あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

私の愛聴盤(第158回)

2021-10-31 | 私の愛聴盤
私の愛聴盤の第158回は、フィル・ウッズの「ウッドロアー」です。

「WOODLORE」 PRESTIGE 7018
  
1. WOODLORE
2. FALLING IN LOVE ALL OVER AGAIN
3. BE MY LOVE
4. ON A SLOW BOAT TO CHINA
5. GET HAPPY
6. STROLLIN’ WITH PAM
PHIL WOODS (as) JOHN WILLIAMS (p) TEDDY KOTICK (b) NICK STABULAS (ds)
録音 1955年11月25日

これはフィル・ウッズの初期の傑作盤であり、この録音時、弱冠24歳の彼が放つ熱く、そして優しく情緒たっぷりに唄うアルト・サックスの音色も素晴らしく、ワンホーンアルバムであることから彼の演奏を十分に味わうことが出来ます。
タイトル曲である「WOODLORE」は、次から次へと繰り出すアドリブが素晴らしく、「 FALLING IN LOVE ALL OVER AGAIN」は、メロディ・ラインがとても美しく、特に冒頭のテーマにおけるサビの部分の歌わせ方が絶品です。
そのバラードのメロディ・ラインを流れをそのまま引き継ぎながら、アップテンポで入って行く「 BE MY LOVE」も好調そのもので、中間部でのジョン・ウイリアムスの長尺のアドリブと、続くサックスとドラムスの4バースを経てテーマに戻っています。
また、多くの人が取り上げる曲でもある「ON A SLOW BOAT TO CHINA」は、華やかなメロディラインを綴りながらの圧倒的なスイング感が見事で、フィル・ウッズの演奏が一番だと思っています。
続く「GET HAPPY」も快演ですが、全6曲の中で最も早いテンポで豪快に演奏され、チャーリー・パーカーを師と仰いだ心意気を感じる雰囲気を持っています。
最終曲の「STROLLIN’ WITH PAM」は、彼の愛娘に捧げた曲ですが、これもかなり速いテンポで演奏されますが、スムースに進行するアドリブは見事で、続くピアノ、ベースのソロも雰囲気をそのままに受け継いでいます。

余談ですが、モノクロの陰影に富んだジャケットもまた素晴らしく、やはりLPで持っていたいアルバムの一つです。
掲載したのは、アナログ・プロダクションからの再発盤です。

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ルイージ・マルティナーレのアルバム(CD)

2021-10-27 | JAZZ (CD)
イタリア出身のジャズ・ピアニストと言えば、真っ先に浮かぶのはエンリコ・ピエラヌンツイやフランコ・ダンドレアですが、このルイージ・マルティナーレは、最初のCDを購入した後、暫くの間好んで聴いていました。
今回取り上げたのは録音順に並べた以下の3枚で、何れもイタリアのレーベルから発売されています。

1枚目は、自作曲を中心に数曲のスタンダードを並べた2001年2月15,16日の録音盤です。
「SWEET MARTA」 IREC 128043-2
 

最初の1枚は、発売当時注目を集めたピアノ・トリオ・アルバムで、ベーシストのドリュー・グレスの参加も注目に値します。
4曲目の「A CREW WITH DREW」は、印象的なメロディの曲で、中間部ではドリューのベースで歌っているような様なソロを聴くことが出来ます。
リーダーのマルティナーレのピアノは、力強いタッチと繊細な感情を持ち合わせていて、オリジナル曲に認められる特徴的なメロディ・ラインが美しく、3拍子の「SWEET MARTA」等はその特徴が表われています。
ここに収録されている2曲のスタンダードの中で、その中の「慕情」は、少し早いテンポの演奏ですが、明らかにキース・ジャレットのスタンダーズ・トリオを意識していると思われるような雰囲気を持っています。

2枚目は、同郷出身のファブリッツオ・ボッソを加え、1曲を除いて自身のオリジナルで固めた2001年4月22,23日の録音盤です。
「URKA」 IREC 128053-2
 

ボッソはトランペットとフリューゲルホーンを使い分けています。
メロディが美しい曲が並んでいる中で、フリューゲルホーンでの曲は、よりソフトな演奏となっています。
1曲(YES I HAVE)だけTAKE2があって、こちらは一層アップテンポで軽快に演奏され、続く「NOTHING IS WRONG」の様に軽いボサノヴァ調も含まれています。
その中で、最終曲の「BACK TO THE ROOTS」は、ラグタイム風の楽しい演奏となっています。

最後は、サックス奏者を加えスタンダードを演奏している2002年12月27日の録音盤です。
「STELLA」 IREC 128063-2
 

サックス奏者のGI GI DI GREGORIOは、2曲(STELLA BY STARLIGHT、EAST OF THE SUN)でソプラノを、その他の6曲でテナーを吹いていて、全曲を通して彼を引き立てるように演奏が進行していますが、テナーでの演奏は、マルティナーレのサウンドには不釣り合いなように思えます。

なお、以下の3枚は、いずれも日本で発売されたものですが、最後に掲載した「Le Sue Ali」は、偶然にも最初のトリオ作品である「SWEET MARTA」と同じメンバーによる2005年2月16日の録音となっています。


2曲目の「SOFT」での、ドリュー・グレスの力強いベースは相変わらずで、続くタイトル曲である「Le Sue Ali」は、美しいメロディがドラムスのブラシによるプッシュで軽快に進行し、ここでもドリュー・グレスのソロが堪能できます。
このアルバムでも最後の2曲でスタンダードを収録していますが、マルティナーレのオリジナルの様な雰囲気を持った演奏に生まれ変わっており、全体を通して充実した演奏と、クリアな録音により素敵なアルバムに仕上がっています。
このアルバムを始めとして、ルイージ・マルティナーレはピアノ・トリオの演奏が良いです。

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今日の夕食

2021-10-26 | グルメ
近くのスーパーに食料品の買い出しに行ったところ、松茸が並んでいました。
中国産でしたが、形も良いし値段も手ごろだったので、予定外の買い物をしました。



そして、お米3合と共に電気釜で・・・、
炊飯時間は45分で、あっという間に炊き上がりました。

 

今夜の献立は、松茸ご飯と松茸と豆腐のお吸い物、
それに野菜サラダ、里芋と豚肉の煮物、そして春菊のおひたしです。



松茸は、炊飯時から良い匂いがしていて、ご飯も美味しくいただきました。

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今年最後の芝刈り

2021-10-25 | 日々の暮らし
毎月第3日曜日は「環境デー」で、マンションの住人は各棟ごとに、自らの建物付近の清掃や植木の手入れのための奉仕活動を行っています。
その中で、7月から10月までの4ヶ月は、芝刈りが追加されます。
10月は17日がその日に当たりましたが、雨模様であったことから翌週の24日に順延され、昨日がその日でした。



下記の3枚目が、芝を刈り終えた状態です。

  

建物の間の草取りも作業に入りますが、女性たちの会話もコミュニケーションに役立っています。
作業開始から凡そ1時間30分で終了し、道具を洗って解散となります。

  

来年2月の「環境デー」には芝焼きが追加となる予定です。

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リー・コニッツの「ワース・ホワイル」

2021-10-24 | JAZZ
アトランティック・レーベルに未発表作品として残っていた録音が、当時、日本で最初に発売されたアルバムで、裏面に書かれたコメントを読むにつれ、タイトルの「WORTH WHILE」が示すように、時間と労力をかけるだけの価値のあるレコードです。

「WORTH WHILE」 WARNER PIONEER P-6109A
  
1. SOME OF THESE DAYS
2. DON´T EXPRAIN
3. YOU’D BE SO NICE TO COME HOME TO (*)
4. DON´T.BLAME ME
5. CLOSE YOUR EYES(*)
6. YOU’E DRIVING ME CRAZY
7. THE NEARNESS OF YOU
8. NESUHI’S INSTANT(*)
9. I REMEMBER YOU(*)
9曲の中で1~3、7~8 の5曲についてのメンバーと録音日(その他は不明)
LEE KONITZ (as, ts *) SAL MOSCA (p) PETER IND (b) DICK SCOTT (ds)
録音 1956年9月26日

発売されたのは1972年で、アルバム・ジャケットの裏面にある解説は、上不三雄さんが担当しており、その中で、このアルバムについて以下の3つの特徴を挙げています。
1)1曲を除いて、旧知のスタンダードを中心にした編成
2)収録された9曲の中で、テナー・サックスによる演奏が4曲含まれている
3)2種類のリズム・セクション

また、このアルバムの発売に当っては下記のリストを元に、医者であり、世界的ジャズ評論家でもあり、SJのレコード評論でも活躍していた粟村政昭氏の協力により、アトランティック本社からマスター・テープを取り寄せて制作されたことが書かれています。



ここに収録されている9曲は、ミディアム・テンポ以上の比較的早い曲が多くあります。
その中で、テナーサックスの4曲(3, 5, 8, 9)が、アドリブも好調で特に印象に残る演奏で、ベースがサックスと同時進行でコードを刻んでいくところもしっかり収録されています。

私自身コニッツは、アトランティック時代のものを好んで聴くことから、このアルバムも愛聴盤の中の1枚です。

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2021年10月の富士山

2021-10-20 | 富士山
先週末から曇・雨により、富士山にはかなりの積雪がありました。
10月中旬にここまで積雪があるのは、ちょっと珍しいです。
少し明るくなり始めた午前5時過ぎから、日の出後の7時までの状況を窓から眺めながら写真に撮りました。

  

  

そして、富士吉田市内のいつもの場所からも、

  

今朝の気温は一桁台でしたが、晴れていて風が無かったため週末の雨模様の時より暖かく感じました。
この雪は、来年の夏まで残りそうです。

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本田竹曠のスタンダード・アルバム(CD)

2021-10-17 | JAZZ (CD)
本田竹曠はこんなアルバムも残していました。
ジャズのスタンダードを中心にしたプログラムで、2006年1月に亡くなったその年の6月に発売されています。
2枚のCDに収められた全16曲の相棒は、井野信義 (b) と森山威男 (ds)の2人で、1985年4月に信濃町のCBSソニー・スタジオで録音されています。

「MY FUNNY VALENTINE」 SICP 1168
「IN A SENTIMENTAL MOOD」 SICP 1169
  

本田竹曠の弾くピアノは、ロマンチックでありながらダイナミックでもあり、速いテンポの演奏では、森山の強烈なドラミングに鼓舞されて、本田のピアノは、円熟した中でもデビュー当時の様な鋭いタッチのプレイを展開しているところも見受けられます。
それらの曲は「ON GREEN DOLFIN STSTELLA BY STARLIGHT」、マッコイ・タイナーの「BLUES ON THE CORNER」、「MR. P.C.」、「A NIGHT IN TUNISIA」等で、まるでグレート・ジャズ・トリオの再現の様な雰囲気を持った演奏となっています。
また、ミディアム以下の曲ではリリカルで優しく弾いており、曲によってはブラシでサポートする森山のメリハリあるドラミングが演奏を引き立てる役目をしています。

2つのアルバムのタイトル曲に耳を傾けてみると、写真左側の「MY FUNNY VALENTINE」は、ゆったりしたテンポで一音一音丁寧に弾く本田の独壇場であり、一方の「IN A SENTIMENTAL MOODS」は、井野のベース・ソロを中心に構成されていて、こちらはボーイングでしっかりとメロディを弾いています。
また、トリオ・レコード時代のアルバムの一つである「THIS IS HONDA」でも演奏していた「’ROUND ABOUT MIDNIGHT」は、やはり井野が今度はピチカットで好演しています。

写真右側のアルバム「IN A SENTIMENTAL MOOD」の中に収められている2曲についてですが、ゆったりしたテンポでロマンチックにメロディを弾く「BODY AND SOUL」から、一転してアップテンポで迫る「AUTUMN LEAVES」への展開は、このアルバムのハイライトで、ブラシでグイグイと迫る森山のドラミングがこの曲を一層盛り上げています。

この2枚は、スタンダードのオンパレードで、本田は特に変わったことはせず、メロディーをストレートに弾いているだけなのですが、私にとっては繰り返し聴いても飽きない演奏集です。

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山梨園(ぶどう園)を訪問

2021-10-13 | 日記
所用があって、「山梨園」を訪問しました。
この時期は、収穫と出荷作業で忙しい時期なのですが、作業の合間を縫って暖かく迎えてくださいました。

  

早速奥様に出していただいた7種類のぶどうを美味しくいただきました。
そして、品種について一つ一つ丁寧に教えてもらいましたが、メモを取っていなかったので、シャインマスカットとゴールドフィンガー以外は忘れてしまいました。



それからご主人からは、乾燥させたぶどうについて色々と教えていただきました。
下は天日干しで乾燥させたシャインマスカットで、途中経過のものも試食させていただきました。
ふくらみを持ったものは果汁が残っていましたが、そのまま放置してしまうと1週間程度でカビが発生してしまうのだそうです。(細く小さいものは、完全乾燥させたゴールドフィンガーです)

 

更に、専用の乾燥炉で51℃を保持しながら長時間乾燥させたシャインマスカットの1房を特別に試食させていただきました。
この乾燥は、仕上がりまでに2週間を要するそうで、都内の有名店で販売すると、かなり高価になるそうです。
そして、そのお味は・・・、
糖度はマンゴーと同等の15度あり、とても甘く、美味でした。



そこで、折角だからと、ぶどうを2房+1と、辛口ワイン2本を購入しました。
箱の中は、シャインマスカット、マイハート、それにご厚意で頂いた新種のおりひめです。
現在の国産ぶどうの大半は、シャインマスカットをベースとして掛け合わせたものが主流を占めているとのことです。
また、ワインの保存期間について尋ねたところ、国産のものは防腐剤の添加量が外国産に比べ1/10以下のため5年が限度だそうです。
それから、コルクの栓のものは常にコルクを湿られておくことが必要なので必ず横に寝かせて保存するようにと、コルク栓とワインの間には窒素を封入しているそうですが、経年変化でコルクの隙間から漏れてしまうそうです。

 

肝心の所用の件は今回の報告とは無関係ですが、帰りに皆さんで召し上がってくださいと、高価なピオーネ(手前)と、シャインマスカット(奥の2房)を頂きました。



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久しぶりの1泊2日の旅

2021-10-12 | 旅行
新型コロナウイルスによる感染拡大からもうすぐ2年となりますが、この間、自宅と職場の往復と、近くの店に食料品や日用品の買い出しを行った以外は、外出を控えて自宅に籠る生活が続いていました。
この9月30日で緊急事態宣言が解除になったこともあり、10月9日、10日は孫を連れた息子夫婦の車に便乗し、久しぶりに1泊2日の旅行に出かけました。
私はビデオ係だったため、カメラで撮った映像はコマ切れとなってしまい、帰宅してから整理にも少し時間が掛かりましたが、記録のページとしてここに掲載することにしました。

行ったのは圏央道~東北自動車道を乗り継いでの旅で、最初は栃木県の「那須高原りんどう湖ファミリー牧場」でした。
ここは遊園地と牧場がセットの場所で、生憎の小雨交じりの天候の中で孫を中心に遊び、その後、宿泊先である那須塩原「大江戸温泉物語 かもしか荘」に向かいました。
フロントの隣には、無料の飲み物が置いてあり、ソフト・ドリンクの他、ビールや焼酎が飲み放題というサービスに驚きました。
食事は夜も翌朝もバイキング形式で、食事の時間指定があり、感染対策としてマスクと手袋をして料理を取りましたが、食事中の会話に制限はありませんでした。

 

翌朝は宿のフロントのお勧めもあり、車で10分程の所にある「もみじ谷大吊橋」へ立ち寄りました。
料金所には、コロナ感染が発生した場合の追跡のため、氏名と連絡先を記載することが義務付けられていました。



長さ320mの吊り橋を渡った先には、「箒川 塩原ダム」があり、そこまで行ってみましたが、こちらからは吊り橋の全景を見ることが出来ました。
その後、再び吊り橋を渡って元の場所に戻りました。

 

旅の最後は、「那須千本松牧場」でした。
この日は、正面の案内板の左下に記載されていた「流鏑馬」の行事が午後2時からあったことから、これを見学して早めに帰ることにして、その時間まで施設内で遊んだり土産物を買ったりして過ごしました。




流鏑馬は、以下の写真の通りで、6人が順番に弓を引き、2人の女性の騎馬士もいました。



東北自動車道は、所々で小規模な渋滞が発生していましたが、長時間ノロノロとなることは無く、比較的順調に帰宅することが出来ました。
久しぶりの遠出で温泉に浸かり景色を満喫し、女性たちは行く先々で土産物を買っていましたが、何といっても子供たちが喜んだのが良かったです。

帰宅してから当日の渋滞情報をチェックしたところ、夕方以降の東北自動車道はかなりの渋滞だったようです。



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本田竹曠のニューヨーク録音

2021-10-10 | JAZZ
今は亡き本田竹曠が、ロン・カーター、トニー・ウイリアムスとニューヨークで録音した2枚のアルバムを聴きました。
1枚目は、本田のオリジナルを集めたもので、録音エンジニアはデヴィッド・ベイカーです。

「ANOTHER DEPARTURE」 FLYING DISK VIJ - 6004
  
1. CALYPSO STREET
2. SPIRITS FLOW
3. WONDER
4. LONGING
5. PUDDLE
本田竹廣 (p, elp) RON CARTER (b) TONNY WILLIAMS (ds)
録音 1977年5月2, 3日

1曲目は、渡辺貞夫の曲かと思わせるようなカリプソ・ナンバーで、トニー・ウイリアムスのプッシュするドラミングが効果を上げています。
2曲目の「SPIRITS FLOW」はフェンダーで演奏され、重量感あるロン・カーターのベースと、トニー・ウイリアムスのバスドラがズシリと響きます。
レコード裏面の2曲は共に日本的感覚のマイナー調の曲で、「 LONGING」は、後半でのロン・カーターのベース・ソロが、また「 PUDDLE」は、ミデアム・テンポでトニー・ウイリアムスのブラシによるバッキングとの調和が素晴らしく、曲の後半では、テンポを落としてバラード風となり、ロン・カーターのベース・ソロを挟んで、テーマに戻りますが、これも渡辺貞夫さんの曲かと思わせる美しい演奏です。


2枚目は、本田のオリジナル1曲を除き、スタンダードやジャズメンのオリジナルを集めたアルバムです。

「REACHING FOR HEAVEN」 FLYING DISK VIJ - 6008
  
1. OSTINATO
2. LITTLE B’S POEM
3. LADY DREAM
4. BEAUTIFUL LOVE
5. YOU ARE MY HEART’ DELIGHT
6. PEACE
本田竹廣 (p, elp) RON CARTER (b) TONNY WILLIAMS (ds)
録音 1977年5月2, 3日

こちらのアルバムは、ベテランが手慣れた曲を淡々と演奏しています。
その中で、本田のオリジナルである「 LADY DREAM」は、相変わらず美しい曲で演奏も素晴らしいし、ビル・エヴァンスのフェイヴァリットナンバーである「BEAUTIFUL LOVE」は、比較的早いテンポで演奏され躍動感があります。

デビュー当時の演奏を記録したトリオ・レコードの時代は、タッチも強く独特の雰囲気を持っていましたが、あれから凡そ7年を経たこの2枚は、サポートの2人とのバランスも良く、力強さから上手さに変貌した本田の見事なプレイを楽しむことが出来ます。
2枚を聴き比べると、全曲本田のオリジナルで纏めた「ANOTHER DEPARTURE」の方が、上手く仕上がっていて聴きごたえがあり、私は好みです。


なお下記の2枚は、本田の上記のアルバムと同じ録音エンジニアによる、同じ年の2月にニューヨークの有名なジャズ・クラブで録音されたもので、グレート・ジャズ・トリオとの違いを聴き比べるために、改めて聴いてみました。

「AT THE VILLAGEVANGUARD」Vol 1&2
   
  
1. MOOSE THE MOOCHE
2. NAIMA
3. FAVORS
4. 12 + 12
5. CONFIRMATION
6. WILD FLOWER
7. NARDIS
8. LAWRA
HANK JONES (p) RON CARTER (b) TONNY WILLIAMS (ds)
録音 1977年2月19, 20日

こちらはライブ録音ということで、録音自体は迫力と重量感がたっぷり詰まっています。
ハンク・ジョーンズのピアノは輝きを増しているし、トニー・ウイリアムスのバス・ドラの音は大きく、スネアもクリアに録音され、ロン・カーターのベースもバランス良く収録されています。
ヴォリュームを上げると、迫力ある音がスピーカーから飛び出してくる凄い演奏で、意識的にこのような音撮りとしているのでしょうか。
演奏曲目は、ビバップからロン・カーターやトニー・ウイリアムスのオリジナルまで、バライティに入っており、第2集にはビル・エヴァンスのフェイヴァリット・ナンバーの一つである「 NARDIS」もあり、本田の「BEAUTIFUL LOVE」と比較して聴いてみましたが、どちらも聴きごたえある演奏でした。

今更ですが、このトリオの演奏を、一度生で聴いてみたかったです。
それはそうと、2年前の9月にLAのジャズ・クラブで聴いたロン・カーター・トリオの想いでは今もはっきりと残っています。

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