAT ADDERLEY(cor) VINCENT HERRING(as) BOB BARGAD(p) 
JAMES GENUS(b) BILLY DRUMMOND(ds)  録音 1990年12月5~6日 NY
メンバー・構成からキャノンボール・アダレイ時代の演奏を彷彿とさせる内容です。
アルト・サックスのヴィンセントは、より現代的なスタイルの持ち主で、タイトル曲ではリリカルなアダレイに対し、エネルギッシュなサックス・ソロを展開しています。

以上、4枚のアルバムを掲げましたが、どれも特徴があり甲乙つけがたい名演で、お勧めの1曲です。

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