今更ながら『ノー・カントリー』をDVDで見た。
もともとの題はNo Coutry For Old Menで、映画の内容からすると、年寄りには国が無いくらい辛い冷たい状態、居場所がない、こんな国にはいたくない、理解できない我が国の変貌、というような意味になると思う。
バビエル・バルデムが演じるシガー(シュガー)なる人物が、執拗にルウェインやその妻を追って、冷酷、残忍に殺していく様は非常に不気味であった。保安官が登場するが、今までの彼の常識では考えられない事態に打つ手が無く、解決には向かわない(シガーは捕えられない)。不条理な、邪悪な暴力がこの世にはあるのだ、という病んだ現代を表現したものか?アカデミー賞にふさわしいかは疑問だ。
村上春樹氏の作品も、邪悪なものが存在するというのがテーマになっているように思う。現代とはそういう時代なのか?
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