足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

HOYAがつくった新しい人気

2005-07-20 20:55:18 | 株式
株式市場での象徴的な出来事になりそうなことが起こった。
HOYA(7741)が9月末で1対4の株式分割を発表した。この日は一時は+1130円上昇した。それよりもびっくりしたのは売買代金が4238億円と第1部市場の30%も占めたことだ。もともと外人投資家がもっとも好む銘柄の一つで持ち株比率は55.5%と過半数を握る。日本を代表するハイテク、消費関連(メガネ)のバランスのとれた企業だ。「まさか」と思っていたことが起こった。
もともとこの種の配慮をする企業ではないと思っていた。バークシア・ハザウェイのウォーレン・バフェットのように、株価が超値がさ株になっても、このような思い切った分割をするとは思いも寄らなかった。
1970年、ウォール街で滞在してボッシュ&ロムがコンタクト・レンズの開発で大相場を出すのを目の当たりにして、帰国するなりこの銘柄に注目した。外人が賛同して注文をたくさんくれた。それだけにこの企業のカルチャーについては、私なりのイメージを持っていたが、今回の分割をみて「株式市場に配慮する企業」になったと確信した。
これをきっかけに株式分割は新興市場だけの専売特許でないことが、市場の人気になると思う。これからは上場企業でもHOYAのような企業が出てくるのではないか。取引所の「1単位の売買金額が50萬円以下」という希望に従う企業がふえる。
HOYAの経営者は株式市場で、個人投資家がメイン・プレィヤーに育ってきたことを意識したと思う。
さてHOYAに続いて9月末に大幅分割をする上場企業はどこか?
「宝探し」の夢が出てきた。