とだ九条の会blog

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「戦争放棄」の原点は「パリ不戦条約」(1)

2008年05月23日 | 国際・政治
以前、当ブログ(2007年10月26日付け)でも紹介したことのある『検証・憲法第九条の誕生』の著者・岩田行雄氏が、このほど『平和憲法誕生の真実--戦後の息吹きを伝える物語のような資料集』(B5判、239ページ、2008年4月12日初版、定価500円)を発刊しました。
これは、同氏がこれまで全国で実施してきた講演が、憲法公布61周年にあたる昨年2007年11月3日に通算100回を迎えたことを記念して発行した資料集です。
同氏が、国会図書館や様々な方面で集めた憲法の誕生に関わる貴重な資料が豊富に掲載されていることから、今後、当ブログでもその概要を少しずつでもご紹介させていただきたいと思いますが、今日は、巻末の一文「おわりに」から「戦争放棄の真の提唱者」について紹介させていただこうと思います。(文責:サイト管理者)

岩田氏は、同書の巻末で「戦争放棄の真の提唱者は誰か?」との問いに、きっぱりと「パリ不戦条約」と答えています。
同氏は、まず、この質問に対し一般的にはよく「幣原首相ではないか」という推定がくり返し述べられていることを紹介しながら、私の結論は「幣原首相ではない」と答えています。
「提唱」とは具体的に問題を提示し、主張すること。しかし、当時首相だった幣原首相は、閣議でも、記者会見でも、周囲の人間に対しても、一度として「戦争放棄」という提唱はなかったからだと言うわけです。マッカーサーとの会話の中で提唱されたのではとの推定もありますが、それを記した文書も無ければメモも無く、確かではありません。
逆に、幣原首相は、超保守的な松本烝治国務大臣を憲法問題調査委員会委員長に任命し、大日本帝国憲法の焼き直ししか提出できなかった松本大臣の「憲法草案」を了承しているのですから、「戦争放棄」の真の提唱者ではあり得ないと見ています。
(つづく)

【出典】『平和憲法誕生の真実--戦後の息吹きを伝える物語のような資料集』(B5判、239ページ、2008年4月12日初版、定価500円)


<映画「日本の青空」戸田上映会>**************************
日時●2008年6月6日(金)
(1回目)午後2時~   (開場は上映30分前)
(2回目)午後6時30分~(開場は上映30分前)
場所●戸田市文化会館・大ホール

[前売券]一般:1,200円、シニア・大学生:1,000円、小・中・高生は無料ご招待!

主催●戸田「日本の青空」をみる会
後援●戸田市、戸田市教育委員会
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