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一級建築士事務所 サトウ工務店

自然素材を使い省エネと快適性をデザインする 新潟の家

上棟、驚異的な早さ、テープ貼りも簡単では・・・

2015年08月22日 | コの字プランの白い家
コの字プランの白い家が上棟しました。



棟梁の段取りと、大工さんの頑張りのおかげで、上棟日になんと 耐力面材張りまでほぼ完了。



5人の大工さんで2日間、ココまで進むとは驚異的な早さ 



とは言っても、作業がそんなに簡単だったわけではありません

屋根の施工は2重です。

水平構面となる厚合板を計算された釘種・サイズ・ピッチで施工します。



気密をとるために、ジョイント部分を防水気密テープで目張り



防水透湿のためのシート張り



通気層をつくるための厚胴縁の取付け



そして、ようやく屋根下地となる野地合板を張ります。





耐力壁にはモイスTMを。 計算された釘種・サイズ・ピッチで施工します。



ここでも気密をとりたいので、防水気密テープで目張り。




実はこの粘着テープというのは、ただ手でサッと擦ったくらいでは本来の粘着力は発揮しません。

テープの表面部分は、糊残りがしない様に意図的に粘着力を弱く作ってあるのです。



強力な粘着剤はテープの奥に隠されているので、強く押して擦って、含浸している粘着剤を引き出す必要があります。

軍手などした手で、サッと擦ってもとても圧着したことにはなりません。



特にサッシ廻りの防水テープなど重要な部分は、しっかりと粘着剤をつぶすように押して擦って、100%の性能を発揮させなければなりません。

テープ貼りも簡単ではありません。 「たかがテープ貼り、されどテープ貼り」です。



弊社の大工は全員、このテープをしっかりと貼るための秘密道具を持っています。

それはまた機会があったらご紹介しますが、何事も本質を見極めたうえで必要な「ひと手間」が大切なんです。

やぱり、簡単な仕事なんてないんですね。



と言うわけで、これから早めに外回りをふさぎたいのですが、一つ一つの仕事全てに丁寧さがとても大切なので・・・

大工さんの尻はたたかない様にしたいと思っています。 できるだけ・・ 





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シンプルな構造で、安心安全な住まい

2015年08月01日 | コの字プランの白い家
このたび着工した[コの字プランの白い家]は、現在基礎工事中です。

配筋工事が完了し、2つの機関の検査をパス。








基礎の通りがとてもシンプル。すごく整然とした区画です。

と言うことは、この上に建つ木軸もシンプルな構造になります。間取り自体がシンプルなんですね。





シンプルな構造は安定感があり、事故(不具合)が起きにくくなります。

構造軸(柱)が、シンプルで整然と配置されていれば、屋根や2階床の垂直荷重が、素直に地盤まで流れるので、

2階の床に不陸ができた 建具が開きにくくなった などの事故は起こりにくくなります。



また、柱が整然と配置されていれば、耐力壁もシンプルにバランスよくなるので

地震時の水平荷重も、きれいに力が流れ、地震時に耐力壁が最大限の効果を発揮します。



逆に複雑な間取りの家は、構造が複雑になります。 よく言われるのが、1階柱と2階柱の位置があっていない場合。

いわゆる直下率が悪い家は、事故が圧倒的に多くなります。 

つまり、間取り重視で設計した家は事故が多く 地震に耐える性能も落ちている。ということです。

参考→ http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/column/20090727/534289/



これは、「まれ」な例ではなく「量産」されているのです。

外観を見て、1階窓と2階窓が半ががりにズレていたり、不自然に凹凸の多い家は、要注意ですね



構造を熟知していない担当者が、自由設計をうたい文句に、自由にお施主様と打合せして間取りを決め、

そのあとで、その間取りに無理やりにでも構造を合わせている。 それでは事故はふえるはず。


特に「ローコストでデザイン住宅」や「ローコストで自由設計」などを売りにしている建築会社は、

構造を熟知した担当者にプランを検討してもらえる事はまず無い。

構造のわかる建築士が在籍していても、彼はプランが決定した後の実施設計が主な仕事。



間取り、プランを検討する時は、構造も一緒に検討しなくてはならないのですが、

いや、むしろ構造を先行で考え、そこに間取りを合わせる手法が安心安全です。

実は、鉄骨やRCの建物は、構造先行でプランされています。 しかし木造となるとなぜか・・・



木造は自由度が高いから・・・と、間取り優先で設計されがち。木造はけっして自由ではありません。

むしろ、架構スパンや耐力壁、水平構面を考えると、鉄骨やRCよりも、ウンと制限されます。



使い勝手や意匠も大事ですが、安心安全な構造が二の次になってしまってはいけません。

まずは、生命と健康、財産の保護を図りましょう。(建築基準法・第一条)




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コの字プランの白い家

2015年07月06日 | コの字プランの白い家
三条市内でもう一つ新しい現場がスタート!

地縄を張って



地鎮祭を行いました。



出来立てホヤホヤの分譲地で南側が道路の区画。

いわゆる一般的には「良い」と言われる南向きの土地である。

南側が道路ですと、南側に隣接して建物が建たないので日当たり良好な敷地と言えます。

当然、南側に大きな窓を設けてのびのびと・・・?? とは、簡単には行きません。

前面(南側)が道路ということは、人や車の往来がありプライバシーが阻害される。

普通に計画してしまうと、分譲地によくある「せっかく南側にリビングの大きな窓を設けたのに、日中でもカーテンを開けられず照明を付けて暮らす」といった破目に。

「日当たり良好!」とされる南向きの土地を購入しても、プランによってはかえって暮らしにくい家になる事も少なくない。

では、どうすれば良いか? 大丈夫 答えはたくさんある。 コートハウス、2階リビングなど・・・敷地条件やご予算に応じた解決策が考えられる。

今物件では、スタンダードにリビングの窓を道路からセットバックして距離をかせぐ方法を選択。



道路境界からリビングの大きな窓まで10m以上を確保。 さらに庭の東西を建物で囲う様な間取りとし、結果的にコの字のプランに。

あとはフェンスや植栽があれば、プライバシーをしっかり確保しながら南側の良好な日差しをリビングに取込む事ができます。



プランを作る時のちょっとした配慮が、暮らしに落ち着きと心地よさをもたらすのです。 すなわち「ぱぱぱっとプランを作る」というわけには行かないのです。

と、言うことで・・・ プランの提出をお待たせしているお客様、もうしばらくお待ちください・・  大変申し訳ございません。