返り咲き 澪標 みおつくし
2年4ヶ月ぶりに京に帰ってきた源氏殿。
我々左大臣家の者たちはこぞってお迎えいたしました。
幸い朱雀帝の眼病も回復にむかわれ、怒る皇后を無視してまで、源氏の流刑を免じた判断がただしかったと、自信をおつけになっていったのです。しかし、心配の種は、愛する朧月夜の姫のことで、源氏殿が帰ってきたことによって、せっかく通じ合った心が離れてしまうのではないかということでした。
朧月夜の姫も今は分別のある大人に成長しました。
源氏殿からは帝のような深い愛は得られないことを悟っておりました。
2年4ヶ月ぶりに京に帰ってきた源氏殿。
我々左大臣家の者たちはこぞってお迎えいたしました。
幸い朱雀帝の眼病も回復にむかわれ、怒る皇后を無視してまで、源氏の流刑を免じた判断がただしかったと、自信をおつけになっていったのです。しかし、心配の種は、愛する朧月夜の姫のことで、源氏殿が帰ってきたことによって、せっかく通じ合った心が離れてしまうのではないかということでした。
朧月夜の姫も今は分別のある大人に成長しました。
源氏殿からは帝のような深い愛は得られないことを悟っておりました。