AMASHINと戦慄

~STARLESS & AMASHIN BLOG~
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サブライムローン

2010年05月25日 | ♪音楽総合♪
今月はなんか亡くなった人の話が続いてしまってあれなんですが。

今日は90年代のオルタナ全盛期において無視することのできないバンド、サブライムのギターボーカルだったブラッドリー・ノウェルの命日。
1996年、メジャーデビュー作となる『SUBLIME』のリリースを2ヶ月後に控えた5月25日、ブラッドはヘロインのオーバードーズでこの世を去ってしまった。

ゆえにメジャーデビュー作にしてラストアルバムとなってしまった3rd『SUBLIME』は、太陽の日差しが燦々と降り注ぐカリフォルニア州ロングビーチの、サーフィンとスケートとパンクとヒップ・ホップが同居するカオティックな街で、メンバー達が音楽と女とドラッグに明け暮れた日々を過ごしてきた破天荒な人生が、まざまざと想像できてしまうクール&ホットな内容。
パンク、レゲエ、スカ、ダブ、ヒップ・ホップ、ロック等を自由奔放にブレンドし、西海岸育ちらしい自分たちのライフスタイルをそのまま音楽にしたような、遊び心満載の見事なゴッタ煮アルバムである。
全体的にはレゲエのゆったりしたノリなんだが、思いついたようにパンクロックしたり、スカロックに転じたり、なんかスタジオで自由気ままにジャムってる感じ。
そこにスクラッチ音やら、ブラッドの愛犬ルードッグの吠え声などをヒップホップ感覚でサンプリングコラージュするといったカオティックな仕上げ。


ゴッタ煮作品といえば、音楽雑誌なんかはよくレッチリの『母乳』やベックの『ODELEY』なんかは取り上げるが、なぜかこの『SUBLIME』がほとんど取り沙汰されないことに不信感を抱いてしまう。
ゴッタ煮といっても、SUBLIMEの音楽は20代までしか聴けないような若気のいたり的ミクスチャーバンドとは一線を画しており、30代の私が聴いててもシックリくるようなまったり感とスマートさと懐の深さがある。

ヒップホップ感覚でミックスされた「April 29, 1992 (Miami)」のレゲエ調のまったり感や、「What I Got」の洗練されたカントリー&サーフィンミュージックのケミストリー。
ギターと歌のユニゾンナンバー「UNDER MY VOODOO」とかタイトルからしてそうなんだが、ジミヘンからの影響もビシビシ感じるのは私だけだろうか。

このライフスタイル感やサイケデリック感から、ビースティの『ILL COMUNICATION』、レッチリの『BLOOD SUGAR SEX MAGIC』などに匹敵する名作と以前から思っていたが、実はそれらを凌駕しているのでは?と最近思ってきた。

この作品を改めて聴くとやっぱサブライムのバックグランドの広さ、ブラッドのセンスには感服せざるをえない。
てか、ブラッドは歌心が半端ない。

「SANTERIA」のこの夕日に輝く海辺を眺めてるような哀愁感。



夏にサブライムのナンバーがラジオなんかから流れてきたら、サーファーたちは波の音とビキニ姿のネエちゃんを思い浮かべて浮き足立つこと間違いないだろう。
ちなみに私はサーフィンなどには縁もゆかりもないし、これからの人生においてもすることはまずないだろう。
しかし、20代の半分はこれでもスノーボードに明け暮れた日々を過ごしたことがあり、こういったボードカルチャーに根ざしたライフスタイル感溢れる音楽には、自然と共感を覚えてしまうのである。
まぁ、今は丘ボーダーどころか(てかボードは丘でやるものだが)、宅ボーダーといったところで、板も部屋のオブジェになってしまっている。
だからこの期に及んでムリヤリ共感を覚えることもないのだが・・・

若さっていいよなぁ・・・


冒頭からもわかるように、「SUMMERTIME」をネタに、ダブとヒップホップをブレンドしたセンス溢れるトリップナンバー。


今日の1曲:『DOIN' TIME』/ SUBLIME

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