ZENZAIMU(全財務公式ブログ)

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考え五両

2012-02-06 23:09:10 | 日記
先週末、気分転換を兼ねて都内・広尾にある山種美術館に行ってきました。ここは近現代の日本画を中心に収集している美術館で、今回も明治から第二次世界大戦終結後間もない頃までに制作された作品を中心とした企画展示が行われていました。
この美術館は、旧:山種証券(現:SMBCフレンド証券)の創業者である山崎種二氏が収集した作品の保存・管理を目的に設立された財団が源流となっています。山崎種二という方は、戦前、米相場や株式相場で成功し、一代で財を成したひとで、絵画の収集についても、元々興味を持ったのは、相場師らしく作品の「値上がり」が狙いだったようです。しかしながら、収集を進めるうちに本格的に絵画に興味を持ち、戦前、既に大家であった横山大観と親交を結んだり、当時無名だった奥村土牛を支援するなど、いわゆるパトロンの役回りも演じるようになります。その相乗効果で収集作品の数も増え、美術館の開設にまで至ったという次第です。

山崎種二氏は経営者ですが、元来は相場師です。1936年の二・二六事件の発生直後、世情は騒然とし株式相場も乱高下する状況であったにもかかわらず、冷徹な売買で巨万の富を得たひとです。そんな兜町で名をはせた相場師ですから、いくつかの格言を残しています。そのひとつに「働き一両、考え五両」というのがあります。「肉体だけを使って働くよりも、頭も使って働けば5倍稼げる」という趣旨です。いささか拝金主義的な印象は否めませんが、それはさておくとしても、「考える」ことは、成功するために重要な要素であるということは論を待たないと思います。

さて、当ブログにおいても、いろいろな方が何度も言及されているとおり、公務員を取り巻く環境は厳しさを増す一方です。そのようななかにあって、起死回生とまではいかなくとも、現状を少しでも変革できるような「知恵」が必要とされています。皆で考え抜いて、その「知恵」を何とか絞り出せるように努力していかなければならないと思います。難易度は非常に高いですが・・・。

【ふく福】