天上寺のあぢさゐの坂登り来て
堂宇に響く山杜鵑 樋田哲夫
天上寺を訪ねると、裏山でホトトギスが鳴いていた。今年初めて聞く。この天上寺の花は沙羅となっているが、参道の階段両側にあじさいがきれいに咲いていた。沙羅は満開といっても一輪ずつ順次咲く花であるから目立つことはない。どうしても他の花に追いやられてしまう。本尊は十一面観音、釈尊の母・麻耶夫人もおまつりしている。
堂宇に響く山杜鵑 樋田哲夫
天上寺を訪ねると、裏山でホトトギスが鳴いていた。今年初めて聞く。この天上寺の花は沙羅となっているが、参道の階段両側にあじさいがきれいに咲いていた。沙羅は満開といっても一輪ずつ順次咲く花であるから目立つことはない。どうしても他の花に追いやられてしまう。本尊は十一面観音、釈尊の母・麻耶夫人もおまつりしている。
貴ブログに初めてコメント致しますが、水墨画、書、水彩画、とてもお上手ですね。
折々の季節を素晴らしいタッチで描写されて居りますのを拝見させて貰っております。
失礼を省みず一言申し上げますが、天上寺の沙羅の花ですが、夏椿ではないのでしょうか、一般的には沙羅双樹と呼ぶ人が多いのですが、沙羅双樹は熱帯植物で日本では生息せず。沙羅双樹の花とよく似ている白雲木の花を沙羅双樹と呼んでいるようです。
ご存知の事と思いますが、沙羅双樹は釈迦入滅の時、いっせいに花を咲かせたとか云われ、また平家物語の歌にも詠われており、儚さ、哀れみ、悲しさ、などを含んでいるようです。白雲木の花は、茶の湯では珍重され、風炉の花として用いられているそうです。
兵庫県の鶴林寺、応聖寺、天上寺では僧の説明に沙羅と呼んでいます。また、別名夏椿とも言うと付け加えています。。どの寺も同じことを説明しています。広辞苑では沙羅は夏椿の別称と記しています。したがって、沙羅は夏椿と一般的に認識してもいいのでしょう。中には、本場のインドの沙羅は日本の沙羅とは別で一番近い夏椿を沙羅にしているという人もいます。植物学では異としているのかもしれません。
沙羅双樹は平家物語の影響が強く、樹木名と思い込んでいる人がいますが、木の名前ではありません。釈尊入滅の際、、臥床の四方に、すなわち、東西、南北に2本ずつあったことから双樹と表現しているのであって、状態を表しているだけです。木の名前は沙羅でいいのです。