「逆ヘッド」のタックルの危険性について、朝日新聞デジタル(4月19日)に載っていました。
読んでおいてください。
ボールを持って突進してくる選手に組み付いて倒すラグビーのタックル。試合の流れを変えることもある激しいプレーだ。順天堂大の整形外科・運動器医学の医師らが約4千回のタックルとケガの状況を調べたところ、相手の正面に頭が入ってしまうタックルをした場合、推奨されている方法よりケガの発生頻度が約25倍に上った。
タックルは、突進してくる相手に対して、姿勢を低くして踏み込んで倒すのが基本だ。図のA(Aは世界の強豪国でも推奨されているタックル)のように相手の進行方向に頭が入らないように肩を当てる方法が推奨されている。図のB(Bはタックルする選手の頭が相手の正面に入る「逆ヘッド」)のように相手の正面に頭が入ってしまう「逆ヘッド」のタックルだと、突進の力が頭や首にかかってケガにつながりかねない。
だが、研究チームによると、逆ヘッドの方が相手の突進を効果的に止められると考えて実行する選手がいるほか、相手の動きに対応できずに逆ヘッドになってしまうこともあるという。
研究チームは2015~16年、明治大や慶応大などの28試合であった計3970回のタックルを映像で分析した。その結果、317回が逆ヘッドだった。さらに、試合後の問診データと合わせて分析したところ、推奨された方法で行われた3653回のタックルで発生したケガは10回。それに対し、317回の逆ヘッドでは22回のケガが起きており、発生頻度は約25倍だった。症状別では、脳震盪の発生頻度は約29倍、末梢神経の損傷「バーナー症候群」は約34倍、鼻の骨折は21倍だった。
新年度が始まり、新たにラグビーを始める選手もいる。順天堂大の川崎隆之准教授は「研究データを指導者やコーチ、選手に伝え、頭や首のケガの予防につなげたい」と話している。
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ボールを持って突進してくる選手に組み付いて倒すラグビーのタックル。試合の流れを変えることもある激しいプレーだ。順天堂大の整形外科・運動器医学の医師らが約4千回のタックルとケガの状況を調べたところ、相手の正面に頭が入ってしまうタックルをした場合、推奨されている方法よりケガの発生頻度が約25倍に上った。
タックルは、突進してくる相手に対して、姿勢を低くして踏み込んで倒すのが基本だ。図のA(Aは世界の強豪国でも推奨されているタックル)のように相手の進行方向に頭が入らないように肩を当てる方法が推奨されている。図のB(Bはタックルする選手の頭が相手の正面に入る「逆ヘッド」)のように相手の正面に頭が入ってしまう「逆ヘッド」のタックルだと、突進の力が頭や首にかかってケガにつながりかねない。
だが、研究チームによると、逆ヘッドの方が相手の突進を効果的に止められると考えて実行する選手がいるほか、相手の動きに対応できずに逆ヘッドになってしまうこともあるという。
研究チームは2015~16年、明治大や慶応大などの28試合であった計3970回のタックルを映像で分析した。その結果、317回が逆ヘッドだった。さらに、試合後の問診データと合わせて分析したところ、推奨された方法で行われた3653回のタックルで発生したケガは10回。それに対し、317回の逆ヘッドでは22回のケガが起きており、発生頻度は約25倍だった。症状別では、脳震盪の発生頻度は約29倍、末梢神経の損傷「バーナー症候群」は約34倍、鼻の骨折は21倍だった。
新年度が始まり、新たにラグビーを始める選手もいる。順天堂大の川崎隆之准教授は「研究データを指導者やコーチ、選手に伝え、頭や首のケガの予防につなげたい」と話している。