4月17日、日曜日。前日の土曜日にスタートした「2011さくら道 国際ネイチャーラン」のランナー達がゴールをする朝を迎えた。今回の金沢行の三番目の目的が、この大会に出場している「沖山健司」氏の応援と激励、大会の状況視察であった。
このウルトラマラソンは、故佐藤良二氏の遺徳を偲んだ大会。佐藤さんが乗務していた名古屋~金沢間のバスルート、250kmを走破するという大変なマラソンである。土曜日の午前6時に名古屋城をスタート、一昼夜かけて金沢兼六園の佐藤桜の前がゴールである。
沖山氏はこの大会で、過去数度トップとなっているウルトラマラソンの第一人者である。前々日に貰った電話では「今回は昼頃に着く予定」と云っていたが、過去のタイムで一番いいのは22時間程でゴールをしている。逆算をすると、明け方前のゴールとなるが・・・。
義妹(暫く家に滞在していたkeikoの母)に車を出して貰い、6時にゴールの兼六園に行った。大会の関係者に訊くと未だゴールをしたランナーはいないとのこと。途中棄権も相当出ているようだった。コースを逆走して探しに出かけた。
義妹は金沢在住なので道路に詳しく、大助かりである。行けども行けどもランナーに会わない。相当遅れているようだ。6:37分トップのランナーの姿を捉えた、ゴールまで10Km程の地点。苦しそうだが、足取りは確かな様子、NO15の鍵選手であった。
更に逆走する、何人かのランナーを目にする。苦しそうな表情、上がらない足。「頑張れ!もう少しだ」など声を掛けるが、返って来ない。そんな元気も失せて必死の様相である。
五番目ぐらいに女性ランナーの姿が見えた。比較的安定した走り、手を上げて去って行った。
我が沖山選手の姿は見えない、途中のエイド道の駅福光で運営スタッフに確認すると、未だ通過していないとのこと。更に逆走するが、不味い事にコースガイドを此処までしか持参しなかった。名古屋~郡上八幡~荘川~白川~五箇山~福光~金沢の幹線ルートは分かっているが、町中を抜けるルートが分からない。
次のエイドに着き確認すると、既に通過していた。引き返す、エイド福光の手前で発見。二人で並走している。追い越して先で待つ、声を掛ける。手を上げ、返事が返ってきたが頬は虚仮、顔色がよくない。一緒に走っている若いランナーは初出場とのこと、サポートしながら走って来たに違いない。
福光エイドに入り、小休止のようだ。小さなオムスビを食べている。(ブルーが沖山さん)7:35分頃であった。
少し話しをする。「予定どおりです。コースを見てきてください」と云う。此処からゴールまで2~3時間を要するだろう。その言葉に従い、コースを見に行くこととした。
20~30分走ると五箇山の下り坂(こちらからは登り)に差し掛かる。ランナーに何人か出会う、声を掛ける。誰も顔を上げず、手も上げず、笑う膝を必死に保ち、耐えているのが分かる。
-この項続くー