静岡市の呉服町にあるファミレスが閉店していた。
私は、ビルの2階にあるこの店から、
通りを行く人をぼんやり眺めるのが好きだった。
大学4年の時に、近所にロイヤルホストができた。
東京でも北のはずれのほうに学校はあったので、
ファミレスを見たのはその時が初めてだった。
当時のファミレスは、メニューがとてもカラフルで、
料理の写真も大きく、
見開きのページに、ごちゃごちゃっと料理が紹介されていた。
料理名も、外国語をそのままカタカナに直したものが多く、
そのカラフルな写真から味を想像するのも楽しかった。
ジャンバラヤ、ホットファッジケーキ、B.L.Tサンドなど・・・
その当時は聞いたこともないような料理に数多く出逢った。
あの頃のファミレスは、本当にキラキラしていた。
今は、少子化の影響でファミレスを利用する客の数も減り、
とにかく低価格で料理を提供することに重点が置かれているよう・・・。
メニューを見ても、妙にすっきりとしていて、なんか寂しい。
子供時代、デパートのお好み食堂で
わくわくしながらお子様ランチを食べ、
学生時代、ファミレスで20杯もコーヒーをおかわりした世代としては、
もう一度あの遊園地気分を味わいたいのかもしれない。