タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

生まれながらの幸運の兆候

2014-05-09 21:41:08 | 産科
写真の赤ちゃんは、生後6ヶ月ですよ。
これくらいだと、看護師さんが抱っこしても泣かないのですよね。
もうちょっとしたら、人見知りするようになるからね。

私は自慢ではないですが、国語が不得意です。
だから長い間、勘違いをしていました。
赤ちゃんが破水せずに袋に包まれたまま生まれることを、「こうぼう児」と言うのです。
私は勝手に「光帽児」だと思っていたのです。
だって、キラキラと羊水で光った帽子をかぶって生まれてくるのですから。
ですが本当は、「幸」という字を書いて、「幸帽児」だったのですよね。
その子の人生が、たいへんな幸運に恵まれるからだそうです。

新生児医療はここ数十年で劇的に変化しましたから、
わずか数百グラムでも助かる時代になりました。
そうすると少しでもいい状態で赤ちゃんを産ませてあげるために、
帝王切開の時に、羊膜を破らずに、赤ちゃんの入った袋ごと取り出すことが有るのです。
この時、胎盤も袋にくっついたまま一緒に生まれます。
幸帽児帝王切開と言うのですよ。

それは特別な場合であって、
いつものお産では、たまに膜をかぶったまま生まれる赤ちゃんが居るくらいでしょうか。
早産の時などは、赤ちゃんが小さいので、ツルッと生まれてくるのです。
通常のお産では、胎盤も同時に娩出されるということは少ないので、
厳密には完璧な幸帽児ではないのです。
袋の最後の方は5分くらい経って、胎盤が剥がれてからやっと出ますからね。
だから頭が出た時に、完全に袋のままではなく、破膜してあげるのです。

17世紀のスウェーデンの女王クリスチナも、幸帽児で生まれたそうです。
スウェーデンは当時プロテスタントが国教でした。
18歳の女王は、敵対するカトリックとの30年戦争を終結させ、
27歳で退位し、自身はカトリックに改宗して、以後は芸術に囲まれて生きたそうです。

今だに宗教の違いが戦争を招くと考えている方が多いのでしょうが、
本来、すべての宗教は平和を願っているのです。
とくに高次の宗教になるほど、自身の幸せよりも、他人や世界の幸せを優先しているのです。
この21世紀ほど、平和を愛することがいかに重要なのかが分かりますね。
今問題になっている中国やロシアは、共産党という、宗教を否定した国だから欲を出すのですね。
ですが相対する日本は高次の宗教国と言えるのでしょうか。
そこが問題でしょうね。
ようやく日本の総理大臣にも、世界的なキリスト教観の有る人物になって
積極的な平和主義になりつつあり、喜ばしい限りです。

当の女王クリスチナも、宗教の違いを超越した超宗教を実践したのですね。
そのためにたいへんな幸運は、女王のみならず、
国民にも、もたらされたのかもしれませんね。

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