一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

施工ミス?意図的?

2007年11月27日 | 建築

しばらく新築物件の動きがはないので、

書き込みたくてウズウズと

たまっていた記事を

この間に・・・ (^_^)v

まずは、偽装問題。

私達が手がけている小規模の住宅では、

あまり偽装は関係ないと思いたいが・・・ 

実は、身近でも良くあるのです。

設計段階の偽装は、ハタから見ても良く分かりませんが

いかにも施工ミス?意図的?っていうのは、たくさんあります。

ありすぎです。 (@_@)

いくら設計がまともでも、施工が悪ければ

せっかくの数千万円の家の価値がなくなるだけでなく

人命をうばう凶器にもなります。

設計者は、ちゃんと監理しているのか?監理能力がないのか?

施工者は、意図的なのか?知識がないのか?

とにかくひどすぎます。

 ◇

今日は、その一つ(基礎編)をご紹介。

今度、当社で工事をさせて頂く建築予定地のすぐ近くで

工事をされている現場(確認表示の看板もない?)を 

パシャ (勝手にゴメンナサイ)

Img_2148

基礎のベースが、そっくり地盤面(GL)の上に露出しています。

設計図では、絶対に こうには、なっていないはずです。

建築基準法でも、根入れの深さは、

布基礎で24cm

べた基礎でも12cmと、なっています。

(べた基礎としてもあやしい形状ですが・・・)

写真では、根入れ深さは、0cm~マイナス5cm

完全に違法です。

この根入れが浅いと、ヨコからの力に耐えられないだけではなく

地震や、荷重を支える力にも、大きく影響します。

台風や水害(三条の7.13水害では実際に基礎ごと動いた家もありました)

地震の横揺れや突上げ、これらに耐えられません。

更に、上からの荷重に対しても弱くなります。

そして、基礎の下の地盤の凍結を防ぐためにも必要です。

北海道では、基礎の根入れがものすごく深くなるので

それにより地震にも強いと言われています。 

この現場では、設計も?だが、

現場サイドで、基礎のレベル設定を意図的に

高く設定したのでは、ないでしょうか?

ローコストの住宅で良くみられるやりかたです。

このように基礎が地盤の上に乗った形状ですと

深く土を掘らなくて済むし、掘って不要になった残土の

処分が少なくて済みます。(結構高額になるので)

しかも、基礎の位置を高くした事で

お客様には、「床下が湿気ない様に高くしました。」

なんて、都合の良いように言っている様です。

確かに、床下が湿気にくくなりますが、

元々湿気るような家を作っては、いけませんし

それにより、大切な耐力を失ったのでは

全く意味がないのです。

施工している人も、監督も

わざと、耐力のない家にしたのではなく

そういった知識がないのかも知れません。

基礎のレベル設定など、基本的な所は

シッカリと資格と知識のある設計者に確認して

もらう事が重要です。

以前にも似たお話をしたのでした。 → 根が深い話

まだまだ、他にも大変な間違え工事は、たくさんあります。

続きは、また次回に。

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