NY株高、ギリシア問題の解決の兆し、ドル高という材料が揃ってきた。
昨日のウォール街では2月の雇用統計の発表があったが、事前の予想の-68,000人を下回り-36,000人になった。
またギリシアが62億ドルの予算の削減を決め、市場には安心感が出た。いまひとつは、これまで凍結していた米消費者ローンが1年ぶりに+2.4%と上昇に転じたことも金融機関に余力が出てきた証明。
市場のセンチメント指数であるVIX(恐怖)指数は17.40と急低下した。
いまひとつ注目したいのはドル指数(DXY)の動きである。昨日は小幅に低下したが、依然として基調は強い。円相場がNY市場では下落して再び90.29円となった。
今週、ゴールドマン・サックスが3ヵ月、6ヵ月、12ヵ月先の円相場の見通しを出したが、92円、94円、98円とした。緩やかな円安を想定している。
特にアジア通貨に対しての円の割高を強調しており、韓国ウオン、中国元、タイ・バーツなどに対しての円高修正を指摘しているのには注目したい。
日本の輸出企業である自動車、ハイテクなどには大きな恩恵を及ぼす。
輸出企業はここ1年半にわたって血の出るようなコスト削減に努めてきた。特に在庫削減が利益の改善に寄与する。
今月末にかけて2010年3月期の決算の予想の見直しが出る。相場にとっては大きな追い風である。
先週来のわれわれの注目株は住友金属鉱山(5713)、楽天(4755)であった。材料は非鉄相場の好調、インターネットのよるオンライン販売の好調である。