備忘録として

タイトルのまま

Wombat

2008-07-16 00:21:19 | 話の種
10年ほど前、パースに行ったときに仕事で知り合ったオージーから、オーストラリアではばかばかしい話や行動を見聞きしたときに、”Wombat !”と叫ぶと聞いた。彼の説明ではWombatの動きがのろまであることから、”Silly !”と同じ意味で使っているということだった。
Wombatの生態を調べてみると、夜行性であるため昼間はじっと動かず、そのずんぐりむっくりの姿から愚鈍に見えるらしい。ところが他者が縄張りに入ると敵意をむき出しにして襲い、時速40kmで走り、窮鼠猫を噛むではないが結構すばしっこいようだ。
”Wombat!”の話を思い出したのは、オーストラリアの財務省高官がウォンバットの世話のために5週間の休暇を取ったことが問題になったニュースを見たからだ。高いインフレなど経済問題で難しい時期の経済担当責任者の無責任な行動に対し、多くのオージーは”Wombat!”と舌打ちしているのだろうか。
でも動物を愚鈍であるがゆえに揶揄するような言葉は、精神的間接的な動物虐待で、動物愛護精神に溢れたオージーのする態度ではないように思うのだが。

写真はうちの犬が遊び相手にしているウォンチャンである。25年ほど前に遊びに行ったシドニーかメルボルンで買ったぬいぐるみだが、喰いちぎられハラワタがむしり出されボロボロになってしまった。

ところで、動物に関連して”馬鹿”とは後鳥羽院が藤原定家を評して言った「鹿をもって馬とせしがごとし。傍若無人、理(ことわり)も過ぎたりき。他人の詞も聞くに及ばず。」に由来する。梅原猛の”水底の歌”で知った。後鳥羽院は定家の才を認めながらもその傲慢と偏執を「鹿をもって馬とせしがごとし」と評したのだ。

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