安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ニッキ・パロット(b,vo)、ハリー・アレン(ts)ライブ (11月12日 山梨県甲府市COTTONCLUB)

2018-11-14 20:10:00 | 演奏会・ライブ

ニッキ・パロット(b、vo)のトリオにゲストとしてハリー・アレン(ts)が参加したカルテットのライブが、11月12日に甲府市のCOTTONCLUB(コットン・クラブ)であったので聴いてきました。

(出 演)

Nicki Parrott(b,vo)  (ニッキ・パロット)
Harry Allen(ts)  (ハリー・アレン)
John Di Martino(p)  (ジョン・ディ・マルティーノ)
Jacob Fischer(g)  (ヤコブ・フィッシャー)

(曲 目)

ほぼスタンダード曲を演奏したり歌ったりしていましたが、曲名の紹介はなかったので、聴いていてわかったものだけを記載します。

(第1セット)

On A Slow Boat to China (中国行のスローボート)
Fever
Autumn Serenade
Autumn Leaves (枯葉)
Moonlight in Vermont (バーモントの月)
Moon River 
Alright, Okay, You Win

このほか2~3曲やっていました。「On A Slow Boat to China」と「Moonlight in Vermont」は器楽曲です。

(第2セット)

My Melancholy Baby
It's All Right with Me   
I will wait for You (映画「シェルブールの雨傘」から)
Hallelujah I Love Him So
Agua de Beber (おいしい水)
So Danco Samba
It's A Good Day
Besame Mucho 

このほかに、ハリー・アレン作曲のバラードなど2~3曲をやっていました。「My Melancholy Baby」と「It's All Right with Me」は、器楽曲です。

(感 想)

メンバーは、日本のヴィーナスレーベルからリーダー作を出していて日本でも知られている4人で、エンターテイメントに溢れたステージを展開してくれました。ベースを弾きながら歌うニッキ・パロットですが、ベースのプレイも本格的で、ランニングベースなど力強いものでした。

パロットは、ペギー・リーの「Fever」や「It's A Good Day」を歌い、その歌はペギー・リーを想い起させるところがありました。哀愁漂う「I Will Wait For You」やアンコール曲として繊細に歌った「Besame Mucho」、ボッサリズムに乗った「Agua De Beber」などよかったのですが、加えて「Alright, Okay, You Win」では、ノリノリで観客を乗せていました。

ハリー・アレン(ts)は、「Moonlight in Vermont」や自作のバラードでフューチャーされていましたが、「It's All Right with Me」では、硬質な音色で、スピード感に富んだプレイをみせ、時々ヴィヴラートをかけてスリルもありました。彼の演奏を聴くのは2回目ですが、前よりも好印象でした。

ヤコブ・フィッシャー(g)は、アコースティックギター(アンプにつないでいたので、エレアコでしょうか)を用いて、「On A SLow boat China」や「My Melancholy Baby」を弾いていましたが、個性的なサウンドで繊細なプレイでした。ジョン・ディ・マルティーノ(p)は、右手のシングルトーン中心のスタイルで、余裕が感じられました。

ドラムスが入らないので、リズムがどうかなと思っていたのですが、パロット(b)とフィッシャー(g)が、アレン(ts)やマルティーノ(p)の演奏のバックで揃ってリズムをガンガン刻み、スイングしまくりでした。あっというまに終了したステージですが、こういう楽しさ満載のライブはそうはないなあと思いながらお店を後にしました。

ピアノとのデュオ曲。

パロットが「It's A Good Day」を歌い、アレン(ts)が合いの手を入れているところ。最高です。

   

ハリー・アレン(ts)

ジョン・ディ・マルティーノ(p)。イタリア系の方でしょうか、陽気でした。

右にギターのヤコブ・フィッシャー。譜面を見つめているのか、真剣な表情です。

【甲府COTTONCLUB(コットンクラブ)】

住所:山梨県甲府市中央4-3-20
電話:055-233-0008
ホームページ:cottonclub (facebookです)

当夜のお店入口

店内。休憩時間中の様子。

ビールをいただきました。

フライドチキンに付け合わせの野菜。

(甲府COTTONCLUB公演のチラシ)

   

   

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晩秋の中山高原と美麻珈琲(長野県大町市美麻)

2018-11-13 20:28:25 | お出かけ・その他

先週末、長野市から安曇野市へ向かうのに大町市を経由する道を通り、久しぶりに中山高原に寄ってみました。蕎麦の刈取りも済んで、畑には何もない晩秋の光景も清々しくてよいものでした。ここから見える鹿島槍ヶ岳など北アルプスの本格的な積雪はこれからのようでした。

散策した後には、美麻珈琲で、珈琲とケーキをいただき、スピーカーから流れるジャズに耳を傾けて、休憩のひと時を過ごしました。

農園の入口。手前が駐車場になっています。

農園カフェ「ラビット」(ランチの営業は行っています。)の前の芝生でくつろぐ山羊や羊など。のんびり。

この羊は人懐こくて、近くまで寄ってきました。

高台からの農場と北アルプス方面。菜の花、蕎麦の栽培が行われています。

鹿島槍ヶ岳

周りに何もないため、白樺の樹が目立ちました。

白い色がきれいです。

離れたところからの、喫茶店「美麻珈琲」

春には、雪解け水を集めて、池ができる場所です。この時期でもキャンプを行っている人がいたので驚きました。

長野県道31号長野大町線から美麻珈琲への入口。看板脇を上がればすぐです。

外観

   

玄関

ストーブの火が赤々と燃えていました。

店内。

店内から外を眺めたところ。丘を越えた反対側には、農園カフェ「ラビット」があります。

ブレンドコーヒーとケーキを注文。

「タルトタタン」です。甘酸っぱくて美味しい。

珈琲。クッキーのおまけをつけてくれました。

隅においてあるKEFの小型スピーカー。BGMにジャズが流れていました。yutubからだと思いますが、マイルス・デイビス(tp)の演奏などがかかっていました。

飾ってあった写真パネル。春の中山高原の風景。

【美麻珈琲】

住所:長野県大町市美麻14902-1
電話:0261-23-1102
ホームページ:miasacoffee.com

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山下真理(vib)ライブ (11月10日 安曇野市いさつ歯科医院)

2018-11-12 20:21:27 | 演奏会・ライブ

安曇野市のいさつ歯科医院で、ビブラフォン奏者の山下真理さんの公演があったので、聴いてきました。山下さんの演奏は、数年前に新宿ピットインで聴いて以来です。

 

   

(出 演)

山下真理(vib)
福富博(g)
座小田諒一(b)
則武涼(ds)

(曲 目)

(第1セット)

1 Days in The Past (過ぎ去った日々)
2 Painting in Blue  (青で塗る)
3 星ふる海のとき
4 Rarety (ラリティ 滅多におきないこと)
5 真夜中の散歩

(第2セット)

1 May (5月)
2 TV On Fire (燃えるテレビ)
3 Simply Cucumber (キュウリだけ)
4 Blossoms (開花)
5 スイミー 
6 Erato (エラート) (アンコール曲です)

(感 想)

曲は全て山下さんのオリジナルです。メロディは、可愛らしかったり、幻想的だったりしたのですが、複雑な響きの和音がつけられていたので、曲のメロディそのものがどういうものか、理解できないものもありました。最初の「Days in The Past」(過ぎ去った日々)は、哀愁と爽やかさが漂うテーマにソロもブルーな感じが入り、最も気に入りました。

本日のメンバーは、全員バークリー音楽大学などアメリカの音楽学校出身です。したがって、語法などは共通して身につけているものが多いと思われ、例えば「星降る海のとき」は、かなりテンポが変化したのですが、スムーズにやりとりが行われていました。

多分に僕の年齢のせいですが、ギターの音色が全体に高音に偏り金属的なところもあり、ソロなどうるさくて参りました。ドラムスの則武涼さんのプレイは、繊細さがあり、余分な音を出さず、しかもスイングしていて、素晴らしいものでした。注目すべきドラマーだと思います。

ヴァイブとギターが奏でる響きはウェットさがほとんどなく現代的なもので、山下さんの個性も発揮されていましたが、古いジャズ・ヴォーカルファンの僕としては、スタンダードを一曲聴きたかったと思いながら、いさつ歯科医院を後にしました。

【山下真理ホームページ】

mariyamashita.com

【則武諒ホームページ】

ryo noritake.com

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チャールズ・ミンガス MINGUS, MINGUS, MINGUS, MINGUS, MINGUS

2018-11-11 20:05:19 | ベース・ドラムス

雑誌「BRUTUS」(マガジンハウス発行)の11月15日号は、『札幌の正解』と題して、札幌の街を特集しています。札幌のガイドですが、飲食店の案内を主に、アートや建築の紹介など細部にこだわった内容です。「札幌の深煎りコーヒー文化」や「札幌の街を、クラフトで巡る」という記事に興味を惹かれましたが、後者の記事の木彫りの熊の写真に、チャールス・ミンガスをイメージしました。

CHARLES MINGUS (チャールス・ミンガス)
MINGUS, MINGUS, MINGUS, MINGUS, MINGUS (Impulse 1963年録音)

   

チャールス・ミンガス(b, 1922~79年)の音楽については、やや前衛的でごった煮的な面白さがあるので、たまにですが聴きたくなります。タリーズなど街の喫茶店はもちろんジャズ喫茶やジャズバーでも、ミンガスの音楽を耳にすることは、昨今滅多にありません。「怒り」や「悲しみ」といった感情の吐露がストレートに出てくるので、今やそういった空間には馴染まないのかもしれません。

メンバーは、チャールス・ミンガス(b)、リチャード・ウィリアムス(tp)、ロルフ・エリクソン(tp)、ブリット・ウッドマン(tb)、ジェローム・リチャードソン(ss,ts,fl)、エリック・ドルフィー(as,fl)、チャーリー・マリア―ノ(as)、ブッカー・アーヴィン(ts)、ジャッキー・バイアード(p)、ウォルター・パーキンス(ds)、ダニー・リッチモンド(ds)など。11人編成による二つのセッションが収録されていて、それぞれでメンバーは異なります。

曲目は、「Ⅱ B. S.」、「Ⅳ Love」、「Celia」、「Mood Indigo」、「Better Get Hit in Yo' Soul」、「Theme For Lester Young」、「Hora Decubitus」の全7曲。デューク・エリントン作曲の「Mood Indigo」を除きミンガスが作曲したものです。「Ⅱ B.S」は「Haitian Fight Song」(ハイチャン・ファイト・ソング)であり、「Theme For Lester Young」は「Goodbye Pork Pie Hat」(グッドバイ・ポークパイハット)であるなど、曲名をオリジナルとは変えています。

ミンガスの代表的な作品が再演されているエキサイティングなアルバム。「Ⅱ B. S.」ではミンガスの力強いベースがうなりを上げ、集団的で熱狂的な演奏が繰り広げられ、「Mood Indigo」では、厚いアンサンブルをバックにミンガスがどっしりとしたソロをとっています。「Theme For Lester Young」は、ブッカー・アーヴィン(ts)をフューチャーしたバラードで、悲しみに溢れたこの曲を聴くと、レスター・ヤングへの追悼の想いが感じられます。アップテンポの「Hora Decubitus」では、エリック・ドルフィー(as)はじめ個性的なソロが面白い。

【BRUTUS 2018年11月15日号】

 

   

表紙

   

カレーのお店の紹介。

   

建築はいろいろな建物の紹介があります。

   

クラフト。木彫りの熊。

   

「札幌はなぜ深煎りなのか。」というコーヒーに関する記事。

バーの紹介の中に、ジャズ喫茶・バーの「JAMAICA」が出てきました。札幌へ行った際には必ず寄るお店です。

   

こちらは違う号で、福岡についてのガイドです。

  

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吉松隆著「調性で読み解くクラシック」(ヤマハ・ミュージック・メディア)

2018-11-10 20:05:22 | 読書

作曲家の吉松隆さんが書いた「調性で読み解くクラシック」を読みました。吉松さんは、1952年生まれで、6つの交響曲や10の協奏曲などの管弦楽作品をはじめ多数の作品を作っています。また、NHK大河ドラマ「平清盛」(2012年)の音楽を担当するなど、テレビや映画音楽も多く手掛けている方です。

   

(目 次)

第1章  調性とは何か?  ~メロディからハーモニーへ
第2章  楽器からみた調性  ~得意な調と苦手な調
第3章  科学的にみた調性  ~自然倍音から音階、平均律へ
第4章  調性の歴史  ~聖歌から機能和声へ
第5章  調性に関するエトセトラ ~東洋の調性から天体の音楽まで
第6章  それぞれの調性の特徴と名曲 ~長調、短調から微分音階まで

(感 想)

クラシック作品のタイトルに調性の表示があるのは、なぜだろうという疑問から読んだ本ですが、調性がその曲の曲調を決める上で、大事な役割を果たしているからだということを、わかりやすく記述してありました。

例えば、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番は、変ロ短調(♭が5つ)ですが、変ロ短調について『主音が♭系なので、弦楽器では響きが悪くほとんど使われない調。物凄く重たく暗い響きが特徴。ただし、ピアノでは黒鍵を多用する技巧的な曲に使われることがなくはない』と著者は解説しています。確かにこの名曲は、そのような特徴を備えています。第6章では、それぞれの調性の特徴と代表的な曲を挙げていて、鑑賞する際の手助けになります。

「自然倍音」について、『「音楽的な音」というのは、この「自然倍音」が豊かに含まれているわけで、耳には「ド」の音だけに聴こえても、その向こうには常にオクターヴ上の「ド」や「ソ」や「ミ」の音が鳴っていることになる』と記されています。だとすると、音域をカットしてしまうCDよりも自然なレコードの方が、音楽媒体として優れているのではないかと考えてしまいました。

ジャズやブルースで使われるブルーノート・スケールについても触れていますが、その中で『西洋クラシック音楽の長調・短調とは違った「和声感」を持ち、高度な「コード進行」や「転調」の可能性を秘めている。』と記しています。曲やアドリブの具体例を挙げるなど、せっかくなので、敷衍して記述してもらいたかった箇所です。 

【チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番変ロ短調をマルタ・アルゲリッチのピアノで聴きました】

   

マルタ・アルゲリッチ(p)のライブ録音ですが、迫力が凄く、奔放な演奏。

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