足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

米ナスダック指数が15年ぶり高値・・・・東京市場にも好影響

2015-04-24 06:25:54 | 投資戦略
米ナスダック指数がついに史上最高値を記録した。
2000年3月に1114.11ポイントまで暴落しが本日は5056.06ポイント。
新高値に踊り出るのに15年間要したが、あっという間に過ぎた感じだ。いまのウォール街には大騒ぎするという雰囲気はない。
PERは30倍でS&P500の2倍近い数字だがITバブル時のような過熱感(当時は同19倍)がない。今回の原動力になったのはハイテク関連とバイオ関連であった。
ハイテクではグーグル(GOOG)とフェスブック(FB)という世界的なネット企業が出現したほか、先のITバブル時にはどん底に沈んだアップル(AAPL)が見事に立ち直り、IBM,インテル、マイクロソフト、GMに取って代わりアメリカのシンボルになった。

足元のNY市場は底堅い。目下、第1四半期の決算発表が佳境いりしたが、懸念されたドル高、悪天候、原油安という悪材料を跳ね返し、発表企業にはサプライズが目立つ。今回の相場を支える原動力である。ナスダック市場は世紀の20世紀の代表的なネットバブル崩壊で未曾有の暴落をしたが、15年で立ち直った。

次はいよいよ東京市場の出番である。
1989年の日経平均3万8915円のピークから25年を経た現在もまだ株価は半値水準である。
この25年で日本株の投資環境も大きく変化した。金融市場の国際化が進み、企業経営者の株主と対峙する姿勢に大きな変化がでてきた。日本企業の手元は豊かになった。
われわれの関心はあと何年で日経平均が2倍になり資産バブルの傷跡をいやすかにある。
年+7.2%の上昇で10年間、年10%上昇で7年余かかる。資産運用で式投資を真剣に考える時期が到来してきている。どちらかの可能性が高い。

昨日のウォール街ではサイバーアタック関連の上昇が目立ち新年に注目したサイバーアーク(CYBR)、パロアルト・ネットワークス(PANW)が戻り高値と新高値を記録した。今年の本命とみた見方が実現してきた。いまからでも遅くない。投資を考えたい。新年の「トリトンスクエア通信」を読み返してもらいたい。
米ナスダック指数の史上最高値で東京市場でもバイオ関連に人気が回帰するとみる。一部に胎動がみられる。


ナスダック指数が最高値に再挑戦

2015-04-23 07:19:37 | 投資戦略
NY株は反発、ナスダック指数は史上最高値5048.26ポイントに接近した(最高値は2002年10月)。
3月に一時は5026.42をつけ最高値更新は時間の問題とみたが、その後はもみ合いに転じた。2002年にITブームの天井を形成し15年を経て、史上最高値は秒読みの段階に入ってきた。ことしのナスダックの立役者はネットフレックス、アマゾン、アップル、エレクトロニクス・アーツ、アクティビジョンなどである。メデイア、モバイル、インターネット、ゲームソフト関連である。主役は交代したがアップルはマイクロソフトに代わって米国企業のシンボルになった。またゲーム関連銘柄の人気の復活も注目される。
いまひとつM&A関連がナスダック復活に貢献し、特にヘルスケア人気が15年前にはみられなかった現象でインターネット関連と並んで技術革新を牽引してきた。

昨日のNY株を支えたのは企業業績の発表である。第1四半期の決算発表は佳境にはいったが、事前の慎重な見方を覆しサプライズ決算が目立つ。ドル高で企業業績の低下を懸念したが、キャタビラ、コカコーラ、マクドイナルズ、ビザなどの多国籍企業に人気が回帰してきた。
年初来のNYダウ平均銘柄ではアップル、ボーイング、ディズニー、ファイザー、ユナイテッド・テクノロジーズなど米国企業の顔が上昇相場を牽引した。
上海市場、東京市場の回復もNYダウの人気に貢献した。

債券投資のバフェットといわれるビル・グロスがドイツ国債にショート・ポジションを積み上げ話題になっている。国債の金利はマイナスを続ける。ユーロッパ中央銀行のドイツ国債買いが原動力だが、市場では2002年のソロスのポンド投機を連想する。当時のイングランド銀行がポンド防衛のために必死になって買い出動したのをヘッジファンドが売り向かった。ユーロ中央銀行のドラギ総裁を当時のイングランド銀行になぞらえる。

昨日公開の日本スキ-場開発(6040)の出足は好調。日本駐車場開発(2353)の新ビジネス分野の成功例。インバウンド関連株のひとつでもある。

世界的に株価に人気が始動・・・・IPO市場にも魅力

2015-04-22 06:40:38 | 投資戦略
世界の株価の人気に好転の兆しが出てきた。
火の手をあげたのはヨーロッパ株である。足元にギリシア金融危機を抱えているのにドイツ、フランス、オランダ、英国株が上昇気流に乗ってきた。ヨーロッパ中央銀行の量的緩和策が発動されユーロ相場が下落、輸出関連が先頭を切って相場を牽引するのは2013年のアベノミクス相場の始動時と同じである。
米国投資家の国際投資ではヨーロッパ株が圧倒的に多く日本株の比ではない。ここ1年をみるとドイツ株は30%以上の上昇で日本株と肩を並べる。この1年間をみると中国、インドのパフォーマンスが抜群で、ウォール街の国際投資家のフトコロ具合が大きく好転してきた。当然、自国株投資への人気にも好影響を与える。

ウォール街では決算発表が本格化し昨日はナスダック指数が逆行高をした。
アップル、IBM,シスコのどのハイテクのほか、ヘルスケア関連への人気の回帰がめだつ。
しばらく鳴りを潜めていたサイバー攻撃防衛関連が動き始めた。好決算を期待した人気で、われわれが注目しているサイバーアーク(CYBR),ポロアルト・ネットワークス(PANW)が先頭を切る。引き続き注目できる。ぜひ米国株のポートフォリオに入れたい。
東京市場でも相場は目先底がはいった。年初来の人気業種の循環買い現象の始まりである。
輸出関連、消費関連、金融、ヘルスケアと好循環が続く。
先週の「トリトンスクエア通信」銘柄である塗料株の日本ペイント(4612)の動きが好調。
バフェットが米国株の関連株アクサルタ(AXTA)の大株主になったのがヒントだが、東京市場でも関連株の人気の拡大がみらえるだろう。今後は他の銘柄にも注目を広げたい。日本が得意とする隠れた成長分野である。
先行きIPO市場が始動する。小粒だが人気株が輩出しそうだ。会員の方は最近の「トリトンスクエア通信」を忘れず再読してもらいたい。
本日、公開の日本スキー場開発(6040・マ)は訪日外人のインバウンド関連の人気株のひとつになるだろう。

欧米株が先導・・・業績相場が始まる

2015-04-21 06:48:07 | 投資戦略
NYダウ平均は208ドル高と3週間ぶりの上昇。
先週から第1四半期の決算発表が本格化したが事前の予想を上回りS&P500採用企業の59社のうち75%がサプライズ決算である。
ハイテクではIBM,マイクロソフト、アップル、シスコが上昇した。
特にIBMはクラウドビジネスの成長が目立ちビジネスモデルの転換が進む。全体の売上のうち27%を占め5年間で2倍の成長。3年後には売上の40%をクラウド関連になると予想する。
ナスダックではバイオ関連にも人気の復活がみられる。バイオ指数(NBI)は本年18%上昇し市場平均を上回る。昨今のIPO(新規公開)のうち4分の1がバイオ関連で米国の技術革新の原動力である。
昨日の株価上昇に火をつけたのはユーロッパ株の急騰だ。先週はギリシア金融危機が蒸し返され株価の足を引っ張ったが、中国の中央銀行の準備率の引き下げを好感しドイツ、フランス、オランダ、英国の株価に人気が回帰した。ユーロ安を背景に自動車など輸出関連株がリードした。年初来、ヘッジファンドや年金がヨーロッパ株投資の比率を引き上げてきたが狙いは当った。
東京市場は2万円台の達成で相場が足踏みしてきたが欧米株の反騰で人気の復活が期待できる。
決算発表はNY市場に一足遅れるが連休前から本格化する。ウォール街と同じように業績のサプライズと株主還元策が材料になる。
日経平均の調整率は小幅であったが人気株は10%前後の下落率になった銘柄も多い。調整率の大きかった医薬品、ハイテク、自動車の押し目を狙いたい。

バフェットを超える天才が誕生・・・米ヘッジファンド

2015-04-20 07:19:28 | 投資戦略
ユーロ圏でのギリシアの債務返済期限が再び迫りユーロ圏からの脱落が出てNY株は下落したが、中国の人民銀行が準備率を引き下げるという好材料がでた。
依然としてNYダウ平均1万80000円、日経平均2万円とそれぞれが大台固めという課題が存在する相場展開である。
ウォール街ではバーナンキ前連銀議長の大手ヘッジファンドのシタデル(Citadel)インベストメント・グループのチーフ・アドバイザー就任に注目が集まる。
他の数々のヘッジファンドや投資会社からラブコールがあり、一時はグリーンスパンも在籍したポールソン&カンパニーに席をおくというウワサもあった。
シタデルは日本では知名度が大きくない。シカゴに本拠を置き現在は250億ドル(3兆円)を運用する大手ファンドで東京にも一時は拠点を構えたが撤退した。ウォール街で大きな関心を呼んでいるHFT(ハイ・フリクエンシー・トレーディング/高速回転売買)での運用を武器にして大手ヘッジファンドの仲間を入りした。
創業者ケネスC.グリフィンはハーバード大経済学部に在籍中に友人、家族から26万5000ドルの資金を集めヘッジファンドを組成した。寮の自室をトレーディング・ルームにして取引をはじめ、卒業後の1990年には正式に100万ドルの資金を集めてファンドを設立した。いまや従業員数は1,250名の大規模のヘッジファンド会社になり、シカゴのダウンタウンで3億5500万ドルを投じて自前のビルを購入し話題になった成功物語をもつ。
直近のデータでは運用者ケネス・グリフィンの年間所得は9億5000万ドル(1140億円)と業界では第5位にのしあがった。
昨年、離婚したが前妻から月30万ドル(2000万円)の生活費の慰謝料を要求され大きな話題を呼んだ。われわれの常識では想像もできない話だが、米国のヘッジファンド業界ではこの種の常識がまかり通る。ヘッジファンドの世界は日本ではちょっと想像もできないようなタレントが輩出しウォール街を支える。そのフトコロの深さは日本の常識では到底につかめない話である。ハイテク分野でアップル、グーグル、フェイスブックにも同じような成功物語はみられるが、ヘッジファンドの世界ではその種の数がはるかに大きい。
グリフィンは当年47歳で運用者としては働きざかりである。卒業後100万ドルでヘッジファンドを立ち上げ、今日の250億ドルのヘッジファンドを育てあげた。規模が2万5000倍に膨れ上がった。
その成功物語はヘッジファンドの神話をつくつたソロスやジュリアン・ロバートソンなどの大御所を大きく上回るし、バフェットよりすごい。
バーナンキ前議長が若手運用者のケネス・グリフィンを選んだのは運用手法が合理的で時代の最先端をいき、着実な成果をあげてきたのに引き付けられたからだろう。
彼の得意のひとつはいまウォール街で注目されているHFT(高速回転売買)で成功を収め、その投資手法に合理性をみたからである。
ウォール街ではこのような新しい天才的な運用者が誕生し、投資世界の進歩には際限がない。
つれて証券市場も進化している。東京市場では想像もできないエネルギーが存在している。われわれも「テンバーガー(10倍になる株)」の探索を続けよう。
新しく日本ペイント(4612)に注目。