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子どもたちは、ホントに元気をくれますね。
それにしても、ここ数日はお産ラッシュになっています。
その前がしばらくお産が無かったもので、天と地ほどの忙しさの違いですよ。
そんな中、明日は年に2度のタマル産での医療安全管理委員会と、感染症対策委員会、
それに消防訓練を行う日なのです。
これは最近義務づけられたことなんですよ。
でも、その前のお食事会が職員には喜ばれるかな。
年によっては、ゲーム大会や、キャロリングなんかをしました。
キャロリングとは賛美歌を歌いながら病室なんかを回ることなんですよ。
今年は縮小予算で、クリスマス特別メニューだけですからね。
それにイルミネーションでした。
そんな中、明日の勉強会のテーマは2つ有って、その1つが先日から集中講義しています、
子宮頸癌とヒトパピローマウィルス(HPV)の関係なんです。
皆さんにも予告編を少しお話ししておきましょう。
私が医学部で産婦人科を習った時の教授は吉田教授でして、
とにかく病理学の大家だったのですよ。
何事にも基本が大切ですからね。
子宮頸癌の検診は、子宮を直接目で見て、こすって細胞を取って来て、
スライドグラスに塗り付けて、固定し、さらにパパニコローという色素で染色して、
これを細胞検査技師が検査して、最終的に医師が観察するのです。
今ではもう少し簡略かつ精巧になって、固定液につける方法になりましたが。
それにしても結局は、人の目で見るという、すごく原始的な方法で検査をしているのです。
ですが、世界的にはこういう細胞診検査だけというのは無くなっていきそうです。
日本でも、細胞診検査で引っ掛かった人にだけ、
ヒトパピローマウィルスのDNA検査をすることになっていますが、
これさえも怪しくなってきています。
いきなりHPVが居るか居ないかを検査すればいいでしょう、という考えです。
これはまだ一般的ではないのですが、将来はそうなるでしょうからお教えします。
とくにHPVのタイプ別では16>18>その他のハイリスク型>>低リスク型
という順に悪性度が高いのです。
どうせ癌検診は自費なのだから、HPVの検査も自費ですから、一緒にやってもいいですよね。
今保険が利くのはがん検診でASC-USという結果になった時だけです。
子宮頸癌が疑われてもHPVの検査は保険ではできないのですよ。
イギリスの最近の研究では、子宮頸癌の治療後の再発を調べる検査でも
HPVのDNA検査が有用であったようです。ですが術前に検査しておかないと意味がないでしょ?
それさえもしていない日本の制度は少し遅れていますね。
私が天理よろづ相談所に居て、このHPVの研究をしていたのは、もう20数年も前のことです。
天理にはさらにその10年以上前からの癌の標本がたくさん残っていたので、
それを切り出して、ウィルスを染める特殊なインサイツハイブリダンイゼーション法という方法で
染色して、子宮頸癌だけでなく、殆どの外陰癌にもHPVが陽性だという発表をしました。
外陰癌というのは、性器の癌の1%くらいにしかならないのですが。
でもまだこの話は20年以上経ってもまだ日本では話題になっていないでしょ?
医学の進歩は早いようでいて、一般化するまではまだまだゆっくりだと思うのですよ。
HPVは親子間では母子感染しないのでしょうか?
これはまだ研究されていないでしょうが、主な経路は性行為での感染です。
予防接種のメーカーの話では、女性は一生の間に80%の人が
良性型も含めてHPVに感染すると言われています。
けれどどうもうさんくさい気がしてなりません。
常識的に考えて、おそらくもっと低い値だと思いますよ。
別の例で、エイズウィルスに誰でも罹る可能性が有ると言いますが、それも本当でしょうか?
やはり同性愛者や、外国籍の人が多いでしょう。あるいは風俗関係者です。
子宮頸癌の原因がまだ不明であった頃、
それは先ほどの病理学が盛んだった吉田教授の頃、
子宮頸癌は性的に活発な人ほどなりやすいと教えられていました。
HPVが同定されて、やっぱり性的に活発な人がウィルスを媒介しやすいと証明されたのです。
それと同時に感染症学者が病理学者の地位を奪っていくとは、予想されていたでしょうか?
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今なら生まれたての赤ちゃんの写真がいっぱい