1980年代初頭、元AWA世界ヘビー級王者のフリッツ・フォン・エリックに育てられたケヴィン、デヴィッド、ケリー、マイクの兄弟は、父の教えに従いプロレスラーとしてデビューし、プロレス界の頂点を目指していた。しかし、世界ヘビー級王座戦への指名を受けたデヴィッドが、日本でのプロレスツアー中に急死したことを皮切りに、フォン・エリック家は次々と悲劇に見舞われ、いつしか「呪われた一家」と呼ばれるようになっていく。
フリッツ・フォン・エリックというプロレスラーの名前やアイアンクローがその得意技である事は知っていた。息子たちの存在は知らなかった。
映画は良かったと思う。
家族の歴史をたどっていた。それぞれに起きた事がよくわかった。
兄弟愛の物語だ思う。アメリカの兄弟は、上下関係みたいにはならないのだな?友人みたいなんだが、血の繋がりがある分友人よりもさらに近しい存在なのか?
映画とは別に、この家はオヤジが良くないと思った。
父親がプロレスラーだったからといって、息子達全員がプロレスラーにならなくたって良いのではないか?
ケヴィンだけが体質的に合っていたのではないか?無事是名馬ではないが、一流ではなくても精神的に追い込まれたりせずにレスリングに取り組めたから、ずっと継続出来たのだろう。
ほかの息子たちは自分に合わないのに、父親やケヴィンに影響されてプロレスに進んだのではないか?息子は皆プロレスラーにならないわけにはいかないような雰囲気がこの家はあったのだろう。
オヤジは自分が引退したあと、プロレスの団体を自ら率いてた。そういう父親が側にいたら、自分がやりたくなくても父親を喜ばそうとするだろう。
デヴィッドやケリーは適性があったのかもしれないが、他の兄弟はプロレスラーとしてはB級くらいの才能だったのだと思う。
痛みを紛らわすために強い薬を服用したり、自分を奮い立たせるために薬品を使ってその依存症になったり。三人が自殺するなんてあるのか?まさに事実は小説よりも奇なりだ。