みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

鐘とピアノをつなぐもの

2006年11月10日 | ピアノ的雑感
鐘の話の続き。発展編。
(最初にことわっておきますが、リストのラ・カンパネラではありません)

岩船寺でついた鐘の感触があまりによかったので、その時のことがよく思い出される。
どうして良かったのかな?
なんとなく考えて、あることに思い至る。それは脱力。(ピアノを志す者にとって、脱力は永遠のテーマ。)

鐘をうつ棒を、撞木(しゅもく)と呼ぶそうだ。鐘をつく時、撞木を引く綱を、全身で後ろに引いて、自然な勢いをつけて、そして、鐘をつく。鐘をつくときの一瞬は、体から力が抜けた、いい状態。

鐘をつく動作で、自然と体から余分な力が抜けて、脱力してしまっていたのではないかな?
鐘の音色が心に響くのも、変な緊張がとれた脱力の状態があったればこそなのではないかな?
鐘をつく、なにげない動作に、緊張をほぐして、いい心理状態に導くような、偉大な知恵が隠されている?
あの鐘をつく感覚で、ピアノの最初の一音を鳴らせられないかな?

(そんなことを考えて、発表会まで、あと一週間・・・。)
(鐘つきが、とても心地よかったので、これからは、いろんなところで積極的に音を鳴らすべし。と決意を新たにしたのでした。)

(関連リンク)
梵鐘
梵鐘の歴史と音色について
コメント
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