■ 5月の本たち。
『西鶴という鬼才』名前しか知らなかった井原西鶴が多才な才能の持ち主であることをこの本で知りました。
『こぶしの上のダルマ』南木佳士は同じことを繰り返していますが、私にとってこの作家の作品は「常備薬」のようなもの、これからも文庫に納められればとにかく読みます。
『「おじさん」的思考』「人類の滅亡」という悪夢の効用、教育とエロス、「私」は私の多重人格のひとつにすぎない、・・・ 論理の展開がユニークで面白く、思考訓練になりました。
*****
「週間ブックレビュー」が4月から土曜日の朝の放送になってしまい、毎週きちんと見ることができなくなって残念です。昨日は録画で見ました。番組後半の特集コーナーのゲストは楡周平でした。アメリカの企業に在職中の1996年に書いた『Cの福音』がベストセラーになって作家として独立したということです。この作家の書くスケールの大きなサスペンスが好きで宝島社文庫に納められた作品を全て読みました。
文庫のカバーの折り返しに載っている楡周平の写真はサングラスをかけた謎めいた風貌ですが、番組では印象が全く違って真面目な中年おじさんでした。
番組で取り上げられた「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京」を読んでみたいと思います。