透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

火の見櫓が出てくる小説、エッセイなど

2024-06-26 | A 火の見櫓っておもしろい

 私が読んでいて気がついた火の見櫓が出てくる小説、エッセイなど(とりあえずブログの過去ログから分かった作品)を挙げる。火の見櫓の関心を持ち始めたのは2010年の5月。それ以前に読んだ小説などにも火の見櫓がでてくるものがあっただろうが、気がつかなかっただろう。

時代小説はあまり読まないが、江戸が舞台の小説には火の見櫓が出てくることが少なからずあると思う。江戸では火災が頻発していた。だから火災が発生して登場人物が日々の暮らしの中で半鐘の音を聞くことがあっただろう。作者がそのような日常を描けば出てくることもあり得る。

火の見櫓が江戸の街に出現したのは江戸時代前期のことだった。それ以前の時代を扱う小説などには寺の鐘は出てきても火の見櫓や半鐘は出てこない。存在しなかったのだから当然のことだ。

『研ぎ師太吉』山本一力
『髪結い伊三次捕物余話』宇江佐真理
『羽州ぼろ鳶組シリーズ』今村翔吾
『北斎まんだら』梶よう子(火の見櫓があだ名として出てくる)

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以下の作品には火の見櫓が出てくる。火の見櫓が現役で活躍していたころのことが描かれているので。これらの作品の中には『夜明け前』『どくとるマンボウ青春記』『砂の器』『砂の女』など2010年5月以降に再読して、火の見櫓に気がついたものもある。

『夜明け前』島崎藤村
『どくとるマンボウ青春記』北 杜夫
『硝子戸の中』夏目漱石
『砂の器』松本清張
『左の腕』松本清張
『砂の女』安部公房
『チチンデラヤパナ』安部公房
『旅の終りは個室寝台車』宮脇俊三
『途中下車の味』宮脇俊三
『関東大震災』吉村 昭
『バーナード・リーチ日本絵日記』バーナード・リーチ 柳 宗悦  訳(リーチが描いた火の見櫓のスケッチが掲載されている)

これからも小説などを読んでいて火の見櫓が出てくればこのリストに加えていきたい。


※ 今後発表される現代小説に火の見櫓が出てくることはまずないと思われる。既に火の見櫓は現役を引退している。だから作者も読者も関心が薄いだろう。


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