25 or 6 to 4

東南アジア、台湾などへの海外旅行記などを中心に投稿しています。

図書館で借りた1冊(その1)

2011-08-31 23:20:45 | タイ

 私は週末に時間がある図書館に行くことがあります。本を借りるのが目的ではありません。私が住む横浜市の市立図書館は、パソコンの電源がとれる自習席が多くあり、パソコン版辞書を使っての語学学習などに最適なので、利用している次第です。
 先週末、自習席の利用も終わり、帰り間際にある書棚を覗いたら↓の「イサーン 目撃したバンコク解放区」を発見しました。私は図書館で本を借りる際、小説や雑誌の類でないときは刊行された年を確認してます。今の時代、2年以上も前の情報は古くなっていますので、今年か昨年に刊行された本を借りることにしてます。

020120081977

 この本は昨年11月に刊行されました。図書館としては新刊に近い本です。タイトルにも惹かれたので借りました。著者は報道カメラマンの三留理男(みとめ・ただお)氏です。
 本の内容は、昨年バンコクで発生した「赤シャツ隊」のデモ騒動の模様を中心に編集されてます。

20110831_0

 しかし、この本が訴えたかったのは、タイの民主化の歴史とその根底に潜んでいる貧困です。タイは1960年代中から70年代にかけて、軍事独裁政権下でした。この政権を崩壊させ民主化に導いたのが、今は「反独裁民主戦線(UDD)」と呼ばれているグループです。このグループが俗称「赤シャツ隊」とも呼ばれています。

020120081973

 過去・現在とUDDを構成する人々の多くは、イサーン地方の出身者で占められてます。タイは米の生産国として世界のトップに位置してますが、イサーン地方は土壌にも恵まれず、最も貧困な土地です。このため、男性はバンコクの建築現場などでの仕事を求め、女性はパッポンやタニヤに夜の仕事も求めて出稼ぎ者が後を絶ちません。バンコクにはいくつかのスラム街があります。ここの住む人々の多くがイサーン地方の出身者です。
 これらの人々の捌け口が、反政府運動につながっているのが現実です。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿