豊栄の住宅の建て方作業1日目です。
今物件は、いつもの接合金物工法のテックワンではなく在来工法のプレカットです。
その理由は、極狭でありながら壁倍率が7倍相当という特殊な高倍率の耐力壁の採用。これを組合わせるために在来工法の方が都合が良かったからです。
建築基準法では、壁倍率は5倍が上限。壁の幅も普通は91cm以上。 これらの耐力壁を軸組みにバランスよく配置しなければなりません。 が、しかし構造計算によって構造耐力上安全が確かめられれば、幅が狭く壁倍率が5倍以上でも可という事になります。
当然、今回の物件も許容応力度計算によって設計し耐震等級2以上をクリアしていますし、 いつも通り長期優良住宅の認定も取得済み。
この壁の幅が狭くて高倍率、そう、剛接合されたラーメン構造に近いですね。
木造ラーメン工法は今ではいくつかのメーカーさんから出ていますが、ほとんどが1階の基礎から緊結するタイプ。すると1階の大開口間取りには向いていますが、豊栄の住宅の様に2階に大開口を設けたいときにはあまり使えません。(構造的には本当は2階の方が楽なんですけどね。)
そこで今回の極狭の耐力壁を利用する方法としました。 2階の間口方向にはこの35cm程度の壁より幅のある壁はなく、まるでトンネルの様な間取りです。(写真は仮のスジカイが入っています。)
当社は自社で構造計算を行っています。(普通は構造設計屋さんに外注です。) 自社で行えば構造を確認しながら設計ができ、様々なバリエーションの間取りをご提案する事が可能です。
こんな空間や、
こんなキッチンだって作れます。