岡山ジュニアラグビースクール(岡山ラグビースクール中学部)の記録

中学生や保護者が、チャレンジを楽しみ、充実した時間を共有した活動の記録です。

停滞状態からの攻防

2010年09月24日 | ビデオ連続画像
停滞状態からの攻防です。
停滞状態とは、アタック側の球出しが遅れ、ディフェンス側はキッチリとディフェンスの態勢ができている状態ですが、スクラムのように5m下がっていないので、アタック側にとっては厳しい状態です。

攻防のポイントは、アタック側(黒)は、どう相手を崩していくか、ディフェンス側(赤)は、どうやってターンオーバーしてボールを奪うかということです。

いずれにしても、単純なプレーでは抜くことは難しく、体を張った、あるいは頭を使ったプレーが必要です。

以下、画像です。

ラック状態です。
赤は、ポスト(K岡)、ディフェンスライン(出I、題Fほか)がキッチリできています。
黒のスタンド(犬K)がポイントの近くの本来FWの位置にいます。




犬Kが、少しセンターを待ち気味に縦にアタックしています。
センターの上がりもよく、犬Kが突破しにいっても、あついはセンターにショートパスしても、2人で押込めるいいポジショニングだと思います。


これに対して、赤も、題F、K岡を中心に、キッチリとディフェンスしています。
また、人数が黒有利になりかけたと判断したと思いますが、赤のフルバック(Y田)があがってきています。
Y田の判断力、思い切りは随分よくなってきました。

さて、この場面ですが、黒が早い球出しができていれば、第2センター(Y吹)からフルバックの背後にキックという選択肢もあったと思いますが、黒のサポートが遅く、ボールを出せません。


結果的に黒のフォワードは縦に攻めていますが、力強いものではありません。
ここは、リップ、ガット、リップターン等、体を張ったプレーで前にプレッシャーをかけるべき場面です。






ラックになりましたが、黒の球出しに時間がかかり、赤はキッチリディフェンスラインができています。
黒の方から見れば、また一からアタックのスタートです。
ここで大切なのは、このような状態(ディフェンスがキッチリ組織された停滞状態)であることを、黒の選手皆が認識しているかです。
コーチがよく言う「停滞」というような声をかけあうことも大切です。


今度はスタンドが深めに立ち、両センタ-、フルバックも縦に深く、サポートしやすい陣形です。なかなか、頭を使って工夫しています。




この場面は、スタンドから第2センターにパスしています。
このパスは選択肢の一つですが、赤のセンター(題F)が早い上がりでタックルして止めています。ナイスプレーです。
このプレーで、赤のディフェンスの足が全員前方向に向くことができました。

Y吹は、無理をせずに倒れないように、味方のサポートを待っています。
さて、ここでのプレーは、いくつか選択肢があると思います。
今回は、Y吹から球を浮かしてもらった黒の選手がさらに外に展開しますが、題Fのプレーで前に進んだ赤のディフェンスが、さらに黒の選手を押込んで止めています。
赤にとっては、ターンオーバーの絶好のチャンスです。


さて、この場面の別の選択肢としては、Y吹のところ、あるいは次の選手がポイントになってモールとつくり、もう一度「停滞」状態(互角の状態)にするという考え方があります。
このあたりは結果論ですが、ボールが下がっており、しかも相手ディフェンスに勢いがある場面では、モールをつくることも大事な戦法であることを覚えておきましょう。
いずれにしても、モールを作ろうと思えば、誰かが「モール」という声を出すことが第1歩です。