副題1、『CONDUCTORと言う英語』
数日前に、一本新幹線に関する文章をあげております。『新幹線の乗務員って、英語が完璧なんです。安心ですね。観光立国日本も、△△△』です。その中で、大変親切な男女の二人組にエレベーターの中で出会って、その男性の方が、新幹線の車掌だったと言う文章です。『私の御礼の言葉に対して男性の方が、何の反応も言葉では見せなかったのに、私を極めて強く凝視をしてきたので、私はてっきりその男性を中国人だと誤解してしまった』という話です。
で、あの時、NEW TOKAIDO LINE が、新幹線の英訳だと言う事も、最初は、ピンとこなかったのですが、CONDUCTOR と言う役職が、車掌と日本語で、訳されている言葉に当たると言うことにも、気がつきませんでした。
ただね。最初は、中国人だろうと誤解をした男性に対して、私が、「旅行客ですか?」とか、「滞在しているのですか」と、簡易な英語で、質問をしたときに、英語で、きっぱりと、見事な返事をくれた時、
彼が日本の会社で、CONDUCTORと言う役職についているだけ事はわかりました。
その時点で、完璧に中国人ではないのだと、はっきりしたのです。だって、中国の会社って、役職名が共産党風で、社長とは、言わないのですよね。トップがそうなら、下っ端も、課長とは言わないでしょう。
でも、JR東海に勤めている男性だとは、最初には気がつかず、CONDUCTORが車掌を意味するとも気がつきませんでした。私は、その言葉を日本の課長にあてはめて考えていたのです。
どうして、そういう風に考えたかと言うと、英語で、コンダクターと言う音を聞いたときに、私の脳裏に真っ先に浮かぶ日本語は、指揮者だからです。その男性をテレビで、見た事は過去にはなかったので指揮者ではないとは、分りました。
大学院で、博士号をとっても、就職先がない、ポスドク問題が、日本にはありますが、そう言う立場にある男性が、英語で、堂々と、「私はドクターです」と、知らない人に向けて、名乗るでしょうか? いいえ、名乗らないでしょう。しかし、その時、その男性は、見事に堂々と、私はコンダクターですと名乗ったのですから、私は内心で、『ああ、彼は、課長さんなのでしょうね。どこかの部署を統括している』と、考えたのでした。
しかし、ずっと20mぐらい一緒に歩いてきて、最後の、別れ際に、「僕は、新幹線の車掌です」と、その人がはっきり言ったので、『そうか、コンダクターは、車掌とも訳されているのだ』と、分った次第です。
指揮者とは、オーケストラのメンバーを、統括して、ある曲の表現を一定方向へ導きます。
車掌とは、乗客の状況と、運転の状況の両方を把握して、お客をある一定の目標駅まで、届けます。安全に。
両方に共通するのは、対象をコントロールすると言う事です。だけど、日本語に翻訳されると、まるで、違った領域の違った職種を表す二つの言葉に分かれます。と言う事は『日本語の語彙は豊富だ』と言う事を、示しています。
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副題2、『英語の論文を読むのは、一見すると易しい』
小保方ミステリーが突然終焉しています。とここで書くと、また復活するかもしれませんが、ここまで、ピタッと静かになると、笹井芳樹さんの自殺が、改めて『嘘だった』と感じますね。あれは、謀殺です。
が、要するに、ここで言いたい事は、庶民が振り回されたあの事案では、NATUREという雑誌が庶民をだますために、利用されたと言う事です。つまり、小保方晴子さんの嘘の発見に、それを計画した裏の人間たちが、その嘘に、権威を与えるために、一部の、インテリ(理系)日本人たちが良く知っている雑誌として、それが、利用をされました。
だが、本当の最先端の学術論文と言うのは、ああいうところには発表をされないのです。あれは、日本で言えば、ニュートンといった類であって、別の言葉で言えば、理系向けのAERAと言う類であって、学術論文の中で、人類にとって、重要だと考えられるものを、再録しているものであって、理系だが、その記事のテーマに関しては、専門分野の人ではなくて、素人だと言うたぐいの人に向けた雑誌なのです。
でも、『そこに、論文が載りました』と大宣伝をされたわけですが、その秘密は、英語の論文は、実は語彙がやさしくて、その分野の専門家ではなくても、理解ができるという点にもあるでしょう。だから、そこに、小保方さんの論文が載っても、NATUREは、部数がたくさん出版できて、ビジネスが成立します。
だが、外人の学者が英語で、新発見を発表する場合でも、最初は、NATUREではないはずです。必ずもっと地味な専門のる学術雑誌のはずです。ただし、学術雑誌はビジネスが成り立たないので、会員という形で、資金を出しているはずですが。だから、そういう雑誌は素人の目には触れません。となると、小保方さんの嘘発見の効果が上がりません。だから、NATUREが選ばれたのです。
実はNATUREは、はっきりと嘘だと知っていて、別の目的があるのでよろしくと言われていたのかもしれません。だからこそ、笹井さん自殺の報道を受けて、きわめて気の毒だと思ったわけでしょう。裏がある黒い蜘蛛の巣に、からめ捕られて、自殺したと、考えて気の毒がってくれて哀悼の意を極めての瞬時対応として、表明しましたね。
で、小保方問題から、英語で、論文を書くと、くろうと(=学者)と、素人(他分野を専門としているたとえばサラリーマンとか、学校の先生)との理解力の差が少ないのです。
しかし、この二つの間の塀が、日本語だと、ひどく高いのです。と言うのも同じ意味の言葉でも、学術用語となると、日本語の場合は、ものすごく希少な言葉を使うからです。だが、英語だと普通の言葉w療養するので、過去の知識の蓄積量とは関係なく、誰でも、理解できるのです。
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副題3、『日本語の学術論文の難しさが、最も悪用をされた結果が、3.11です。それ以前もそれ以降も』
3.11以降の、国の、処置に対しては、怒り心頭である私ですが、実は、被災者自身にも、責任があります。本当に正しい知識を持っていないのです。で、「除染をすれば自宅へ帰れるはずだ」なんて言う甘い、言葉に、希望を託したりしています。放射線と言うのは、目に見えません。で、自宅の周辺、直径50mぐらいを除染してもらって、その結果、「玄関前で測ったら線量が落ちていた」と、言われても、自宅玄関から、200m離れた田んぼとか、森林には、まだ、同じ量の死の灰(この言葉を使っていない事も、非常に怪しい、まやかしです)が残っていて、そのそばで働いたりすれば、被ばくするのです。だから、福島第一の周辺には、すまない方がいいのですよ。それは、仕方がない事なのです。「ふるさとが懐かしい」とか、「やはり、自宅で死にたい」という気持ちは、認めますが、それを、原発再開に利用をされている事を、忘れてはなりません。
「錦織君の快挙の嬉しいニュースにひっつけて、ずいぶん暗い事を語るね」と、おっしゃる向きもあるでしょうが、これが、日本の現実です。川内原発を再開ですって。ありと、あらゆることに嘘と隠ぺいが続いているのに、まだ、目覚めない日本政府と、日本国民かと、残念に思いますが、そういう私も、別に、防御策を講じているわけではないのです。
資産三億円以上を持っている人(それが意外に多いらしい)なら、タイとかニューヨークとかハワイとかに、マンションをすでに、買っている可能性はありますね。3600万円ぐらいで買えるそうですから。
でもね、核燃料が発熱する仕組みとか、それが外へ出てしまったら、どうなるかとか、半減期の事とか、わかりやすい言葉を使って説明することは可能なのです。誰でも、分る話し方で、語る事は出来るのです。しかし、できるだけ、分りにくくしておいて、しかもお金漬けで、被災者を、国や、電力会社に、依存をさせて行って、核燃料の本質的な怖さを知らせない様にして、引き続き、核燃料を日本に売り付けようとしているわけです。
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副題4、『中間貯蔵施設って、除染で出た土を保管する場所なんですって。意外や意外でした』
NHKニュースを録画して点検しているのですが、『肝心なことを伝えてくれていないなあ』と、思った事がたびたびあります。しかし、思いがけない別ルートから、真実を邸に入れる事が出来ます。
その一つの例ですが、私が録画している時間帯ではなかったと思うのですが、いわゆる被災地の人々を主役にした、エッセイ風の映像の中に出てきた驚くべき映像でした。
これから、中間貯蔵施設に保管する予定のゴミが映像として、初めて私の目に触れたのです。それは、短辺50mX長辺100mぐらいの長方形型の土地に集積されたごみ袋の山です。真新しい黒のビニール製のごみ袋の山です。
中身は、除染で出た土だそうです。ずらっと、黒いビニール袋が並んでいる光景は、確かに、異常で、それを見ている男性が、「これが片付かない限り、復興も来ないから、私の地所が、中間貯蔵施設となるのを、我慢をする」という映像でした。
それを見ていて、あっけにとられました。私が中間貯蔵施設に保管するものとして考えていたものとはまるで、ちがっていたからです。いえ、これを言うと福島県の浜通りの人に、ひどく、嫌われるとは思いますが、それでも、はっきりと言いましょう。私が中間貯蔵施設に、保管するものとして、想定していたものは、
千葉県や、茨城県、そして、当時から、あまり報道をされていないが、東京都や、神奈川県の、焼却灰(それは、多量の死の灰=放射線を継続して発し続けるもの)を貯蔵するものと考えていたのです。埼玉県、群馬県、栃木県からのものも含みます。そして、実は静岡県や、山梨県でも、また反対方向で言えば、宮城県でも、それは、たまっているはずだし、岩手県や山形県でもたまっているかもしれません。
こういう部分の情報については、菅直人元首相の時代には、とてもよく表に出て来ました。しかし、野田総理に代わってから、突然に、秘匿をされ始め、安倍総理大臣に代わってからも、引き続き、出てきません。だけど、たまっている筈なのです。各焼却場で。こういう事を考えるのはとても面倒くさい事です。うんざりする事です。
でも、考えないといけません。ほとぼりが冷めたから、いつもの捨て場に捨てちゃったのでしょうか? こっそりと。そして、その焼却灰を運ぶトラックの運転手は、事情を知らされておらず、何も危険性を感じないで、運ぶし、運んだ先は、山の中だったり、海のう見立て予定地だったりして、近隣に人家がないので、誰も文句を言わないで、ひっそりと処理されたのでしょうか?
日本のジャーナリズムはどうして、こういう事の後追い調査をしないのだろう。
錦織君の快挙を考えている方がずっと、楽しいです。だが、英語と日本語の違いと、言うポイントから、言葉を操るマジックによって、もっとも、損を被っているのが、この日本国民だから、それは、ここで記録をしておきたいです。
たとえば第5福竜丸事件の時に、使われた死の灰とか、ストロンチウムと言う言葉が今回一切使われませんでした。全く同じものなのです。
ただね、経済界には、原発を稼働させないと、グローバリズム経済に乗り遅れ、日本が負け、弱体化するという意見が強い模様です。でもね。総理大臣が出席する広島と長崎の原爆投下記念日がある日本です。
唯一の被爆国として、世界へ発信をして行くのなら、原発を世界中でやめましょうと、提案するべきです。ただし、これは、理想論です。国連でも、67年間、常任理事国に成れない日本ですね。非植民地国歌として、権利がない日本です。貶めらレ辱められている日本です。その日本が世界を主導して、トレンドを作って行くなどと言う事は、夢のまた夢ですね。
蟷螂の斧の典型ですが、しかし、それが理想であり、最終地点であって、ここで、きちんと、発言をしておきたいです。
ともかくそういう風にしておかないと、日本は、100年後には立ち行かない国になっているでしょう。今、54基原発があるわけですが津波ではなくても、50年後ぐらいから次々と故障が起きるはずで、今の様に被災者へのお金の手当てなどできなくなっているからです。
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副題5、『除染で出たごみを、中間貯蔵施設に捨てるとは、福島県民に、ダブって、何千億円も使うっていう事でしょう。安倍さんのお財布感覚は、あまりにもずさんでしょう。それって、国が、破産へ向かって急降下していると言うことと、同じではないですか?』
私は除染で出たごみなど、ゴミだとも思っておりませんでした。何度も言っていますが、ある一家の周辺、直径50mぐらいを除染しても、100mのところから以遠に、核物質がある限り、そこが、健康上安全な場所とはとても言えないのです。
もちろん、ある家の玄関で、線量を図れば低くなっているのが、目に見えるのかもしれません。だが、簡易な線量計です。すると、それで、はかれる物質が、たとえば、核の分子量が小さいもので、あって、遠くから届く放射線を計測できない者なのかもしれないのです。そうすると、「線量が低くなりましたよ」と言う結果を示されることを含めて、単なる子供だましとしての、かつ、一時しのぎとしての、除染でしかないです。
ただし、それによって、土木関係の税金投下があって、仙台市ではベンツがバカ売れだそうです。
私は石原慎太郎と言う人が、青嵐会とかを、作った過去があっても、内実は、勇気のない人だとみています。だから、息子の石原伸晃氏をも、ひいきしているわけではありません。
ただ、石原伸晃氏が、前の環境相だったころ、この中間貯蔵施設について、浜通りの人々が、拒否をし続ける日々に、つい、いらいらしたのか、「最後は金目でしょう?」と、発言をしたことに対して、総たたき状態(炎上と今はいうのか?)が起きた時に、石原伸晃大臣よりも、取材して、記事を書く記者連中に対して、激しい怒りを感じました。当時はそれを書きませんでしたが、『なんて予定調和の方向へ向かって、馬鹿なニュースを作り上げているのだろう』と思って。
脇から第三者として見ていると、石原大臣の言う事は当たっています。事前に投下された多額のお金で、ばかげた箱モノを作っている大熊町は、行政の失敗をきちんと、自ら認めないといけません。さらに今ここで、国家から莫大な補償金をもらうことになった自分たちは、いわば、実験動物として、飼い殺しになっていると言う自覚をお持ちにならないといけないのです。
何を目的に?と言うと、核燃料は危険ではないと言う虚偽の方向での、宣伝のためにです。
私が、こういう事をちらっと言い始めたら、急に反抗が収まって、次の日に、首相官邸に、佐藤知事と、二つの町の現町長がお訪れて、「中間貯蔵施設を受け入れます」と言いました。それほど、私のブログは強い力を持っています。
ところで、私は被災民をいじめたくて、こういう事を言っているのではなくて、言葉のまやかしとマジックによって、さらに被災民たちが、その根源的なエネルギーを奪われ、お金漬けになっている事を問題にしているのです。
福島県民に、真に向かうべき方向への人間としての覚せいを促したくて、こう、言っているのです。そして安倍内閣の胡乱なまやかしについても、日本国民が気が付き、批判の心を持ってほしいと思って語っているのです。
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副題6、『英語だと、庶民をだましにくいと思うが、そして、国民相互の平等性を、より高めているが、日本語の複雑さにもいいところがあるやもしれない』
副題6の二重かっこ内に一文として書いた通りなのです。私は、日本の学界の、気取り主義、そして、『庶民と我々は違うのだ』と言う、スノビズムを嫌います。そして、それは、美術界にさえあるのです。そんな様子を見ていると、『最近の日本人って、なんて幼稚になってしまったのだろう』と思い至り、悲しんでいます。
だけど、たかだか、歴史が300年ほどのアメリカと比較をすると、1500年程度は、文字に記録された歴史がわかっているこの国は、複雑な言語を紡いでいるのも道理です。
その上、漢字、ひらがな、カタカナ、アルファベットと、通常四種類の文字を入れ込んで、文章を書くので、呉善花さんが、ほめてくれた様に、複雑な事を表現しやすく、また、それを読み取り易いのかもしれません。
これは、ひどく複雑な問題で、軽い判定はできないのですが、錦織君のメンタリティにおける、一種の単純さ、について言及するための、助走だったのですよ。
日本語と、英語の違いと、言葉のまやかしにどっぷりつかっている福島県人、特に、大熊町と双葉町と、それ以外の、浜通りにある市町村に住む人に向かって、『大切なのは、お金ではなくて、精神の方なのですよ』と、改めて申し上げたいです。平常でもそうなのですが、ましてや大災害に、遭遇しているのです。精神を鍛えなくてなんとしよう。しかし、政府からのお金が、邪魔をしていると、見えてきますよ。
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副題7、『福井烈氏が、対ジョコヴィチ戦の前に、錦織君のメンタリティについて、言及していたが、それは、当たっていると思った』
私は、錦織君のゲームがすべて、wowowの独占放映であって、一般の人が見られなかったのは、良い事だったと思います。スポーツの大試合の前に、大選手に密着する取材を行うと、必ず、当該選手がだめになるという結果を数多く見てきました。マラソンの野口みずき選手しかり、高梨さら選手しかり、本田選手しかりです。ともかく、メディアが注目をすると選手は、勝てないというケースを一杯みてきました。その点、今回は、そういう種類の密着取材もなかったし、試合の放映権も、WOWOW以外は、どこも取っていませんでした。だから、ラオニッチ選手戦までは、日本人のほとんどは、全米オープンが開催されている事さえ知らなかったでしょう。
でも、それが良かったと思います。ただし、ジョコヴィッチ選手を破った後では、急に大騒ぎになりました。大変な集中ぶりで、『いやなことだなあ。これは、結果がまずいぞ』と思っていたら案の定、決勝戦で、今まで、5対2で勝っていたチリッチ選手に、3-0で、負けてしまいました。それまで、二試合も、フルセットまで持ち込み、4時間を超えていた錦織選手の、それまでの、面影はどこにも見られませんでした。
これですが、錦織選手自身が、「決勝戦は、それまでとはまるで、ちがっていて、前夜もよく寝られなかったし、組み立てもうまくいかなかった」と、語っています。その種の変化を招いてしまったのは、日本からの言うに言われぬ、あおりの悪い意味での波及効果があったと、私は考えるのです。別に超常現象の信者ではないのですが、『これは、いやな現象だなあ。こういう事を重ねると、必ず、結果あ悪いぞ』と、思った事は、予想どおりになるのです。10月29日から有明コロシアムで、ジャパンオープンがあるので、その時、日本のマスコミ陣が今回と同じ様な対応をとると、また、錦織選手の結果が悪いと言うことになる可能性があります。
これもまた、日本人が全体に幼稚になってしまった結果であり、マスコミ陣が、非常に低劣化している事の余波だと、言っていいでしょう。本当に大切な事を果実として得るためには、我慢するべきだと、もし、私が言っても、誰も聞かないだろうし、森喜郎元総理大臣が言っても、だれも聞かないでしょう。したがって、大切な錦織君の成績が、これから、今年一年間は、それほど、弾まないと言う可能性さえ出てきました。で、今年度中には、ランク8位が実現しないかもしれないのです。
しかし、そう言う悪い予想を、ふっ飛ばす、明るい部分が、ひとつだけあります。それは、錦織君のメンタリティが日本人離れしているという部分です。
それを、どこかのテレビ局で、福井烈さんが、お話をされていました。
福井さんに言わせれば、
「錦織君は、普通の日本人が持っている、自己を疑うと言う方向でのマイナス思考がないので、そこが救いなのです。そこがいいのです。普通の日本人は、大切な所で、ふと、という感じで、もしかすると、負けるのではないか?という感覚が、思い浮かんでしまうのです」となります。
ここで、負け犬根性という言葉を、福井さんが使ったかどうかは、私は忘れましたが、その通りで、日本語が複雑な様に、日本人は、どうしてもあれこれ、考え過ぎてしまうのです。私なんか、それが、得意中の得意で、自分の事であれ、社会の事であれ、八方向ぐらいから、いろいろと、考えるのが好きなのです。だけど、こんな私はスポーツの試合に勝てるタイプではありません。
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副題8、『元モデルだと言うアフリカ系アメリカ人女性の、思考形式に驚かされた2000年のニューヨーク』
私が2000年にニューヨークで使っていた工房は、非常に有名なものでしたが、斜陽でつぶれそうでした。広さは100坪を超えるワンフロアーで、古いビルではありますが、チェルシー(23rd st.)という、美術や、映画や放送界の人が集まる街で、しかもマンハッタンの中心部にありました。ウエスト9番地というのは、中心が一番地で、東と西に向かって、540番地ぐらいが、振ってありますから、本当に中心です。ビルは古いもので、家賃が、1100ドルという事でした。当時のレートで、13万円から14万円の間です。100坪近いワンフロアーを全部借りていて、14万円は安いと思います。それでも、それが、支払えないと言う事で、ボランティアで勤めている秘書さんが、苦労をしていました。
私は臨時で入った人間ですが、土日も無く、毎日10時間そこに滞在しているので、いろいろな事がわかりました。版画工房というのは、家賃も支払い、版画を制作するのに使う備品も備え、それから、本当は機械類の買い替えをしないといけません。だから、ニュ-ヨークの中心でまともに運営をしようと思ったら運転資金が、最低でも、100万円は必要なはずです。機械類の事を考えないで、じり貧で終わって行くとしても、毎月、30万円は必要です。
事務員などの人件費が、全部ボランティアで賄われているとしても、毎月、30万円は、必要です。
備品は鉄のガロン缶に入っているものを、ペンキ屋で買うので、ひとつ20キロぐらいはあります。で、それを、彼女と私の細い細いコンビの女性二人で、買いに行くのです。そしてタクシーで持って帰ります。そういう道すがら、軽い会話を交わすのですが、困窮の極みにある、版画工房でも、悩みを一切語らないのです。私を警戒して、そういう風に構えていると言うよりも、問題に対して、取り組まないつもりではないかと思うほど、悩みや愚痴は、外に出さないのです。
彼女は有名なモデルのナオミ・キャンベルとほとんど同じ体型で、しかも顔はもっと美しいのです。お子さんが中学生だと言う事で、お子さんを生む人生を選んだのだから、ナオミより穏やかな顔をしているわけでしょう。こんなつぶれそうな版画工房に、時間を注ぐ立場でもないでしょうが、その版画工房のトップがアフリカン系の文化人として、とても有名なロバートブラックバーン氏だから、彼が築いた、文化的拠点の灯を消したくなくて頑張っていると私は、思います。
そう言う悩みの周辺にまでたどり着いているのです。家賃が、14万円なら、あれをこうして、これをこう改善したら、運営は成り立つと、私は提案したいのですが、彼女が相談をしかけてくれないので、それを提案するわけにもいかず、で、話す事がないので、「あなたはきれいね」と言いました。
すると、彼女は、「ええ、親には感謝しているわ」と答えたのです。仰天をしました。場合が場合です。実は、私が去った9ヶ月後に、そこは、閉鎖されます。私が彼女をサポートしていた時期は、断末魔中の断末魔の時期だったのです。
それなのに、あっけらかんと、『私は確かに、きれいよ。美人ですよ。それは、親の遺伝子が良かったのでしょうね』というわけですから、私は、本当に仰天しました。私の顔の表情の変化は、非常に鮮やからしくて、アメリカ人でも、それを敏感に感じ取って、反応を返してくる人には、すでに、何人にも出会っています。
しかし、その秘書さんは、シャーシャーとして、「私は美人ですよ」といった後で、何のフォローの言葉も発しなかったのでした。その時にアメリカ人の典型としての、メンタリティを知りました。悩まない人としてのアメリカ人がそこにいたのです。
日本人には、それが当り前である、他人に対しては、気を使って、出しゃばらないとか、上であると誇示しないとか、言う態度ではないのです。
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副題8、『中野信子さんが、セロトニンについて語っていたが』
昨日、10日の夜の事です。7日の日曜日に録画しておいた日曜美術館を見ていました。それが、終わると自動的に同じチャンネル(この場合は、ETV)に、画面が移り変わります。それで、偶然のこととして、漱石の『こころ』について特集をしている番組を、ちら、ちらっと、見ることとなりました。
夏目漱石の『こころ』が、総累計発行部数か、発売部数として、太宰治の『人間失格』と一位、二位を争っていて、今現在は、『こころ』の方が優位に立っているそうです。教養番組なのに、硬く見えない様に工夫をしていて、レストランで、会話すると言う形で、収録をしていました。高橋源一郎が出ていたので、彼を種々の理由から嫌う私は、その番組を、みるつもりはありませんでした。が、日曜美術館の録画を見ているので、自動的に、それを、見ることとなります。ちらっと、ですが、瞬間的に、五回ほど、それを見ました。その4回目ぐらいに、大変役に立つ情報が出てきました。
最近、NHKのBSプレミアムで、放映している磯田道史氏の司会する『英雄たちの選択』の常連である中野信子さんが発言した事ですが、・・・・・日本人にはセロトニンが、アメリカ人の20倍ほど、脳内にある・・・・・・そうです。
人間の行動のうち、積極的に出る方をつかさどるのが、ドーパミンらしいのですが、そちらは、アメリカ人に、多くて、日本人には少ないそうです。セロトニンは、控えめに行動する方向へつかさどる物質であって、それが、日本人の脳内には、アメリカ人の20倍はあるそうです。
これは、初耳の情報でした。
こういう情報が偶然に手に入る事を、私は『天の御助けがあった』と、思っているのです。その番組は、見ようと思って見ていたわけではありません。録画番組を消化中に得た情報でした。しかもその番組は、全体に、日本人の自己懐疑的な、一種の後ろ向き志向を、討論の対象としているのです。それを、制作時には、錦織君の大活躍はまだ起きておらず、出席者は、彼のメンタリティに対して、考察をしているわけではありません。でも、彼のポジティヴ思考が、日本人の遺伝子を持っていながらも、周りの文化に合わせて、もしかしたら、生理的にさえセロトニンの少ない脳になっているかもしれないのです。
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副題9、『だが、一番、問題なのは、政治である。日本が、被・植民地国家だから、日本人は委縮している』
上にあげた脳科学者・中野信子さんの情報は大切です。だが、それが、15~20%の要因だとしても、やはり、現代日本を覆う政治状況は重要です。
日本人の体を持った、堤未果さんが、アメリカの貧困について、岩波新書で語っています。アメリカにすみながらです。勇敢な事です。こういう風に変化するのです。アメリカに移住をすると。それは、アメリカが素敵というよりも、日本に住むと、いかに縛りが強いかという事を、表わしているのでしょう。
なお、このブログの2010年から数え始めた延べ訪問回数は、2443914です。
2014年9月9日~11日にかけて書く。雨宮舜 (本名 川崎 千恵子)