棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

カリマンタン島-バリクパパン

2008-05-02 18:03:53 | 海外紀行文
カリマンタンの旅は始まったばかり。
気分的には、バリクパパンの町がピッたしなンだけど、沈没する前に州都サマリンダにバスで行く。
州都は大河マハカム川の都市で、地盤が弱く飛行場が出来ないのだそうだ。
近代都市とバラック小屋が入り混じった、木材産業の集積地。大型船舶が出入りする貿易都市だ。
真昼間から酒と精液が流れた「チタニガラ」は、健全なショッピング街となりつつあった。
港と言っても海岸より60キロもおくにあるほどの大河マハカムを遡り、森の住人ダヤックの人々を尋ねるのが目的。

観光省に行くため地図を見るとたいした距離ではないので、歩く。
ものの20分もいくと暑さでクラクラしてしまった。

インドネシアの冗談で「犬と観光客」と言うのが在る。
強い日差しをさけながら、日陰を歩くさまが似ているのだ。なにも、クソ暑い昼日中、歩くこともナカローニということだ。

久しぶりに会った知人の「アムラム君」は、お坊ちゃまの雰囲気はまったく消えていた。
美大を卒業、絵の道に応援をしてくれた父親の死と共に、お家は没落してしまった。
彼は左足が幾分不自由であったが、達者な英語力を買われ役所勤務。
2年前に18歳の娘さんと結婚、一一児のパハだった。
「インドネシアの女は結婚するとナニモしなくなる。寝てばかりいるよ」とぼやいていた。
30歳の割には疲れた顔であったが、言語力をいかし部族語辞典でも作りたいと話してくれた。
写真は巨大なモスクのドーム

怪しき色--すみれ色

2008-05-02 10:43:45 | エッセイ・随筆
雑草と総表されてしまう、新緑の草花が広がりが、なんとも言いがたくボーーとした色を放ってます。
目を凝らしてみれば、小豆大の小さな花の群がりです。
その多くの花の色が、スミレに代表できる紫色系がおおいのです。
一花一輪は淡い色合いで、鮮やかな新緑や強い色に飲み込まれそうでいて、ボーーと輝く。時には怪しいまでの色合いを感じます。

紫色は大変難しい色で、青から赤まで、幅の広い色彩です。
印象派の色づかいは、正に紫色を見出したともいえます。
言いがたい色彩の効果に、ついつい使い過ぎてしまい、ダメにしてしまいます。

油彩絵の具にモーブという「薄紫」の素敵な色があります。
バイオレットではなく独特な紫色は、それじたいは下塗り的な色でありながら、透けて観えるときは、草むらのスミレの花のようです。

桜の木の下の新緑の草花に、ひらひらと桜の花びらが散り落ちています。
淡い色の世界から、強い太陽光に負けない、主張する色の季節になっていきます。

ようやく完成した作品(90-90)散りゆき変身する美しき時(人生とも)を表す

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本