あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

この季節にふさわしいジャケットのアルバム

2013-02-09 | JAZZ
デューク・ジョーダンの「フライト・トゥ・デンマーク」

この時の録音は下記の2枚のLP(CDも同じ)に分散され、もう1枚は「トゥ・ラヴズ」というタイトルで発売されています。
今回は最初に発売されたフライト・トゥ・デンマークを紹介します。
最初の1枚目は録音後、意外と早く輸入され、輸入盤を扱う店で簡単に手に入りました。
(このLPは新宿西口の小田急ハルクの裏にあった「オザワ」で購入しています)
当時のヨーロッパ盤の新譜と言えば、このSteeple ChaseとECMが双璧で、どちらかと言えばSteeple Chaseの方が安かったです。
    

1. NO PROBLEM
2. HEAR’S THAT RAINY DAY
3. EVERYTHING HAPPENS TO YOU
4. GLAD MET PAT
5. HOW DEEP IS THE OCEAN
6. ON GREEN DOLPHIN STREET
7. IF I DID - WOULD YOU ?
8. FLIGHT TO DENMARK
DUKE JORDAN(p) MADS VINDING(b) ED THIGPEN(ds) 1973年11月25日、12月2日録音

このアルバムは11月の終わりから12月にかけてデンマークのコペンハーゲンで録音されたもので、ジャケットもそれにふさわしく雪の中にジョーダンが立っていて、中々趣きがあり、今の季節にピッタリの絵です。
リーダーのデューク・ジョーダンはチャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィス、スタン・ゲッツなどとも共演している大ベテランで、1950年代に多くの録音を残しています。
そして1962年には一旦レコーディングを中断し、タクシーの運転手をやっていた時もあったようです。
1973年になって再びレコーディングを再開し、このアルバムで再浮上となるきっかけが生まれ、このデンマークのステープル・チェースを始めとし、色々なレーベルに録音するようになりました。
このアルバムの発売後、日本にも来日し、フライト・トゥ・ジャパンという曲も作曲していますが、以降の活動拠点の中心はヨーロッパでした。
そしてこのアルバムは4曲が自作曲、4曲がスタンダードとなっていて、中でも1曲目は1960年に公開されたフランス映画「危険な関係」のテーマ曲で、ジョーダンの作曲によるものです。
またこの曲は、アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズが「ノー・プロブレム」のタイトルで大ヒットさせたのですが、その時のクレジットにジョーダンの名前が無かったことからその後トラブルも発生しました。
従ってジョーダンがリーダーとなって1960年8月4日にブルー・ノートに録音したフライト・トゥ・ジョーダンというアルバムの中で、この曲はシ・ジョヤ( SI - JOYA )というタイトルで録音されています。
また5曲目にあるアーヴィング・バーリン作曲のハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャンは、ジョーダンが1947年にチャーリー・パーカーと、1952年にはスタン・ゲッツとも録音しています。
なお、ベーシストのマッズ・ヴィンディングはデンマーク出身、ドラマーはオスカー・ピーターソンのトリオで活躍していたエド・シグペンで、彼はコペンハーゲンに移り住んでいました。
2枚のアルバムで特徴なのは、最初のフライト・トゥ・デンマークがどちらかと言えば「静」、後のトゥ・ラバースが「動」の曲が多いように思います。


デューク・ジョーダンを紹介したので、少し変わったアルバムを更に2枚紹介します。
この2枚は山梨県、山中湖にある小ホテル3361*BLACKで録音され、この店が直接販売したものです。
このホテルの由来は3361が電話番号、BLACKは建物と設備などトータルカラーによるものだそうで、建物の形も何処か山中湖同様、クジラのような形をしています。
この店のオーナーの伊藤秀治さんが「アコースティックの音」にこだわりがあり、デューク・ジョーダンの来訪により実現したものです。
録音技師は及川公生さんが担当していて、オーナーのこだわりがあるだけあって、とても「良い音」で録音されています。
なおこの2枚は、後日CDで再発されています。
左側は「ACOUSTIC LIVE at 3361 BLACK」、右側は「KISS OF SPEIN」ですが、2枚共にレーベルはクジラの絵とA、裏はBしか記載されていません。
そして右端にこのホテルのチラシを掲載しました。
    

「ACOUSTIC LIVE at 3361 BLACK」
1. TEA FOR TWO/BODY AND SOUL
2. WILLOW WEEP FOR ME
3. SUMMERTIME
4. SATIN DOLL
5. DON’T BLAME ME
6. THE MOUNTAIN RAM BLUES
DUKE JORDAN(p) MAJOR HOLLEY(b) JAKE HANNA(ds) 1987年4月4日 録音

「KISS OF SPAIN」
1. KISS OF SPEIN
2. MISTY THURSDAY
3. I CAN’T GET STARTED
4. SOMEONE TO WATCH OVER ME
5. ALL OF ME
6. I NEED YOUR LOVE
7. AS TIME GOSE BY
8. ALL THE THINGS YOU ARE
9. IF YOU COULD SEE HER
DUKE JORDAN(p) 井野信義(b) 富樫雅彦(ds) 1989年5月12日 録音

上記アルバムのキス・オブ・スペインは、当時山中湖のホテルに直接行って購入してきました。
このホテルは各部屋ごとにオーディオ装置が完備されていたと聞いており、一度宿泊してみたいと思っていたのですが、残念ながら現在は営業されていないようです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする