あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

ブルーノート・レコードの変遷と見本盤

2013-01-27 | JAZZ
「BLUE NOTE RECORDS」
ジャズ・レコードの中でも折り紙つきのレーベルで、初レコーディングは1936年1月6日というから、今から77年前のことです。
1950年代中期からはルディ・ヴァンゲルダー(RVG)がレコーディング・エンジニアとして参加し、「ブルーノートの音」を作り上げ、1960年代中期までに数多くの名盤を創出しました。
このレーベルの創設者はドイツ出身のアルフレッド・ライオンで、途中から参加したリード・マイルスが手がけた斬新なレコード・ジャケットも、このレーベルの大きな特徴となりました。

アルフレッド・ライオンは、以前から海外プレスを認めていなかったことから、ブルーノート盤を聴くには輸入盤を入手するしか方法がありませんでしたが、1966年に米リバティー社に売却された時を境に、米国以外でもレコードのプレス・販売が可能となりました。
当時日本では、東芝音楽工業がリバティー社の傘下にあったことから、1967年に初めて日本プレス盤が発売されましたが、当時の「音」は「オリジナルの音」とは「全く異質の音」だったようです。
また1977年頃には日本の発売権がキング・レコードに移行され、「特別復刻盤・特製重量レコード」とし、これもまた「独特の音」となり、ジャケットの裏面、および中袋までがオリジナル盤と同じであるとしたことで話題になりました。
そして1983年には、キャピトル・レコードが米リバティー社を買収したことにより、今度はキャピトルの親会社であるEMIの傘下となり、日本での発売権が再び東芝EMI(現EMIミュージック・ジャパン)に戻っています。

前置きが長くなりましたが、このレーベルがキングから再び東芝に戻った時期に、オリジナル・レコード番号1500番台(基本的にモノラル)と、4000番台(基本的にステレオ)を番号順に復刻していくという企画があり、そのPR用として非売品のLP2枚が製作され、良く通っていたお店から頂いたものが手元にありましたので、
オリジナルのジャケットと共に紹介します。

1枚目の左はバド・パウエルのザ・アメイジング・バド・パウエル Vol.1(BLP-1503)で、この構図をまねたジャズ評論家の油井正一さんが横顔で登場しています。
そして内容ですが、BLP-1501から1550までのアルバムの中から27曲が、油井さんのナレーション入りで各々1~2分ほど入っています。
解説書によると、このナレーションは1983年11月14日に音撮りしたと記載されています。
   

2枚目はソニー・クラークのクール・ストラッティン(BLP-1588)をひねったジャケットとなっており、1500番台の後半からブルー・ノートの全盛期の演奏が、やはりナレーション入りで42曲入っています。
   

この2枚のレコードは「音」はさておいて、ブルーノートの聴きどころが詰まった内容となっており、今は亡き油井正一さんの声が聞けることでも珍しいものです。
この企画の1500番台は当初の発表通り、2枚の未発表盤を除き1501番から順次発売されましたが、4000番台に移ってからはランダムとなり、1993年頃までにおよそ200枚が出たところで終了して
しまいました。
ちなみにこの2つのシリーズは1500番台が1501~1600、4000番台が4001~4423(2009年12月現在)までとなっています。
また2004年にはブルーノート65周年記念とし、RVGが新たにリマスターし、日本のエンジニアがカッティングした名盤20枚が発売されたこともありました。

ブルーノート・レコードは今でも根強いフアンが数多く、モノラルのオリジナル盤は特に高額で取引されています。
そして2011年10月からは、東芝ミュージック・ジャパンと都内のレコード店の共同企画により、「プレミアム復刻シリーズ~究極のアナログ盤復刻」と銘打って、オリジナル・マスターテープの音をそのまま
レコードにしたものも発売されています。

なお1990年代後半からは、「ブルーノート60周年記念」として、RVGがリマスタリングしたCDも数多く発売されており、かなり満足できる内容となっています。

余談ですが、ブルーノートと肩を並べるジャズ・レーベルとしてプレステッジがあり、こちらもRVGが録音エンジニアとして係ったアルバムが数多くあります。
そしてこちらも自らがリマスタリングしたLP、CDが発売されています。

下記に紹介するCDは、名盤とされるソニー・ロリンズのサキソフォン・コロッサスで、このレーベルの発売権を持っている日本ビクターが開発した新技術(DIGITAL K2)によるCDを、新たに発売するに当たり、お店のPR用として製作された非売品です。
右端は同じ内容のRVGがリマスターしたEU製輸入盤で、やはりこちらに軍配が挙がります。
  

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一関ベイシー

2013-01-26 | JAZZ
岩手県一関市にある有名なジャズ喫茶「BASIE」
ジャズ喫茶に通ったことがある人は、皆一度は行ってみたいと思う憧れのお店で、訪問された方たちがあちこちでその感想を書いています。

少し古い話になりますが、実は私も一度行ったことがありました。
時は2009年6月13日、私用で岩手県奥州市に行くことになり、およそ480km(300マイル)をマイカーで…
夕方5時過ぎ到着を目処とし、目的地の手前には一関市があるので、ベイシーに寄り道できればいいなぁ~と思いながら、途中食事や休憩をはさんで東北自動車道を北上したところ、一関市に入ったのが4時前だったので、途中下車しベイシーへ。
このお店は不定期で休むこともあるそうなので、開いていて欲しいと願いながら…
「やってる、やってる」ということで、念願叶って店の前でまず1枚、入り口のドアを開けて更に1枚パチリ。
但し携帯カメラですが…
店内の写真は撮れないので、お店のサイトから頂きました。
  

店内はご覧のとおりで広く、右側にはオーナーも時々演奏するというドラムセットもありました。
スピーカーを正面にして右奥にはカウンターがありましたが、私の座った場所は丁度写真の切れ目辺りでした。
その時間はビル・エバンスにちなんだアルバム特集のようで、以下の2枚のA面を聴くことができました。
共にレコードですからA面、B面があるんですねぇ~、そしていずれも名盤です。

CANNONBALL ADDERLEY 「Know What I Mean?」
1. Waltz for Debby
2. Goodbye
3. Who Cares?
4. Venice
5. Toy
6. Elsa
7. Nancy
8. Know What I Mean?
Julian Cannonball Adderley (as) Bill Evans(p) Percy Heath(b) Conny Kay(ds)
1961年1月27日、2月21日、3月13日録音


TONY BENNETT 「The Tonny Bennett & Bill Evans」
1. Young and Foolish
2. The Touch of Your Lips
3. Some Other Time
4. When in Rome
5. We’ll Be Together Again
6. My Foolish Heart
7. Waltz for Debby
8. But Beautiful
9. Days of Wine and Roses
Tonny Bennett(vo) Bill Evans(p)
1975年6月10日~13日録音

スピーカーから聴こえてくる「音楽」は噂通りの「音」で、この時ばかりは至福の時間でしたが、40分程の滞在だったので、じっくり聴くことはできませんでした。
帰り際に何か記念になるものはないだろうかと尋ねたところ、飲んだコーヒーの請求書なら持ち帰ってもいいということで、頂いてきました。
 機会があれば再び行ってみたいと思っています。

なお、このお店では過去に数々のライブ録音がなされていますが、手持ちの何枚かを紹介します。
  
左から
「ベイシーズ・アット・ナイト/渡辺貞夫」   
 2007年 4月14日録音 ナベサダさんの隣がオーナーの菅原正二さんです
「ケイコ・リー/ウィズ・ハンク・ジョーンズ」 
 2006年 3月10日録音 ケイコ・リーは名古屋出身の歌手
「アニタ・オディ/ライブ・アット・ベイシー」
  1978年 7月 2日録音 アニタは3回訪問しているが、これは第1回の時の録音

余談ですが、カウント・ベイシーのアルバムで有名な1956年9月録音の「ベイシー・イン・ロンドン」と、ベイシー没後、何度もリーダーが交代しましたが、2005年10月にビル・ヒューズがバンド・リーダーとなって来日した時に、仙台でライブ録音された2枚のアルバム・ジャケットを紹介します。
ちなみにイン・ロンドンは、スウェーデンで録音され、ジャケットのみがロンドンでの撮影です。
これはヨーロッパ各地での演奏旅行の際、ロンドン公演が好評だったことからこのタイトルが付いたようです。
一方仙台の方は録音が素晴らしく、こちらにはベイシーのオーナーの菅原さんが色々と係っているようです。
 

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その後の裏通り

2013-01-25 | 日記
1月14日(月)の大雪から数えて11日目の今日は25日(金)、
何時ものように最寄駅で下車し裏通りに入ると、周辺の雪は完全に無くなっていましたが、21日に2つの雪の塊になってしまったあの「雪」の、その後はどうなったんだろうと、ちょっと気になりました。

先に進んでその場所に差し掛かると、少しではあるけれど雪が残っていましたので、いつものアングルで1枚パチリ。

そして夕方の帰り道、再び同じ場所に行くと、今度は完全に無くなっていました。
代わりと言ってはなんですが、隅にはゴミ袋が1つ…

「雪だるま」の観察を始めて丁度10日になりましたが、やはり無くなってしまうと寂しいものです。
 

そこを通るたびにワクワクさせてくれた「雪だるま」さんに改めて「ありがとう」と言うことで、この話もここで終わりです。

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1月23日(水)

2013-01-23 | グルメ
この日はファミリーの内の一人が誕生日だったので、皆で外食をすることになりました。
大人4人に幼児1人。
そして出かけた先は近所では少し評判の回転寿司屋さん。
週末の夜なら1時間待ちは当たり前のところ、週中の水曜日、それも丁度給料日前だったことも幸いし、入店してすぐにテーブル席へ。
席に着いて壁に掛けてあるメニューを見たら、どれも食べた~いものばかり…
寿司屋に来たからには寿司を食べるのが当たり前のところ、まずはビールを飲みたい。
それなら「寿司より刺身がいいや」ということで、まずは「冬の3点刺し盛り」と「焼き白子つまみ」をオーダー
  

また天井からは牡蠣の別メニューもありで、これも追加。


3点刺しは「ハマチ」「蟹」「鯖」の組み合わせで、ハマチや蟹は当然も、意外や意外、この生鯖のお味は絶品でした。
残念ながら運転手は「お茶」と「あさり汁」で刺身を摘まむことになりましたが、それでも満足のお品モノたちでした。
そしてお寿司はと言えば、イカ、活タコ、ウニ、イクラ、エンガワ、ハマチ、アジ、イワシ、ツブ貝、サーモン、アナゴ、トビッコ、タマゴ、中トロなどなど・・・
それに茶碗蒸しも加えて次から次へとオーダーし、およそ1時間30分の会食が終了しました。

 
冬の肴はどれも美味しく、大満足の夜でした。

ちなみに飲んだビールは中ジョッキ5杯、食べた寿司皿は39枚で、割引券が使えたので結果的にビール代がチャラとなり、お会計は〆て大1枚でお釣りが来ました。

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気になっていた「雪だるま」さん

2013-01-21 | 日記
1月14日(月)の大雪から丁度1週間が経ちました。
先週健在だった「雪だるま」さんが休みの間ず~と気になっていたので、今朝(21日)の出勤前に早速見てみました。
「あららぁ~ 残念」頭の部分が落ちでしまっています。
これでは単なる2つの雪の塊です。

仮に夕方まで塊として残っていれば、誰かが復元してくれているかもしれないという期待感もありましたが、帰り道でも同じでした。
そして1週間前にあった道路の雪は脇にわずかに残っているだけになりました。
1週間近く楽しませてくれた「雪だるま」さん、ありがとうございました。

今朝の天気は関東地方に寒気が南下し深夜に雪が舞うかもしれないという、チョット気になる予報だったので、辺りが暗くなってから空を見上げてみたところ、ご覧の様に月と星がでていました。
これでは恐らく雪になりませんよね。

写真は左から、21日朝、夕方、夕方の道路、暗くなってからの空の月


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松井とイチロー

2013-01-20 | 日記
2012年12月、松井秀樹さんが現役引退を発表しました。
彼は星稜高校~読売巨人軍~ニューヨーク・ヤンキースを初めとした大リーグ時代と、「野球」を通して長い間我々をワクワクさせ、そして沢山楽しませてくれました。
選手生活にピリオドを打つことは寂しい限りですが、ここで改めて「ありがとう」と言いたいです。

1990年代中盤以降、松井とイチローはタイプこそ違え、何かと比較されてきました。
強打の松井:天才、巧打のイチロー:秀才ではありますが、松井がワールド・シリーズでMVPを受賞した翌日の新聞は、
朝日「天声人語」イチローはカミソリ、ゴジラはナタ
産経「産経抄」記録のイチロー、記憶の松井と表現しています。

この2人は共に高校卒業と同時にプロ野球入りしていますが、私はその時以来ず~と注目して来ましたし、大フアンでもあります。
1つ先輩のイチローは、当時のオリックスの監督であった仰木さんが、それまでの鈴木(鈴木一朗)からイチローに変更して注目されましたし、松井は星稜高校3年の夏の甲子園で「5打席連続敬遠」ということで賛否両論となりました。
その後のドラフトで、長嶋監督自らがくじを引いて引き寄せたことで、当時巨人フアンでもあった私も大変喜んだことを覚えています。
2人がプロ野球に入団してからはリーグが異なるため、対戦することはありませんでしたが、1996年のオールスター・ゲームにおいて、打者松井の場面で、全パの仰木監督がイチローをマウンドに立たせたこともありました。
この時の全セの監督は野村さんでしたが、松井に代えて代打高津となったため、違った意味での2人の対決は見られませんでした。
オールスターがお祭りだとするならば、その対決は興味本位でも面白かったと思うのですが、野村監督は「野手には野手、投手には投手の役割がある」と言っていたそうです。

大リーグ時代の松井で輝かしいのは、デビュー戦のヤンキー・スタジアムで打った満塁ホームランと、2009年のワールド・シリーズで大活躍し、ヤンキースを9年ぶりの世界一に導きMVPになったことです。
また2006年5月11日、浅目のレフト・フライを取ろうと前進し、芝生に足がもつれ、グローブをはめていた左手首を骨折した時は驚きました。
その後リハビリのため、NJ州にあるヤンキース傘下の「Trenton Thunder」でプレーしたこともありました。
最近は巨人時代から痛めていたと思われるヒザの状態も悪化し、ヤンキースを離れた後、エンゼルス、アスレチックス、レイズのいずれでも満足な結果は出せませんでした。
一方マリナーズ時代のイチローは、毎年素晴らしい成績を残すもののチームが弱いため、モチベーションを維持するのも大変だったことと思います。
偶然ではありますが、大リーグの名門チームに2人の名前が刻まれたことも嬉しいことで、今年40歳になるイチローにはマリナーズ以上の活躍を期待したいものです。

私ごとではありますが、マイカーのナンバーは「51・55」です。
イチローの新天地での背番号は「51」から「31」に代わってしまいましたが、「51」は名外野手のバーニー・ウイリアムスが付けていたことで、自ら辞退したようです。

そして自宅には2人のバブルヘッド(首振り)人形があります。
イチローはマリナーズ時代のもの。
松井は2A時代のユニフォームのもので、当時2000個製作し、球場で配布されました。
ユニフォームは白地に黒ではなく青のピンストライプ、胸には「THUNDER」のネーム、背番号はもちろん「55」、そして帽子のマークはNYです。
この2人の首振り人形は、米国出張の折に探して購入しました。

 

                                                            
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毎日寒い日が続きます

2013-01-19 | 日記
昨年暮れからず~~と寒い日が続いており、その時引き込んだ私の咳はいつまでも止まりません。
そしてこの冬最初の積雪は、2013年1月14日(月)の朝に突然やってきました。
北からの寒気と、南からの急速に発達した低気圧が日本上空でぶつかり「爆弾低気圧」とやらが発生したため、早朝は冷たい雨だったのに、午前9時過ぎから雪に変わり、あっという間に積もっていきました。
都心の積雪は8センチとも言われ、交通網はマヒ、首都高速道に乗った車は事故も発生し、路肩がないため動くに動けず、長が~い間立ち往生。
また当日は成人の日と重なり、せっかくの晴れ着姿で着飾ったお嬢様達の中には白足袋が汚れるからと、着物にブーツ姿のニュー・ファッションも登場しましたが、皆様本当にお疲れ様でした。

そして明けて15日(火)、3連休も終わり何時ものように出勤しました。
通勤電車の遅れもなく、朝の7時前に都内の最寄駅で下車したところ、そこはまだ多くの雪が残っていました。
いつもの通勤ルートを歩き始め、せっかくだからと記念に雪景色を1枚撮っておこうっ~と、1枚パチリ。

よーく見ると、左側の看板の奥に「雪だるま」が見えました。
話がここで終わってしまっては、な~んの面白味もありません。

ということで、翌日からはこの「雪だるま」さんを観察をしようと、
17日(木)の朝、夕、18日(金)の朝、夕と写真を撮り続けました。( 写真は左から右への順です)
   
皆さん「雪だるま」の変化が分かりますか?
殆ど変わりませんよね。
この場所は裏通りで、日当たりはあまり良くありませんが、でも日中の気温が低いことも確かです。
ひょっとして管理人さんがお化粧直しをしてくれているのではと、思ってもいるのですが。

ちなみに18日の朝の道路はこんな感じでした。
そして脇道では別の「雪だるま」さんも見つけました。
 

本日(19日)から気温は少し上がってくるとの予報です。
雪だるまさんには申し訳ないけど、早く暖かくなって欲しいものです。

                                       
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LPレコードの楽しみかた

2013-01-18 | JAZZ
エジソンがロウ管式の蓄音機を発明したのが1877年(明治10年)で、その10年後に円盤式のレコード開発が始まりました。
その後は数々の変遷をたどり、LPレコードは1948年、最初にコロムビアが、続いて1950年にRCAビクターが発売を開始しています。
レコードを楽しむということは、ズバリその盤に入っている「音」を再生して聴くことなのですが、もう一つ、ジャケットのデザインを見て楽しむことにあります。

その一例として楽器が入っている4枚を紹介しますが、これを見ているとその中の「音」が聞こえてくるようです。
   

左から
TED CURSON 「 BLUE PICCOLO 」 TRIO RECORDS ( PA - 7153 )
DEXTER GORDON 「 DADDY PLAYS THE HORN 」 BETHLEHEM RECORDS ( BCP - 36 )
NICKI PARROTT 「 MOON RIVER 」 VENUS RECORDS ( TKJV - 19194 )
ROY HAYNES 「 OUT OF THE AFTERNOON 」 IMPULSE RECORDS ( A -23 )
となっています。

またジャケットは、レコードが再発されたり、あるいはレーベルが他社に移動したりすると変わることがあり、この辺の追っかけも興味が湧きます。
私が所有しているものの中から、何枚かを紹介します。

1. 英国ジャズ歌手のキャロル・キッドが最初に録音したオリジナル盤と別レーベルからの再発盤。
  CAROL KIDD 「 CAROL KIDD 」 ALOI ( AKH -003 ) ⇒ LINN ( AKH - 297 )
  

これは1984年に、英国のオーディオで有名なLINNの傘下にあったALOIというレーベルから発売されましたが、表は真っ黒なジャケットで、右下にアーティストの名前が書かれているだけのものでした。
(参考にその隣に裏面も掲載しました)
後に親会社から再発された時は、当時とは少しお年を召された横顔が移っているものに変わってしまいました。
よってレーベルについても以下の通りです。
 

2.レッド・ガーランドがプレステッジに録音した最初のアルバムのオリジナル盤と再発盤。
  RED GARLAND 「 A GARLAND OF RED 」 PRESTIGE (LP7064) 再発時も番号は変わらず
 
オリジナル盤やCDは、左側のイラストですが、再発時はピアノが消えています。
この再発盤はほんの一時期だけのもののようで、以降は全てオリジナルの図柄に戻っています。

3.以前にも登場したカーティス・カウンスのオリジナル・モノラル盤と以降のステレオ盤。
  CURTIS COUNCE 「 THE CURTIS COUNCE GROUP 」 CONTEMPORARY ( C3526 )   ⇒ キングレコード (GXC - 3184 )
 
ここに掲げた2枚は、左がモノラル・オリジナル盤、右が国内盤ステレオで、輸入盤もステレオ盤はこの国内盤と同じ図柄です。
絵をご覧になってお分かりのように、モノラルとステレオは奏者が右・左逆になっています。
そしてステレオ盤のほうは、タイトルもこの盤の1曲目のLAND SLIDという文字が入っていいます。
またVOL1の文字も見られますが、この2作目は発売されていません。

4.ポール・チェンバースのオリジナル盤と別レーベルへ移動した再発盤。
  PAUL CHAMBERS 「 CHAMBERS’ MUSIC 」 JAZZ WEST ( JWLP - 7 ) ⇒ SCOORE ( SLP - 4033 )
 
左側のジャズ・ウエストというレーベルは、ロサンジェルスにあったマイナー・レーベルで、ジャズ以外も含み、数枚の作品を残しただけで倒産したため、その後このアルバムは、スコア社から図柄は同じで色だけが違うものになって再発されました。(右側のジャケット)
ちなみに2枚のアルバムの住所は全く同じとなっていることから、次の会社も同じ場所にあったことが分かります。

このようにLPは「音」を聴くほかに、ジャケットを見て色々な思いを張り巡らせるのも楽しみの一つです。

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2枚のモノラル・ジャズ・レコード

2013-01-17 | JAZZ
レコードがLP盤となって最初にステレオ録音がされた時期は、1958年と言われていますが、当時は再生装置の普及が追い付いていなく、モノラル再生が主流だったことから、ステレオ録音した音源を、わざわざモノラルにミックス・ダウンしたり、その一方で、ステレオ装置が普及して来ると、今度は元来のモノラル盤を電気処理により擬似ステレオにしたりした時期がありました。
ジャズ録音のエンジニアで有名なルディ・ヴァンゲルダーは、その当時、モノラルとステレオの機材を同時に回して録音した時期もあったそうですが、コストがかかることで、しばらくして取りやめになったようです。
初期のステレオ・レコードは、モニターシステムが十分でなかったり、エンジニアの試行錯誤のところもあり、必ずしも満足できる結果とならなかったものが多くありましたが、その中で西海岸のコンテンポラリー・レーベルは「ステレオ」というレーベルを立ち上げてしまうほど、最初から優れていた録音が多かったようです。

そして今回のモノラル・レコードの2枚です。
CURTIS COUNCE [ THE CURTIS COUNCE GROUP ]
 
1. LANDSLIDE
2. TIME AFTER TIME
3. SONAR
4. MIA
5. SARAH
6. A FIFTH FOR FRANK
Jack Sheldon(tp) Harold Land(ts) Carl Perkins(p) Curtis Counce(b) Frank Butler(ds)
COMTEMPORARY C3526   Recorded October 8th 1956
Recording Engineer Roy DuNann

RED GARLAND [ WHEN THERE ARE GREY SKIES ]
 
1. SONNY BOY
2. MY HONEY’S LOVIN’ ARMS
3. ST. JAMES INFIRMARY
4. I AIN’T GOT NOBODY
5. BABY, WON’T YOU PLEASE COME HOME
6. NOBODY KNOWS THE TROUBLE I SEE
Red Garland(p) Wendell Marshall(b) Charlie Persip(ds)
PRESTIGE PR7258   Recorded October 9th 1962
Recording Engineer Rudy Van Gelder

この2枚は共に愛聴盤で、ず~と以前から国内盤と輸入再発盤を何度も買っては手放しを繰り返して来ました。
その理由は2枚とも全て「ステレオ盤」で、何度トライしても以下の理由で納得できなかったからです。
全てのステレオ盤が悪いわけではありませんが、この2枚だけは特別です。
そして録音エンジニアは、といえば東のルディ・ヴァンゲルダー、西のロイ・デュナンと、東西の著名な人が担当しているからでもあります。

まず、1枚目のベースがリーダーのカーティス・カウンスですが、トランペットは左(L)チャンネル、サックスもどちらかと言えばL、ピアノは右(R)チャンネル、ベースもR、ドラムに至ってはバスドラとスネアがLとRに分離されています。
サックスはクリフォード・ブラウンのセッションに数多くの名演を残していて、私も大好きなハロルド・ランドなのですが、各楽器が左右に分離されていることで、ステレオ中心部の音が弱い、いわゆる中抜け状態のため、音楽として聴くには残念なアルバムでした。
ドラムの音が左右に散らばっていたら、変な楽器となりますよね。
ということで、長年探していたモノラル盤が55年近く経って、最近やっと入手出来ました。
モノラル盤の音は中央部に集中し、各楽器の輪郭も良く出ていて大満足の1枚です。
TIME AFTER TIME ではハロルド・ランドのソロも聴けます。

そして2枚目はレッド・ガーランドのピアノ・トリオです。
こちらもステレオ盤は、国内盤も再発輸入盤もピアノはLチャンネル、ベースとドラムがRチャンネルで、国内盤は特に分離がはっきりしていて、演奏内容が良いだけに残念なアルバムとなっていました。
そしてこちらもモノラル盤が録音から50年経って、最近やっとのことで入手できました。
1曲目のソニー・ボーイの一音が出ただけで、シビレマス。

そこでQ&Aです。
Q:2枚のアルバムを聴いての感想は?
A:はい、想像していた通り、中音域が厚く、各楽器の粒立ちも良いです。
Q:満足しましたか?
A:勿論です。
Q:ところでいくらでお買いになったの?
A:国内盤とは1桁違いました。
Q:ほほう、それは良い買い物をしましたね。(だって昔の、しかも中古なんでしょ)
A:???   

                                  
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アン・バートンの2枚

2013-01-14 | JAZZ
アン・バートン(1933 - 1989 )
リタ・ライスと共にオランダを代表する女性ジャズ・ヴォーカリストです。
アン・バートン(本名 ジョアナ・ラファロヴィッチ)は、1933年3月4日アムステルダム生まれで、1955年にプロに転向しています。
その後はヨーロッパ各地の米軍キャンプやジャズ・クラブで歌っていたこともあり、ビリー・ホリディの歌に傾注した時期がありました。
歌う曲は彼女自身の考えから、スローなものが多いように感じますが、どのアルバムでも一言一言をかみしめるように感情を込めて歌っています。
日本にも4度来日していることもあり、こちらではリタ・ライスより人気が高いです。

なお、彼女に関する情報は各方面から沢山出ていますので、そちらをご覧いただくとして、ここでは自国で録音された彼女の最初と、次の2枚のアルバムについて紹介したいと思います。
( 最近、更に以前の録音も発見されCD化されています )
なおこのページの最後には、バックで演奏しているピアニストのアルバムも2枚掲載しました。

「BLUE BURTON」(1967録音、翌年発売)
オランダのグラミー賞といわれる1968年度の「エジソン賞」受賞作品です。
 
1.I CAN’T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE ( 捧ぐくるは愛のみ)
2.GO AWAY LITTLE BOY ← 女性が歌っているので LITTLE GIRL のところをBOYとしています
3.HE WAS TOO GOOD TO ME
4.BUT NOT FOR ME
5.IT’S EASY TO REMEMBER (思い出はやすし)
6.YOU’VE CHANGED
7.THE GOOD LIFE
8.IN THE WEE SMALL HOURS OF THE MORNING (夜は更けて)
9.SUNNY
Louis Van Dijk (p) Jacques Schois (b) John Engels (ds) Piet Noordijk (as) [ 3. 6. 8 ]

最初のアルバムは34歳の時の録音で、決して早いデビューではないですが、既にキャリアも十分なことから歌としては確立されています。
これと次のアルバムは、続けて聴いても少しもダレることなく一気に聴き通せます。
1曲目と6曲目はビリー・ホリディの歌唱で知られる有名曲です。
2曲目はキャロル・キングのヒット曲であり、9曲目は異色のソウル・ナンバーですが、ここでもゆったりと歌っています。
そして中の3曲で挿入されるアルト・サックスが良いアクセントをつけていて、8曲目の「夜は更けて」などは深夜に小さい音で聴いても、良い雰囲気を醸し出します。
余談ですが、このサックス奏者はオーソドックスな奏法からフリーまで何でもOKですが、ここではきれいなトーンで、歌のサポートをしています。

「BALLADS & BURTON」 (1969年作品)
我が国ではこの2枚目のアルバムが国内盤で発売されてから、彼女の人気が確立されました。
私がこのアルバムを購入した時、彼女のことは全く知らなかったのですが、ジャケットが素晴らしかったので、内容はともかくジャケ買いしました。
 
1.A LOVELY WAY TO SPEND AN EVENING (宵のひととき)
2.TRY A LITTLE TENDERNESS
3.BANG BANG
4.SOMEONE TO WATCH OVER ME
5.THE SHADOW OF YOUR SMILE (いそしぎ)
6.IT NEVER ENTERD MY MIND
7.THAT OLE DEVIL CALLED LOVE
8.HEAR’S THAT RAINY DAY (冷たい雨)
Louis Van Dijk (p) Jacques Schois (b) John Engels (ds) Rudy Brink (ts) [ 2. 4. 5. 8 ]

彼女のアルバムは落ち着いた語り口で、いずれもスローでじっくり聴かせるものばかりなので、これらの歌のいずれからも暖かさと心地よさが伝わってきます。
この2番目のアルバムも最初のアルバムと同じコンセプトを持った内容で、ピアノ・トリオのメンバーは全て同じです。
少し変化をもたらせようと考えたのでしょうか、サックスだけがアルトからテナーに変わっています。
2曲目はオーティス・レディングの熱唱で有名なR&Bの名曲、3曲目は説明不要の名曲、5曲目は映画「いそしぎ」のために書かれた曲です。
私ごとですが、この曲の中間部で演奏されるテナー・サックスのフレーズをコピーし、練習していたこともありました。
そして7曲目は、こちらもかってビリー・ホリディが歌ったことのある曲を取り上げています。

この2枚に共通して言えることは、兎に角録音が良いです。
CDではソニー・ミュージック(Epic Records)からDSDマスタリングされたものも出されています。
そしてピアノのルイス・ヴァン・ダイクですが、本当に端正なピアノ弾きで伴奏も上手く、自身のトリオ・アルバムも多く出しています。


「 ここで、レーベルに関する一言! 」
紹介した2枚のアルバムは、オランダの「 artone 」レーベルがオリジナルで、後にCBSに移っています。
その本家である米国CBSは、1968年3月にソニーと合弁し、CBS・SONY(現SME)となった後、オランダでもレーベルに変化がありました。
私が1971年頃、最初に購入したのは2番目のアルバム「 BALLADS & BURTON 」でした。
オリジナル盤のジャケット表面は、左下にタイトルと奏者の英文字の記載があるだけで、レーベル・マークや他の文字はありません。
そしてレコードのラベルはオレンジ色で「 artone 」と書かれています。
ということから、私が持っているレコード盤はオリジナル盤、ジャケットはオリジナルではないことになります。
写真をご覧になると、ジャケットの左上に「 Stereo 」の文字と、その下が四角の白色になっています。
この部分には当初CBSのロゴマークがありましたが、それが綺麗に切り取られています。(裏面も同様です)
ということはレコード盤は、プレスしたオリジナル盤が残っていてそれを使ったけれど、ジャケットは無く、販売しようとした時点で既にCBSに移っていたので、そのロゴを入れてオランダ国内で販売した。
ところが輸出については契約上の課題がクリアになっていなかったことから、そのCBSのロゴマークを切り取って出荷されたものと考えられます。
それが私の手元にあるものです。
一方、最初のアルバム「 BLUE BURTON 」は、その後しばらくして購入したため、盤にもジャケットにもCBSのロゴが入っています。


話は変わって、日本企画(発売元 M&Iカンパニー)ではありますが、ルイス・ヴァン・ダイク・トリオは、およそ40年の時を経て、上記の2枚に沿った下記のようなCDも2枚出しています。
 
「BALLADS IN BLUE」 (2004年10月録音)
 1.GO AWAY LITTLE GIRL
 2.THE SHADOW OF YOURE SMILE
 3.I CAN’T GIVE YOU ANYTHING BUT LOVE
 4.ROUND MIDNIGHT
 5.WHERE WARE YOU
 6.ESTATE
 7.THE SUMMER KNOWS
 8.MORE THAN YOU KNOW
 9.CHEZ REGINE
10.TRIOLOGY
11.GONE WITH THE WIND
12.LIZ ANNE
13.IT MIGHT AS WELL BE SPRING
  Louis Van Dijk(p) Edwin Corzillius(b) Frits Landesbergen(ds)

「THE SUMMER KNOWS」 (2007年4月録音)
 1.A LOVELY WAY TO SPEND AN EVENING
 2.ONCE UPON A SUMMERTIME
 3.I WILL WAIT FOR YOU
 4.THE SUMMER KNOWS
 5.THE WINDMILLS OF YOUR MIND
 6.UN HOMME ET UNE FEMME
 7.HERE’S THAT RAINY DAY
 8.IN THE WEE SMALL HOURS OF THE MORNING
 9.YOUNGER THAN SPRINGTIME
10.I CAN SING A RAINBOW
11.BLACK ORPHEUS
12.YOKOHAMA WALTZ
13.YOU’VE CHANGED
  Louis Van Dijk(p) Edwin Corzillius(b) Frits Landesbergen(ds)

上記の2枚に中には、アン・バートンが歌った曲も多く含まれており、1枚目の1曲目( GO AWAY LITTLE GIRL )などは、イントロの4小節が過ぎると、続いてアン・バートンが歌うのではないかという錯覚に陥ります。

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