タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

若い女性のための乳がん検診

2017-08-04 21:21:52 | 婦人科
大阪府茨木市の豪(ごう)くん、7月7日生まれ。
「豪快に、生きてください。
2回目ともあって、驚く程の速さで生まれました。
お料理はすべて写真におさめ、SNSに投稿、満足です。」

お産の恐怖には、産後のお料理を想像して、和らげたそうですよ。
そうですね、違うことを想像するのも良いかもしれません。
赤ちゃんが少し大きくなって、一緒に遊ぶ姿などを想像するのも良いのではないでしょうか。

さて先日は、乳がんの検診のお話をしたのですが、
今日はその続きをしてみましょう。
だって、女性がなるガンで一番多いのが、乳がんですからね。

乳がん検診にみなさん興味を持たれているでしょうが、
検診は40歳からで、しかもマンモグラフィーしか認められなくなっている状況ですよね。
以前は視診や触診、超音波検査も入っていて、若い女性でも受けられたのですが、
今は効果がはっきりしないということで、40歳以上だけになってしまいました。

すると20歳から40歳の女性は乳がんが見逃されてしまうことになりますよね?
麻央ちゃんだって、20代だったのでしょう?
そこで今、厚生省のデータベースを使って、グラフを作ってみました。

ほら、発症のピークは45〜50歳と60〜65歳ですが、40歳未満の若い女性でも多いでしょう?

そこでタマル産では、全国に先駆けて、がんが放出するマイクロRNAを検出する、ミアテストをしているのです。
これなら20代でも、あるいは妊娠中や産後だって受けることができるのです。
いえ、マイナーな検査ではなくて、厚生省もすすめている検査です。
広島大学大学院医歯薬保健学研究院細胞分子生物学研究室教授の田原栄俊教授の教室で測定されている、
ちゃんとした検査ですからね。

原理を確認しておきましょう。
どんな細胞でもDNAをもとにRNAが作られ、それをもとにタンパク質を作って、いろんな仕事をするわけです。
このRNAは普通は大きいのですが、たまに破片みたいな、
小さなマイクロRNAというのが有ることが知られるようになったのです。
マイクロRNAは、いろんな細胞から、エクソソームという小さな袋に包まれて放出されるのです。
正常な細胞から分泌されると遺伝子制御を仕事としているのですが、
これががん細胞から分泌されると、血液中を回って、肺や脳に転移してしまうのです。

転移してから、よほど大きくなると、マンモグラフィーで写るようになるのですが、
そんなに大きくなる前に知りたいですよね。
だからこのマイクロRNAを直接、測れば良いのです。
そう、採血するだけで転移する前から分かってしまうのです。
あるいは原発の乳房でも、大きくなる前に分かるのですね。

ではどれくらいのレベルかと言えば、
マンモグラフィーで写るのが1センチだとしたら、がん細胞はすでに10億個有ると言われます。
ところがミアテストをすれば、その1/20の、5千万個でも充分に分かるのです。


1週間前に、このブログの記事を読んで検査を受けられた女性が居られるのですが、
もう今日、結果が帰ってきました。
悪かったら言えませんが、良いので言ってもかまいませんよね?
結果はこんな風に、ABCDEの5段階で帰ってきます。


結果がもしABCなら、来年からも毎年受けられると良いでしょう。
これならマンモグラフィーまで受ける必要もないので、
無駄な放射線を浴びる必要もなくなりますね。
しかもマンモグラフィーなら、再検査や要精密検査という結果が多いので、
受けるとかえって心配になったり、放置されてしまうことが多いことが問題視されています。

結果がもしDEなら、進行しているという意味ではありませんからね。
これからマンモグラフィーを受けましょう、という意味ですよ。

これなら今は乳がん検診からもれている若い女性でも、簡単に受けることができますね。
http://www.tamar.jp/nyuugan