前記事のあべのハルカス美術館での『絵金展』レポでも触れた、人間椅子の1991年の2ndアルバム『桜の森の満開の下』。
そう、この9マス折りの歌詞カードを広げると、絵金の残酷絵「伊達競阿国戯場 累」の図が現れるのだ。
特典の栞も絵金
まぁこの『桜の森の満開の下』という作品と、絵金の絵にどういう意味合いが込められているのかと問われると、別にこれといった深い意味はなく、歌詞に血しぶきが飛び、生首がころがる人間椅子のおどろおどろな世界観と絵金の残酷絵とのイメージがピッタリ合うということで、当時のスタッフがジャケットに丁度いいんじゃないかと見つけてきたのだろう。
『桜の森の満開の下』というタイトルは、1stのラストに収録された曲のタイトルから拝借したもので、当時のメンバーのインタビュー記事で、「レッド・ツェッペリンがそういうことをしてたので(おそらく『聖なる館』)ちょっと真似してみた」みたいなことを言っていたのを記憶している。
70年代ハードロック嗜好の古ぼけたサウンドと、多少難解な土着的世界観の1st『人間失格』に比べ、2ndは随分と垢抜けたと申しますか、サウンド的にもカチッとしていて、クッキリと分かりやすい楽曲が増えたなと。
冒頭の反戦メッセージ的な歌詞内容の「爆弾行進曲」や、スラッシーな「心の家事」なんかはほんとにストレートでわかりやすい。
「遺言状放送」なんてほんとキャッチーでポップ。
初の映像作品『遺言状放送』より
本作からは、和の耽美的な世界観を見事表した名曲「夜叉ヶ池」なんていう、初のシングルカット曲も生まれた。
カップリングの「人面瘡」も秀逸。
このジャケットも絵金の「伊達競阿国戯場 累」の一部を切り取ってデザインされたものか?
当時ぴあに掲載されたシングル『夜叉ヶ池』の広告。
アーティスティックでお金かかってそうな、かなり攻めた(今じゃアウト?)MVも作製された。
個人的に当時お気に入りだったのが、「憂鬱時代」と「盗人賛歌」。
「憂鬱時代」のどんよりとした曲調と中間の和嶋氏のアコギソロにとてつもない哀愁が感じ取れたし、「盗人賛歌」の前半の”静”と後半の“動”の絶妙な展開は、ほんとうに人間椅子のただならぬ情緒深さを見出すことができる。
「相撲の唄」など、相撲の取り組みと男女の関係を掛けてそのまま歌ったわかりやすい内容の曲でも、後半の圧巻のプログレ展開は目を見張るものがあるし、ラストのサバス節全開の「太陽黒点」では、和嶋氏のワウがこれでもかと暴れまくる珠玉の名曲である。
まぁとにかく、どの楽曲にもそれぞれの創意工夫や情緒深さがあり、この2ndも間違いなく初期の名作のひとつに数えられる。
そして、九州から北海道へと北上するという全国規模の「桜前線ツアー」も展開され、渋谷公会堂のライブ模様は初の映像作品『遺言状放送』に一部収録されている。
ツアーパンフ。
ところで、昨年発売されたアナログ盤には、絵金の絵は付いていたのか?
さて、あべのハルカス美術館での『絵金展』は本日最終日。
会場には、中村七之助さんのナビゲーションによる音声ガイド貸出サービスなどもございますが、この人間椅子の2ndをスマートフォンで聴きながら、絵金のおどろ絵を堪能するのも一興かもしれません。
そう、この9マス折りの歌詞カードを広げると、絵金の残酷絵「伊達競阿国戯場 累」の図が現れるのだ。
特典の栞も絵金
まぁこの『桜の森の満開の下』という作品と、絵金の絵にどういう意味合いが込められているのかと問われると、別にこれといった深い意味はなく、歌詞に血しぶきが飛び、生首がころがる人間椅子のおどろおどろな世界観と絵金の残酷絵とのイメージがピッタリ合うということで、当時のスタッフがジャケットに丁度いいんじゃないかと見つけてきたのだろう。
『桜の森の満開の下』というタイトルは、1stのラストに収録された曲のタイトルから拝借したもので、当時のメンバーのインタビュー記事で、「レッド・ツェッペリンがそういうことをしてたので(おそらく『聖なる館』)ちょっと真似してみた」みたいなことを言っていたのを記憶している。
70年代ハードロック嗜好の古ぼけたサウンドと、多少難解な土着的世界観の1st『人間失格』に比べ、2ndは随分と垢抜けたと申しますか、サウンド的にもカチッとしていて、クッキリと分かりやすい楽曲が増えたなと。
冒頭の反戦メッセージ的な歌詞内容の「爆弾行進曲」や、スラッシーな「心の家事」なんかはほんとにストレートでわかりやすい。
「遺言状放送」なんてほんとキャッチーでポップ。
初の映像作品『遺言状放送』より
本作からは、和の耽美的な世界観を見事表した名曲「夜叉ヶ池」なんていう、初のシングルカット曲も生まれた。
カップリングの「人面瘡」も秀逸。
このジャケットも絵金の「伊達競阿国戯場 累」の一部を切り取ってデザインされたものか?
当時ぴあに掲載されたシングル『夜叉ヶ池』の広告。
アーティスティックでお金かかってそうな、かなり攻めた(今じゃアウト?)MVも作製された。
個人的に当時お気に入りだったのが、「憂鬱時代」と「盗人賛歌」。
「憂鬱時代」のどんよりとした曲調と中間の和嶋氏のアコギソロにとてつもない哀愁が感じ取れたし、「盗人賛歌」の前半の”静”と後半の“動”の絶妙な展開は、ほんとうに人間椅子のただならぬ情緒深さを見出すことができる。
「相撲の唄」など、相撲の取り組みと男女の関係を掛けてそのまま歌ったわかりやすい内容の曲でも、後半の圧巻のプログレ展開は目を見張るものがあるし、ラストのサバス節全開の「太陽黒点」では、和嶋氏のワウがこれでもかと暴れまくる珠玉の名曲である。
まぁとにかく、どの楽曲にもそれぞれの創意工夫や情緒深さがあり、この2ndも間違いなく初期の名作のひとつに数えられる。
そして、九州から北海道へと北上するという全国規模の「桜前線ツアー」も展開され、渋谷公会堂のライブ模様は初の映像作品『遺言状放送』に一部収録されている。
ツアーパンフ。
ところで、昨年発売されたアナログ盤には、絵金の絵は付いていたのか?
さて、あべのハルカス美術館での『絵金展』は本日最終日。
会場には、中村七之助さんのナビゲーションによる音声ガイド貸出サービスなどもございますが、この人間椅子の2ndをスマートフォンで聴きながら、絵金のおどろ絵を堪能するのも一興かもしれません。
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