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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

王心凌(シンディー・ワン・シンリン)/Fly Cyndi

2007年12月13日 22時33分10秒 | 台湾のあれこれ
 という訳で、この訪台で一番街角で見かけた女のコだったシンディー・ワンのアルバム。台北空港へ向かう途中、CityCafeでコーヒーを飲みながら、ふと「このコ、ほんとによく見かけたよなぁ」などと思いつつ、飛び立つ直前に台北空港内のCDショップ店に入ったらすぐ見かけたので、ものはついでにと購入してきてしまった。それにして台北市内のショップに比べると空港内は200元(800円)くらい高くて、買値はほぼ500元、つまり2000円もしたのであった。こんなことになるなら、光南大批發で購入しとけば良かったと後悔したものの、後の祭りである。「まぁ、日本に帰ってきてネット・ショップでもこのくらいの価格になってしまうからいいか」と自分を慰めたものだったが....(笑)。

 さて、このアルバムだが、調べてみるとなんと5作目であった。デビュウ作は2003年に出ているから、もうけっこうなベテラン・アイドルである。音楽を聴いてみると、これが実に賑々しいアイドル・ポップで1曲目など、ガムラン風なリズム、中華風のメロディ、そこにロリ風なアイドル声のヴォーカルが乗っかるという、外国人が聴いたらさぞや「おぉ、台湾のアイドル!」って感じで喜びそうな音楽になっている。とにかく元気一杯、怖い物はなにもないってな、突き抜けたような幼児っぽいパワーを感じさせるヴォーカルなのが印象的だ。ただ、この手の賑々しいアイドルポップばかりかというと、実はそうでもなく3,4曲目あたりからは、ごくまっとうなしっとり系なバラードも歌っていて、こういう曲ではおおよそとはバラードとは無縁そうなロリ声で、しっかりバラードを歌いこなしてしまうあたりは、彼女のけっこうな実力を感じさせたりもするから侮れない。7曲目の抑揚あるメロディを危なげなく歌いこなすあたりはなかなかだ。ルックスは「堀北真希+優香」といった感じだが、音楽的には「アイドル寄りにシフトした大塚愛」といったところだろうか。シンディー・ワンの所属レーベルはエイベックス・トラックス台湾である。

 ちなみにこのアルバム、おまけにDVDがついている。ピンナップの撮影風景と1曲目のMTVが収められているだけなので、ホントのおまけだが、今やそのマケケもかつてのようなVCDではなくDVDになったのは7年という時代の流れを感じさせる。それにしても、このDVDを見ると「堀北真希+優香」って感じでもないかもしれないと思い始めた。もうすこしバタ臭いというか、アジア的な濃さがあるルックスなんだよな。ついでに書くと、彼女は現在25歳、日本ならとっくにアイドルをやっている年齢ではないが、それでも様になってしまうのは台湾の風土の大らかさというものだろうか。まぁ、カタログを見ると歴代の彼女のアルバムでも、今回が一番若作りだったりするのだが(笑)。
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梁静茹(フィッシュ・リョン)/一夜長大

2007年12月13日 00時43分03秒 | 台湾のあれこれ
 さきほど「崇拝」のレビュウで、「アルバムを購入したのは多分これが初めてである」と惚けて書いたのだが、どうも梁静茹という名前を我が家のCD棚に既にあるような気がして仕方なかったので、今し方あれこれ探してみたところ、これが出てきた。CDシングル使用の薄いプラケースに入っていて、「Promotion Only Not For Sale」と刷られているから、きっと他のCDを購入した時にオマケでもらったかなにかしたのだろう。曲は「一夜長大」その他全部で5曲がフィーチャーされている(ジャケ写真もまじめな女子大生風で若い)。変わっているのはこの5曲が3セット入っていることで、計15曲入って勘定になる。聴いてみるとヴァージョン違いということでもないらしく、まるっきり同じ5曲が3回繰り返されることなる訳だ。きっとショップでBGMとして連続再生させることを前提にした作りなのだろうか、プロモーション・ディスクらしくておもしろい。

 さて、収録された5曲だがどれも1999年のデビュウ・アルバム「一夜長大」に収録された曲で、こういう代物が作られたこと自体、彼女はデビュウ時から滾石唱片の期待の新人だったことを伺わせたりもするのだが、内容の方も中々である。もちろん昨夜聴いた「崇拝」のような練りに練った歌唱という程には円熟している訳でもないが、ちょっとハスキーな声で、クールでドライさと、ウォームでウェットな情感を妙な具合にバランスさせたユニークな個性は既にこの時期から出来上がっているのは凄い。さすがにジョナサン・リーに2年に薫陶を受けただけはある完成度の高い歌唱と個性である。音楽的には王道台湾ポップスなのだが、随所にウェストコースト風なアコースティック・サウンドが味付けとして随所に顔を出すのが印象的で、1999年といえば台湾ニュー・ウェイブは既に始まったいたから、そのあたりを考えて、多少、ロード・ミュージック的な線で売ろうとしていたのかもしれない。特に「一夜長大」や3曲目などそういった趣がある。一方「色虹」と4曲は、極上の台湾バラードで、これは素直に楽しめる仕上がりとなっている。
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