UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

日本におけるクーデターの実現可能性に関する若干の考察(おそらく、その1)

2016-07-19 00:35:52 | 日記

7月16日、朝刊一面のトップ記事はトルコにおけるクーデター未遂事件でありました。この記事を眺めていたましら、そうだあ、今を去ることウン十年前に、日本におけるクーデターの実現可能性に関して、GGIは秘密裏に結構マジメに研究したことがあるのを思い出しました。ウソではありませぬ。

きっかけは、「本書はクーデターを政治学的に論じたものではない、いかにクーデターを実行するのか、そのテクニックについての実用書である」と銘打った本を手にしたことです。

しかし、この貴重なる書籍、どこかに紛失してしまい今は手元にありませぬ。それでネットさんの助けを借りて調べてみましたら、この本の題名は「クーデター入門:その攻防の技術」でした。著者は米国の歴簑学者、エドワード・ルトワック。日本語版は1970年、徳間書店とのこと。若干奇妙なのはアマゾンさんなどでしらべましても、いずれも《この本は現在お取扱いできません》となっていることです。この本は「禁断の書」の烙印を押されたりしているのでありませうか?

ルトワック氏がこのような本を著した動機は、クーデターは世界のあちこちで頻繁におきており、その成功率も高いという事実に基づいたもののようです。

この本の内容はGGIの当てにならぬ記憶と勝手な解釈、それにネットさんの助け借りますと、ごくごく大ざっぱに申しますと以下のようなものです。

・これは実用書、すなわちハンドブックである。クーデターの政治的な意義などを論じたものではない。実際に国家権力を握るために活用できるような、クーデターのテクニックを紹介することを目的としている。

・やる気と材料があれば素人にでもできるという意味で、料理の本に似ている。本書はそのための知識を提供するのがねらいである。

・こんなものを書いて読者を誤らせ、危険に陥れないかという批判があるかもしれないが、本書を著した意図は以下のようなものである。

クーデターはすでにいたるところで起きている。したがって人々はクーデターの実態、クーデターに関する情報を知る権利を有している。この本を読んで、より多くの人々がクーデターのやり方を学び、クーデターについての情報を共有することができるならば、それはクーデターの民主化であり民主主義社会にとって好ましいことであり、すべての開かれた心の持ち主は賞賛するところであろう。

・クーデターを計画するにあたって何にもまして重要なことは「国家の中枢」はどこにあるの、どこに存在しているかを正確に突き止めることである。国家によってその政治機構箱は異なっており、見かけの中枢ではなく実際の中枢がどこに存在しているかを突き止めることが必要不可欠だか、この作業は必ずしも容易ではない。たとえば議事堂などの国家の権力を象徴する建物や施設に実際の中枢が存在しているとは限らない。実際の、事実上の中枢はどこに存在しているのか見誤ってクーデターを起こしたのでは成功の見込みはない。

(国家の中枢はどこにあるのかという問題については、いつであったか超芸術トマソンの創始者である赤瀬川原平氏が何かのエッセイで、地下鉄サリン事件について「オウムの実行犯たちは日本という国家の中枢はこのあたりではないかと漠然と考えて霞ケ関を選んだのだろう」という意味のことを書いておられたのですが、果たして霞ケ関の官庁街に日本という国家の実際の中枢が存在しているのか、なかなか即断できない問題です)

・クーデターに際して次に重要なことは敵対勢力の「中立化」であるクーデターに反対・抵抗する可能性を有する政敵や国家の機関、政党や労働組合などの各種の組織や団体を全部敵にまわして戦い、壊滅させる必要はないし、そのようなことは不要である。敵対する可能性がある勢力や機関や組織などがクーデターに味方しなくても、クーデターに敵対するような具体的な行動をとったりすることがないように、彼らを《中立化》すれば、それで十分である。

・政治の中枢から流される情報を規制することは、クーデターの成否を左右する極めて重要な要因である。おもなマスコミを抑えることは死活的重要性を持つ。情報の流れを規制するだけでなく、独占することが必要。したがって、放送局はすべて片づけなければならない。

この他にもいろいろなことが記されているのですが。GGIが最も印象に残ったのは、国家の(形式上ではなく)実質的な中枢がどこに存在しているのかを知るのは決して容易ではないということ、そして敵対する可能性のある相手や勢力を敵に回すのではなくできるかぎり「中立化」せよ、ということでありました。

なるほどなあ、この本、実際にあったクーデターの丹念な研究に基づいた「実用書」なんだとGGIはたいへん納得したのであります

そこで若き日のGGI、民主主義国家の良識ある日本の一市民として、この「クーデターの技術」を参考に、《日本におけるクーデター実現の可能性》に関して極秘で若干の研究を行ったのでありました。

(この本の内容に関してはGGIの記憶は不確かでありますので以下のサイトなどを参考にいたしました

http://ameblo.jp/jyoho2040/entry-12152467881.html 

https://www.google.co.jp/?gws_rd=ssl#q=%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%87%E3%82%BF%E3%83%BC%E5%85%A5%E9%96%80

 今日はこのへんで失礼をいたします。続きを書くつもりではありますがお約束はできかねます。

今日の写真はトルコにおけるクーデター未遂事件の新聞記事を撮ったものです。クリックしてご覧になるにはおよびませぬ。

トルコでクーデターを試みて失敗した軍関係者たちは、どうやらこの「クーデター入門」を読んではいなかったようであり、数々の初歩的な失敗を犯していました

グッドナイト・グッドラック!