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音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
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周/精選 兒絶版

2007年12月16日 22時22分13秒 | 台湾のあれこれ
 先日、台北のCDショップ光南大批發で購入したもの。周(チョウ・ワイ)が2003年に出したベスト盤だが、しばらく前にネットのショップでこれの存在をしったものの、時既に遅しでどこでも品切れ状態になっていて悔しい思いをしたからで、光南大批發でなにげなくCDにラックに収まっているのを見つけた時、「おぉ」とばかり迷わず手にとったという訳だ。周はこれまでアルバム数枚出していて、私はそのうち2枚をもっているだけなので、彼女の買うべきアルバムといえば当然レギュラー・アルバムの方なんだろうけど、新曲が3曲入っている点といい、例によって細長の紙ケースのジャケといい、なんとなく購買意欲をそそられるアルバムだったのである。

 さて、周のアルバムはどういう訳か、いつも精選というベスト盤と同義語なタイトルがついているだけれど、これは正真正銘のベスト盤である。どうやらこのアルバムを出した時点で彼女は3作レギュラー・アルバムを出していたらしく、そこからベスト選曲+新曲3つで構成されている。先に書いた通り私は彼女の1,2作は既に購入してあるので、内容的にはそれほどありがたいものでもないが、先の訪台で頭がすっかり台湾モードになっているのに加え、先日聴いた梁静茹の「崇拝」があまりといえば、あまり素晴らしい台湾パラードだったので、音楽の方もすっかりこちらの方にシフトしてしまっているので、旧作のレトロスペクティブとはいえ、この内容はうってつけ。新曲がふたつばかり終わると、1作目のトップを飾った「不想譲[イ尓]知道」と同じく2曲目にラインナップされていた「約定」がそのまま出てくるのはうれしいし、同アルバムではちょいと地味なところ入っていたが「預言」などもこういう順番で聴くと名曲で、台湾バラードの王道をしっかり楽しませてくれる。

 それに比べると、第2作の方は-実は当時からいささか不満に思っていたのだが-どうもアコスティックなフォーク路線に多少シフトしてせいか、いささかメロディックなところが後退してしまっているようで、1作目の曲と比べるとちょっと訴求力に欠ける気がする。私がもっていない第3作目から選ばれた曲もそういう傾向があるように感じだ。ひょっとすると、2000年あたりの時期って、例の台湾ニュー・ウェイブが席捲していたせいで、正統派台湾バラードが多少陳腐化してしまっていて、遅れて登場した大型新人だった周も多少ひねりを入れざるを得なかったのかなという気もする。ちなみに1,2曲目を飾る新曲は、そのあたりを反省したのか-どうかはわからないが-、見事に第1作の頃に回帰したような素晴らしいバラードで、聴いていて「これだ」という感じで楽しめる。
コメント
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